SCP-244-FR
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SCP-244-FR。

アイテム番号: SCP-244-FR

脅威レベル: Neutralized

オブジェクトクラス: Safe Uncontained Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-244-FRは、サイト-Alephの低危険度Safeオブジェクト用A棟にある、標準ロッカー内に保管しなければなりません。当オブジェクトに関する全ての実験は、レベル3上級研究員の書面による許可が必要です。

説明: SCP-244-FRは長さ8.7センチメートルの、19世紀初頭のものと見られる古い鍵です。オブジェクトには表面全体にわたる錆と、金メッキの痕跡が見られます。

SCP-244-FRが対象に向けられた時、対象は移動することに対して困難を感じ始めます。さらに、オブジェクトを把持している人物が、別の方向にオブジェクトを向けた場合、対象はSCP-244-FRの正面に移動しようと努めます。
把持者が対象にオブジェクトを向けたまま、鍵を時計回りに8分の1回転させると、対象は生体機能を維持しながらも外界に対して関心を示さない変性意識状態に入ります。対象はまた、自らの職業生活における諸要素について、途切れなく、かつ極めて率直に話し始め、対象の語るそうした要素はほとんどの場合、稀にしか真正性を欠くことがありません。SCP-244-FRの把持者がオブジェクトを対象に向けたまま、鍵を反時計回りに8分の1回転させた場合にのみ、対象は行為を中断します。
把持者が対象にオブジェクトを向けたまま、鍵を時計回りに4分の1回転させると、対象は同じ変性意識状態に入りますが、この場合は自らの人生における家族や恋人などの要素について、前述の場合と同様の途切れなく率直な仕方で話し始めます。SCP-244-FRの把持者がオブジェクトを対象に向けたまま、鍵を反時計回りに4分の1回転させた場合にのみ、対象は行為を中断します。

SCP-244-FRの影響下にある対象を長時間観察した被験者は、自身も同じ変性意識状態に陥り、最初の対象と同じようにオブジェクトの影響を受けることが判明しました。

様々な、それでいて滑稽な実験を通して、私たちは残念なことを知るに至りました : すなわちSCP-244-FRが対象の「心を開く」そのやり口は、財団にとって少しも益あるものではない、と。対象が打ち明けることを許容するものをコントロールするのは不可能であり、そのため尋問中にこのオブジェクトを使用しても意味がないのです。
- ヴィラール次席研究員

当オブジェクトは、ある覆面エージェントが潜入していた警察署の近隣の署に「コントロール」についての訴えがあった後、20██/12/02に██████の美術館で回収され、同日中にサイト-Alephへと移送されました。

補遺-244-FR-01: 20██/12/04の15:33、SCP-244-FRに関する実験の最終行程中であったA棟第03実験室の監視カメラが、突然全ての通信を停止しました。A棟のセキュリティ部門より、当直のエージェントに実験室の検査が命じられました。エージェントは室内に入ると目に見えて混乱し始めました。

補遺-244-FR-02: 15:46、Alephのセキュリティセンターが以下の報告を受け取りました :

15:46


A収容棟セキュリティ部門

第03実験室にて空間異常発生。研究員とSCP-244-FRは消失。エージェントが異常空間の内部で立ち往生している。実験室へのアクセスを遮断、増援を要請する。

15:58、第03実験室と全ての通路へのアクセスが遮断されました。空間異常の専門家であるマリッツ博士が急ぎ派遣されました。博士によればエージェント・ダーレッツが描写した3つの扉は、おそらく新たな空間異常の反復に通じるものだということです。次いでD-1777がこの仮説を検証するために派遣されました。D-1777は、ビデオストリームを送信するカメラと写真機器、ならびにトランシーバーを装備していました。

補遺-244-FR-03: 16:07、何人かの職員が2時間早くA棟の第12実験室に入室したところ消失し、1時間30分を予定されていた実験の後、再び外に出て来ることがありませんでした。第03実験室と同じプロトコルが実施され、またD-1777と同一の物品を装備したD-1769が、室内への侵入のために派遣されました。D-1769は実験室が消失していると主張し、エージェント・ダーレッツによって述べられたものを思わせる部屋を描写しました。同じように一通の手紙が既に開かれた状態で存在しており、「こんにちは」という言葉が書かれていました。この部屋における異常存在は解明されていないままです。慎重を期して、A収容棟の全域で退去措置が取られています。

