SCP-2429
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SCP-2429個体群の写真

アイテム番号: SCP-2429

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2429は通常営業が許可されています。財団工作員が常にSCP-2429の周囲に秘密裏に展開されます。SCP-2429-1の全ての入口は木板で塞ぎ、“使用不可”の看板を出します。認可された試験以外の理由でSCP-2429-1に適切なクリアランスのない者が入場した場合、それは収容違反であると見做されるべきです。適切なクリアランスなしにSCP-2429-1から入退場した人物には、可能な限り早期にクラスA記憶処理を施します。SCP-2429の異常特性の影響を受けた際に典型的な行動を示している人物にも、同様に可能な限り早期にクラスA記憶処理を施すべきです。

説明: SCP-2429はテキサス州████████に位置する████████動物園です。この動物園は、あらゆる点から見て、普通の動物園です。全ての職員や来園者は本来予想されるような形で動物園と相互作用しており、すぐにそれと分かる異常な特性はありません。SCP-2429の異常性は、動物園の東端に位置するトイレ、以下SCP-2429-1に入退場した後にのみ発現します。SCP-2429-1に入退場すると、SCP-2429内で飼育されているあらゆる生物は全裸の人間として知覚され始めます。この外見変化はSCP-2429-1に出入りした人物のみに発現するもので、他の観察者には影響を及ぼしません。“人間”は通常、四足歩行する、生肉や植物質を食べる、動物らしい発声をするなど、本来その飼育域にいる動物に典型的な挙動を示し続けます。

SCP-2429内にいる大部分の個体は、性別や皮膚の色が様々なごく普通の人間の姿を取ります。しかしながら、体形的に人間と大幅に異なっている動物を表現する個体は、表現対象となる動物により類似するように外科的改造が施されたかのような様相になります。これらの改造には腕と脚の伸長、脊髄と胴の伸長、豚鼻に似た頭蓋骨などが含まれますが、これらだけに限りません。SCP-2429の影響を受けた人々は通常ショックを受け、周囲にいる影響を受けていない人々の困惑に対しては恐怖心を示します。クラスA記憶処理はSCP-2429-1の影響を除去し、動物園を再び普通のものとして知覚させることが証明されました。

SCP-2429個体群は人間並みの知能を持つようには思われず、これら個体群との交流やインタビューの試みからは成果が得られませんでした。SCP-2429個体のより詳細な検査は、四足歩行している人間に典型的な適応骨格構造が存在することを示しています。外科的改造を施されている個体はしばしば縫合痕からの炎症や感染症を起こしており、幾つかのケースでは縫合が部分的に外れて重度の開放創を呈しています。

SCP-2429の写真や映像記録は、SCP-2429-1に出入りした人物以外には、正常な動物として知覚されます。これはSCP-2429-1を退出する前の人物が撮影した写真や映像記録にも該当します。

徹底的な財団主導の調査の後、SCP-2429に関連する全ての従業員や提携企業はSCP-2429の異常性質に対して繋がりを持たないと断定されました。しかしながら、現在のSCP-2429の園長とマネージャーが、SCP-2429-1の“何かがおかしい”ことを認知していた点には留意すべきです。彼らは、先代の園長がSCP-2429-1の全ての出入口の正面に木板の障壁を建て、SCP-2429-1を“直そうとする”より放置しておくべきだと強く進言したと主張しました。SCP-2429-1は従業員たちの間で迷信の源にもなっており、多くの者はSCP-2429-1が“憑り付かれている”または“呪われている”と考えていました。しかし、これらの迷信には根拠が無く、SCP-2429-1の荒れ果てた外観に由来していると思われます。SCP-2429の先代園長は偽名で活動しており、彼の所在は現時点では不明です。

SCP-2429が財団の注目を長らく逃れ続けていた理由としては、SCP-2429-1入口の障壁が大部分の人物を遠ざけるのに効果的であり、最終的には従業員専用エリアが周囲に建造されたことによって来園者がSCP-2429-1内部へ侵入する可能性が防止されたことから説明が付きます。SCP-2429が最初に財団の注意を惹いたのは2010年、後にテキサス州████████在住のロバート・██████と特定されたTwitterアカウント@██████████の投稿によるものでした。ロバートはSCP-2429の保守点検を担当している従業員であり、SCP-2429-1の調査を行おうと決めていました。SCP-2429の異常性を見た彼は携帯電話でビデオ録画を行いつつ、明らかにパニックを起こしつつ混乱した状態で「何故ここに人がいるんだ?」と繰り返し大声で問い掛け、周囲の人々を困惑させました。彼は後にこの動画を“胸糞悪いジョークか何かか?”というメッセージと共にTwitterに投稿しました。Twitterモデレーション担当者として活動中の財団エージェントは直ちに投稿を削除し、ロバートの所在を突き止めることができました。短いインタビューとその後の調査によって他の財団エージェントたちにSCP-2429の存在が警告されるまで、ロバートには単なる精神病患者ではないかという疑いがかけられていました。大事件に発展することなく、ロバートにはクラスA記憶処理が施されました。

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