SCP-241-JP
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SCP-241-JPは現在無力化され、Neutralizedに指定されています。以下の報告書は、オブジェクトがSafe指定されていた際のものです。

F-1.jpg

SCP-241-JPと同型の戦闘機

アイテム番号: SCP-241-JP

オブジェクトクラス: Safe Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-241-JPは現在、航空機型オブジェクト収容格納庫へ保管されています。格納庫内にはSCP-241-JPのみ保管してください。格納庫の解錠にはレベル3セキュリティクリアランスが必要となります。実験の際は担当職員へ申請をして下さい。

説明: SCP-241-JPはコクピットへ搭乗した人物へ幻覚を見せる、解体不能のF-1型戦闘機です。退役の際解体する事ができない事が判り、航空自衛隊██基地より収容されました。幻覚を見せる特性は回収後の調査により判明しました。
非活性状態のSCP-241-JPはキャノピーが常に解放されています。被験者がコクピットへ乗り込むと活性化し、キャノピーが閉じます。キャノピーは未知の力でロックされ干渉を一切受け付けなくなります。30分から最大で6時間後キャノピーが自動で開き、被験者は解放されます。
幻覚の内容は被験者により異なりますが、何らかの職種で活躍している幻覚を見せる点が共通します。幻覚内の職種自体は、被験者の経歴と関連性はありません。

補遺: 実験記録抜粋

実験方法: 被験者を非活性状態のSCP-241-JPへ搭乗させる。
目的: 幻覚内容についての調査。

実験記録241-5 - 日付2███/██/██

対象: D241-5 4█才。アフリカ系アメリカ人。男性。
結果: 40分後に解放。NBA選手として活躍していた幻覚。
備考: D241-5はバスケットボールのルールは知っているものの、熱心にプレイした事はありません。NBAについては名前を知っている程度の知識量。

実験記録241-7 - 日付2███/██/██

対象: D241-7 3█才。アメリカ人。女性。
結果: 3時間後に解放。ハイスクールの教員として教壇に立っていた幻覚。生徒からは非常に慕われていたと話しています。
備考: D241-7は機能的非識字です。また、一般的な「教育」に対し恐怖心をもっています。
メモ: 実験直後、D241-7は現在の状況が夢であると主張しました。時間の経過と共に冷静になり、幻覚から冷めた事を受け入れました。

実験記録241-8 - 日付2███/██/██

対象: D241-8 3█才。イギリス人。男性。
結果: 2時間後に解放。ロックスターとして全国ツアーをしていた幻覚。
備考: D241-8は、アマチュア活動を含め、音楽活動に関わった事はありません。

実験記録241-9 - 日付2███/██/██

対象: D241-9 7█才。日本人。男性。
結果: 2時間後に解放。政治家として全国で演説をしていた幻覚。
備考: D241-9の祖父は政治家でしたが、D241-9自身は政治には興味が無いと申告しています。

実験記録241-14 - 日付2███/██/██

対象: D241-14 2█才。インド人。女性。
結果: 3時間後に解放。█████社経営者として、社用車内にて新製品の████について会議をしていた幻覚。
備考: █████社は実在する企業。████という製品は、実験当時まだリリースされていない製品であり、当時D241-14が知るはずの無い情報でした。

SCP-241-JPは実験記録241-17の際に予期せず無力化されました。

実験記録241-17 - 日付2███/██/██

対象: エージェント・██ 4█才。日本人。男性。
結果: 2時間後に解放。旅客機パイロットとして、乗客を乗せる幻覚。
メモ: 本実験の後、突如SCP-241-JPの特異性が失われ、同時に解体が可能となりました。

補遺: インタビュー記録241-17 -日付2███/██/██

対象: エージェント・██

インタビュアー: ██研究助手

付記: 当インタビューは実験記録241-17の翌日に収録されました。

<録音開始>

██研究助手: それでは、SCP-241-JPで見た幻覚についてお聞かせください。

エージェント・██: はい。あの幻覚内で、私は旅客機のパイロットでした。小型のプロペラ機でしたが、乗客を乗せて空を旅するのは得がたい経験でした。

██研究助手: ██さんは、航空自衛隊の出身でしたね。

エージェント・██: ええ、昔は旅客機のパイロットになりたかったのですが、何故だか自衛隊に。

██研究助手: 今回の実験で計らずともオブジェクトの無力化に至ったわけですが、何か心当たりは?

エージェント・██: 心当たり、ですか。いや、まあ、どうかなあ。

██研究助手: 小さな事でも構いません。

エージェント・██: いや、うん、そうですか? そうですね。実験中の、幻覚の中での話ですが。

██研究助手: どうぞ。

エージェント・██: 幻覚の終わり頃、ですかね、目覚める直前なのですが、機内アナウンスが流れたんですよ。「本日は当機の最終行程にご搭乗頂き、誠にありがとうございました。当機は本行程を持ちまして運行終了となります。ご利用誠にありがとうございました」……だったかな。

██研究助手: ……つまり?

エージェント・██: 違和感ありません? 誰にあてたアナウンスなんですかねこれ。いやまあ、判らないですけどね。

<録音終了>

終了報告書: その後エージェント・██は精神鑑定とカウンセリングを受けましたが、オブジェクトの影響と思われる物は無く、職務へ復帰しています。

補遺: ██博士のメモ

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