SCP-2512
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アイテム番号: SCP-2512

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2512および付加的な1kmの緩衝ゾーンは、公的には看板・公的記録・地域的な偽情報活動を通して、“衛生科学浄化株式会社(Sanitary Chemical Purgation LTD)”の有害廃棄物隔離施設を装います。このエリアの境界線にはフェンスを設け、有害廃棄物保護服1を身に着けたスタッフによってランダムなスケジュールで巡回が行われます。SCP-2512の継続的観察と保安工作を可能とするため、またカバーストーリーを維持するために、サイト-392が設立されました。

現地の野生動物がSCP-2512を定常的に摂取するのは、可能な限り止めさせてください。

元SCP-2512-1は特殊状況下クラスCスタッフ(クリアランス最低)の身分に留めます。元SCP-2512-1は、機会があれば常に、SCP-2512-3との接触を再確立するための努力を継続しなければいけません。

SCP-2512-3が自分に接触してきたことに気付いたサイト職員は、気軽な会話を確立しようと試みつつ、更なる評価と指示を得るためにシニアスタッフを探してください。推奨される話題としては、地元の野生動物、地質学、美学、気象学、ガーデニング、および最近のポップカルチャーがあります。

説明: SCP-2512は異常な地形、気象現象、および細菌叢によって定義されている、アリゾナ州██████近郊の約25km2の領域です。土壌円筒試料は、この異常が大部分の地表から平均して2.5kmの深さまで続いており、境界線に近づくにつれて徐々に浅くなっていることを示しています。

SCP-2512は、表面的には周辺の岩石砂漠に似ていますが、全体が有機材質で構成されています。SCP-2512の構成要素は腐敗や劣化の対象にはなりません。細菌やSCP-2512の構成要素と一致しない非生命物質は、SCP-2512の境界線で弱く弾かれます。強制的にSCP-2512に導入された物質2は、徐々にSCP-2512内に存在する材質へと変換されます。

SCP-2512の総質量および面積は、初期収容以来、一定のままです。これら材質がSCP-2512から除去された場合、48時間以内にSCP-2512の上空で異常気象が発生します。この事象は、除去された質量に等しいSCP-2512の成分材料の混合物を、周辺の非異常地形と表面的に似通った見た目になるように堆積させます。この外観を維持するために、同様の現象が定期的にSCP-2512内の材質を再配布しています。

SCP-2512内部のあらゆる植生はSCP-2512-2に指定されています。SCP-2512-2のオリジナルの実例は全て、当該地域で自生している植物種に緩い類似性を有しますが、1つ以上の食用植物種のものと同一の細胞や遺伝子組成を持ちます。SCP-2512に導入された非自生の植物標本もまたSCP-2512-2実例に変化しますが、変化した組織の構造的限界の範囲内で、元々の形状を保ち続けます。このプロセスの所要時間は、問題の植物とその変化版の相違点の大きさ、および標本のサイズによって異なります。

SCP-2512には複雑な動物に対する主要な影響はありません。捕獲された現地の野生動物個体には、SCP-2512の長期的な消費によって、コレステロール値の急上昇以上の影響を受けた様子が見られませんでした。

SCP-2512-3は起源および性質の不明な実体であり、現地の環境および現実を不確定な規模で改変する能力を有しています。SCP-2513-3はSCP-2512の創造において仲介者の役割を果たしたと想定されており、SCP-2512の穏便な無力化を目標とする継続的努力の焦点となっています。SCP-2512-3が今日まで行った全ての意思疎通は、受信者の精神の中でのみ聞こえる声として知覚されており、これらの接触の証明および記録を困難なものとしています。SCP-2512-3の声は常に、快い響きを伴う中性的または女性的なものとして述べられています。

収容以来、SCP-2512-3との公認された会話は14回記録されています。会話内容としては簡潔な“世間話”、SCP-2512や周辺領域へのポジティブなコメントに対する感謝の表現、および感情的に苦痛を覚えているスタッフを慰めようとしたと思われる試みが含まれます。SCP-2512-3との間では他にも3件の接触が行われており、これらは修辞的な発言に対する応答として地域環境の軽微な変化を引き起こしました4

SCP-2512-3との長期間の会話に従事する試みは殆ど成功していません。 話題をSCP-2512の創造やSCP-2512-3自身に関するものへと移す試みの大部分は、丁寧に断られます。全ての会話は唐突に終了しており、あるスタッフはこれを「会話の最中に突然居眠りされるようなもの」だと例えました。

元SCP-2512-1は██████ ████████という名の人間男性です。1960年代の半ばから1987年4月に収容されるまで、元SCP-2512-1は“ヒッピー”および“ニューエイジ”ブームの影響を受けた放浪生活を送っており、悟りを開くための一助として、超自然的瞑想と思念による物質改変への極めて強い関心を持っていたと公言しています。元SCP-2512-1は当初、クラス3L5の現実改変者に指定されていましたが、現在では本人に異常性がある/SCP-2512の創造に直接的な責任があったとは最早考えられていません。元SCP-2512-1はどのようにしてSCP-2512が作り出されたかについては最低限の理解しか示していませんが、SCP-2512-3実体との接触を確立した際の手法に関する情報を提供しようと試みています。この情報は今のところ殆ど、或いは全く有益とは言えないものでした。

インタビューログ2512-7

エージェントによる初期収容時には既に現場を逃走していたSCP-2512-1の発見および留置後、一連のインタビューを通して、異常の実際の原点となったSCP-2512-3の存在、並びにSCP-2512-1がごく限られた範囲でしかSCP-2512-3との接触に利用した手段を理解できていないことが徐々に明らかとなった。以下は第10回インタビュー(1987/5/23実施、SCP-2512の初期発見から6ヶ月後)からの抜粋である。