異常SP-244-FRについての中間報告

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異常空間と置き換えられた第03実験室

日時: 20██/12/04, 16:20

説明: この空間異常は、対応する部屋と写真に示した部屋との完全な「入れ替わり」を特徴としています。この入れ替わりは古典物理学の法則を犠牲にする形で行われます。事実この異常な部屋は、寸法を変更することがないにもかかわらず、外部における変化や空間的な矛盾の可能性なしに、より大きい部屋や小さい部屋と入れ替わることが可能です。また入れ替えられた部屋の入り口は、部屋の外側においては存在したままですが、この異常な部屋の内部では消失します。SCP-244-FRとの関連性が想定されているにもかかわらず、この異常の出現条件は未だ特定されていません。オブジェクトは脅威レベル橙、Uncontainedクラスに再分類されました。
その一方で、各部屋にあった手紙の存在が、この異常が偶然によるものではないことを示唆しています。

最初の発生日時および場所: 20██/12/04 - 15:33 - サイトAlephのA収容棟第03実験室

補遺-244-FR-04: 16:32、D-1777とD-1769に対して、各部屋のドアの一つを通り抜けるよう指示が出されました。D-1777は真ん中のドアを、他方D-1769は右側のドアを通り抜けました。しかしながら二人のDクラス職員は、前のものと同様の部屋を描写し、二人ともが部屋の真ん中に置いてある手紙を発見しました。D-1777の手紙は既に開けられていましたが、 D-1769の手紙は開かれていませんでした。手紙にはそれぞれ「こんにちは」「どうぞこちらへ」と書かれていました。既に開けられていた手紙は、おそらく第03実験室または第12実験室の事例において消失した職員により開かれたものであると思われます。これにより、D-1777は今のところSCP-244-FRの研究員と同じルートを辿りましたが、D-1769の場合はそうでないものと結論付けられました。両者に対して、各部屋に対応する手紙の内容を報告しながら探索を続行するよう指示が出されました。

補遺-244-FR-05: 16:45、A棟からの退去措置と全実験室の巡察を担当していたエージェント・ビュフォンとエージェント・カストリーが第14実験室に入ったところ、新たな異常空間の反復に閉じ込められたことを報告し、この両名は移動しないよう命じられました。16:52、A棟のセキュリティ部門が応答を停止し、D-1785がこの部屋の検査のために派遣されました。この部屋もやはり異常空間と入れ替わっていましたが、第14実験室とセキュリティ部門それぞれにおける手紙は、既に開かれている状態でした。また、その内容はそれぞれ「もっと遠く」「このあたり」とあり、先だってD-1769とD-1777の両名により報告されていたものでした。

良いニュースと悪いニュースを理論化出来そうだ : この異常空間は自ら広がることはない、しかし誰かが、異常な部屋の三つのドアのいずれかを通り抜けるその度に、新しい部屋が作られるのだと考えられる。これはわれわれのDelta達による探索が、A棟の多くの部屋と、異常空間の反復との入れ替わりを引き起こしてきたということだ。それにまた、たとえDelta達による探索を全て中止したとしても、最初に異常空間の囚われ人となった第03、第12実験室の職員たちは、移動するより他にどうすることもできまい。したがってこれらの部屋は、止むことなく入れ替わり続けることだろう。
- マリッツ博士

17:03、D-1777とD-1769に対して探索の中止が命じられました。

異常な部屋に閉じ込められた職員の合計人数は、目下の所Dクラス職員3名、セキュリティエージェント3名、研究員2x7名、A棟セキュリティ部門の職員7名に上り、合計で27名となりました。

低危険度Safeオブジェクト用A棟にある異常物品は退避措置が取られています。Alephの第一収容セクターには、現在緊急体制が敷かれています。

補遺-244-FR-06: マリッツ博士の仮説を検証するべく、100名のDクラス職員が各部屋の検査のためにA棟に派遣されました。17:47、Dクラス職員の各々がA棟の部屋に入室しました。未検査だった86部屋の内、28部屋が既に影響を受けていました。そのためD-1777、D-1769、D-1785に対して、それぞれ異常な部屋のドアの一つに入るよう指示が出されました。D-1769が既に検査済みの部屋に戻って来たのに対し、D-1777とD-1785は新たな反復を作り出し、またそれぞれD-2603とD-1241を発見しました。このことにより、マリッツ博士の仮説は裏付けられたものと考えられます。しかしながら、第03実験室と第12実験室の研究員は発見されませんでした。