V██████博士: では、SCP-2512が創造された日のことをもう一度話してくれ。

SCP-2512-1: えー、分かった…俺は1月生まれで…

V██████博士: *溜め息* 君はSCP-2512、“ -1 ”ダッシュ ワンだ。SCP-2512というのはタk…異常な領域のことだよ。

SCP-2512-1: ああぁ、そうだったね…うん、アンタの振動は伝わったよ。で、俺はあの日、あの何処とも言えない大地のど真ん中にある岩の上に座って母なる地球と交信しようとしてたんだ、で、状況はひたすら完璧だった。鷲たちが飛んでて、天気も文句なし、靴下はお気に入りの奴を穿いてて…それに、あの日は最高のハッパを持ってたんだ、多分ジャマイカ産かなんかじゃないかと思う、だって今まであんなに…

V██████博士: ああそうだろう、だが我々はこの件についてはもう十分に話し合った。それと、転写時の注記のために述べておく ― 我々は彼が吸引したという物質を、オレゴン州██████で栽培されていたものと特定できた。THC値の上昇と、LSDの粉末が振りかけてあったことを除いては、普通でない要素は全く認められなかった6

私が今回話し合いたいのは、君が前回述べていた“星への焦点”云々の修練のことなんだ。君は何か、そこで新しいテクニックを学んだのかね?

SCP-2512-1: ああ。俺があのラジカルな荒野の瞑想場まで行ったのは、そこに新参の導師グルがいたからなんだ。そいつは完全に新しい理論を掲げてて、なんでも、意識を広げるためには星のエコーと交信す-[データ削除済]7

だから、うん、ちょいと複雑だし、その、現実離れしてるだろ? でもアイツはホントに何かを掴んでるように思えたんだ ― アンタもあの男の持ってるもんがきっと感じられるよ、ほら、放射性オーラ8から。アイツは何かしら正しいことをしようとしてるんだ。

V██████博士: ふむふむ。放射性オーラか。なるほどね。[不明瞭な呟き] では君は交信を試みていたのかね、星と、例の…?

SCP-2512-1: うん、実を言うとな、俺はあの日、星と話そうって気分にはなれなかったんだ。つまりさ、アイツらは皆気さくな奴らだったけど、その、俺はここでは母なる地球が一番なんじゃないかって思った。それに俺、アルコーンが云々の話とかでビビっちまって。アレについて考えるとバッドトリップ9するんだよ、そこには黒いイカと白いイカがいてお互いに戦っててあの男がいて乗-

V██████博士: *指をはじく音* 集中したまえ、“ -1 ”ダッシュ ワン。私は星への焦点に関する修練について知りたいのだよ。君は星の代わりに地球と話をしたかったので、幾つかの手順を変えたはずだ。そこを詳しく頼む。

SCP-2512-1: あ。すまねぇ。うん、で、修練の方なんだが… 俺は考えたんだよ、あの男が星と交信する方法を俺たちに教えられるのなら、俺はもしかしたら同じ方法で母なる地球の注意を引き寄せることが出来るかもしれないって!

だから俺、星々とかそういうもんに関する件を全部母なる地球に置き換えて、最初から儀式を始めた。あと、退屈な部分は何ヶ所か飛ばしたかな。とにかく、俺は第四空間への没入のための準備に集中して、丸い四角の性質を検討してる最中だった。その時だよ、全てが、何と言うのか…カチッと、噛みあった。俺はその全てを理解した。それがどういう風に機能していて、何がその全てを掴んでいて、なぜ排水管の中の水が時計回りに流れるのか… 万物が完全に鳴共[発言ママ]したんだよ、アンタ。

そして、俺は頭の中で声を聞いた。

V██████博士: 転写のため述べておくと、これはSCP-2512-3に指定されている実体と同一の可能性が疑われている。証拠を掴んだかもしれない。君はその声が- *紙をめくる音* “地球の精神”かもしれないと考えたのかね?

SCP-2512-1: いや、俺はあれが母なる地球だったとは思わないよ。ホントに話したかったのはそっちなんだけどさ。あれはどっちかと言うと… 砂漠かなんかの精霊だったと思う。

番号を掛け間違えた的なアレでちょっとがっかりしたんだけどさ、あの声はなんだか、俺もよく分かんないんだが…孤独に聞こえたんだ。長いこと誰も話し相手がいなかったばあちゃんみたいな、仲間が来てくれてただ喜んでる感じだった。だから俺は暫く付き合うことにした。

それは俺に、今まで見守ってきた動物たちとか、自分が彫り込んだ岩とか、かつて自分に語り掛けるためにあそこまで足を運んでくれた人たちとかの話をしてくれた… 俺の方はパイとか、月面着陸とか、コードレス電話とか… まぁその、あれを80年代まで追いつかせるような物事を色々と話したよ。ついでに言っておくと、アニメの“ルーニー・テューンズ”に出てくるロードランナーの話をしたときは感銘を受けてたみたいだった。

しばらくして、あれは本当に幸せそうに感じてるようだった。自分は疲れているけれども、もう一度眠りに就く前に、俺に何かお礼がしたいと言ってくれたんだ。俺が欲しいと思うようなもんは、何もごちゃごちゃややこしい物は無かったと思うんだけどな。

V██████博士: それで、君は自分が求めているものを伝えたわけかね…

SCP-2512-1: ああ。“タコスが食べたい”と。

[抜粋終了]

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