異常SP-244-FRについての中間報告

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異常空間と置き換えられた第03実験室

日時: 20██/12/04, 18:00

説明: この空間異常は、対応する部屋と写真に示した部屋との完全な「入れ替わり」を特徴としています。この入れ替わりは古典物理学の法則を犠牲にする形で行われます。事実この異常な部屋は、寸法を変更することがないにもかかわらず、外部における変化や空間的な矛盾の可能性なしに、より大きい部屋や小さい部屋と入れ替わることが可能です。また入れ替えられた部屋の入り口は、部屋の外側においては存在したままですが、この異常な部屋の内部では消失します。別の異常な部屋へのドアを対象が通り抜けると、即座に新しい反復が出現し、この時新しい部屋は付近にある通常の部屋と入れ替わります。しかしながら反復におけるドアは、D-1769が示した通り、既に作られた部屋に通じていることもあると見られます。このようにして、いわば異常な部屋のネットワークが生成され、個人が異常な反復のドアを通り抜け続ける限り、ネットワークは少しずつ拡大していきます。ただし、これが無限に拡大し続けるのか否かを予測することは不可能です。
その一方で、各部屋にあった手紙の存在が、この異常が偶然によるものではないことを示唆しています。

最初の発生日時および場所: 20██/12/04 - 15:33 - サイトAlephのA収容棟第03実験室

補遺-244-FR-07: 18:32、先の補遺にて使用された100名のDクラス職員のうちの一人であるD-0936が、「誰かが部屋の中に現れた」と報告し、それがSCP-244-FRの実験に参加していたアシスタントの一人であることが判明しました。彼は状況を説明されると目に見えて取り乱しはしたものの、別れた同僚たちには「探索」をやめるつもりがない旨を明らかにしました。
19:05頃、未だ13の異常物品が保管されているA棟の第一収容倉庫が、新たな反復と置き換えられました。
20:00頃、B棟内で反復が発見されました。サイト-Aleph全域に緊急体制が敷かれ、最も優先度の高い異常物品は、必要に応じて別の施設に移送される準備が整えられています。

補遺-244-FR-08: 4日・火曜日から5日・水曜日までの一晩にかけて、異常な部屋が作られたという報告はほとんどありませんでした。ただし、さらに3つの反復がB棟に出現しました。

指令部とギャレット氏は現在、為すべき決定について考えを巡らせている最中だ。私としては、脱水症状の影響が出てくる2、3日後になってようやく、この反復どもは出現するのを止めるだろう、と言うことしか出来ない。
こいつらは自分から出現を停止するだろうか? おそらく否だ。こいつらはいつか通常の状態に戻るだろうか? 予測不可能。今この異常空間の捕囚となっている職員を、われわれはどうする? それこそが本当の問題だ。

- マリッツ博士

補遺-244-FR-09: 5日・水曜日の日中を通して、異常空間の新たな反復はほとんど出現しませんでした。囚われた職員が希望を喪失し、結果として「探索」を放棄したものと思われます。異常な部屋の検査に用いられたDクラス職員達は、その大多数が不安な心境と、自分たちのいる部屋に留まることへの拒絶を表明しました。しかしながら、部屋の内部にエージェントらを派遣するという脅迫により、Dクラス職員達が自らの部屋のドアを通り抜けるのを思いとどまらせることが出来ました。

補遺-244-FR-10: 20██/12/06の11:23、異常性が突然消失し、先に影響を受けていた全ての部屋が通常の配置に戻りました。この現象の原因究明のために、以前異常な状態にあった部屋の調査が行われました。B棟の第04研究室において、SCP-244-FRの研究担当者の一員であるヴィラール次席研究員が、脱水症状の初期状態にある所を発見されました。研究員は何らかの説明を提示することは出来ませんでしたが、元の配置に戻る直前、「最後の異常な部屋」の中でオブジェクトを見つけたと述べ、自身を発見したエージェントらに手紙とSCP-244-FRを預けました。

異常性に囚われた全ての職員に適切な処置が施されました。またSCP-244-FRは、異常な特性を全て喪失していたことから、Neutralizedクラスに再分類されました。

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