SCP-252-JP
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SCP-252-JP

アイテム番号: SCP-252-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-252-JPはサイト8123の標準収容ロッカーに保管されています。喫煙者による対象への接触実験を行う場合、レベル3以上の職員の許可を得てください。対象を用いた接触実験は、非喫煙者のみで行ってください。喫煙者による対象への接触は禁止されています。喫煙者の定義は「3日に1箱以上の煙草を吸う者」、あるいは「1年以上の喫煙の習慣がある者」です。万が一喫煙者が対象に触れてしまった場合、すぐに喫煙者に喫煙を行わせてください。それが不可能である場合、喫煙者を終了処置してください。

説明: SCP-252-JPは異常な性質を持ったライターです。「喫煙者」(後述)でない者が対象に触れた場合は、異常な現象は発生しません。通常のライターと同様に使用が可能です。

SCP-252-JPは非常に頑強です。それゆえ、対象の分解は成功していません。以下は、レントゲン調査によって判明した事です:対象の内部構造は通常のライターとほぼ変わりません。しかし、フリント(発火石)の部分は、人間の骨によって作られていることが分かっています。

SCP-252-JPの異常性は、「脳内のニコチン受容体が一定より多い1人間」(以下、"喫煙者"と表記)が対象に触れた場合に発現します。対象に触れた喫煙者は、喫煙欲求を訴えます。同時に、喫煙者はSCP-252-JPを保持し続けようとします。喫煙の欲求は非常に強く、1分以内に欲求が解消されなかった場合、喫煙者は暴力行為を行います。喫煙者が対象を保持し続けようとする行動も、銃による威嚇を用いても制止させることはできませんでした。欲求と行動を阻止する方法は発見されていません。そのため、これらは喫煙者が死亡もしくは消失するまで継続されます。

喫煙者に煙草を与えると、喫煙者は喫煙を行おうとします。煙草に点火をした瞬間、喫煙者の全身2が環境たばこ煙(英:environmental tobacco smoke)に変化していきます。変化は頭頂部・指先・足先から開始され、最終的に口腔部で完了します。この際、喫煙者に恐慌の様子は無く、痛みもないようです。変化は10秒から15秒ほどで完了し、喫煙者は煙となって消失します。消失した喫煙者の行方は分かっていません。

財団が調査を行ったところ、SCP-252-JPは19██年8月から19██年11月までの█年間に製造された市販のライターであることが判明しています。財団が確認している限り、異常性を持つものは財団が保有しているもののみであり、その他の同型のライターは正常であると考えられています。

SCP-252-JPは20██/01/25、埼玉県██市の私立高等学校で発見されました。「男子生徒10名以上が行方不明になる」という事案が発生し、この事案が財団の興味を引いたことで対象の発見に至りました。SCP-252-JPの元々の所有者は分かっていません。(対象の異常性によって消失したと推測されています)。財団は、行方不明になった生徒たちの人間関係から対象の起源を調査しています。

実験記録1 - 日付20██/██/██

対象: SCP-252-JP,D-46756。D-46756は喫煙の習慣がある。
目的: 対象の持つ異常性の確認。
実施方法: SCP-252-JPをD-46756に触れさせる。
結果: D-46756が対象に触れた瞬間、D-46756は非常に強く喫煙欲求を訴えた。実験室内に煙草を投入するまでの間、D-46756は「暴言を吐く」や「壁を蹴る」など暴力的な反応を示した。煙草が投入された後、D-46756が喫煙を行おうと対象を用いて煙草に点火した瞬間、D-46756の全身が煙へと変化を開始。D-46756に恐慌の様子は無く、消失の瞬間まで口元に煙草をくわえ続けた。最終的にD-46756は消失。
分析: 推測とほぼ正しい結果が得られた。残された煙の研究もしなければならないな。—██博士

実験記録2 - 日付20██/██/██

対象: SCP-252-JP,D-88889,D-19500。D-88889は非喫煙者で、D-19500は喫煙者である。
目的: 対象の持つ異常性の確認。
実施方法: 1.「SCP-252-JPをD-88889に触れさせる」。2.「D-88889に煙草を与え、SCP-252-JPを使用して喫煙を行わせる」。3.「D-19500に煙草を与え、D-88889がSCP-252-JPを使用して、D-19500の持つ煙草に火をつける」
結果: 1,2,3,いずれの場合も異常な現象は起こらなかった。
分析: どうやら対象は、習慣的喫煙者が触れた場合にのみ、異常性を引き起こすらしい。—██博士

実験記録3 - 日付20██/██/██

対象: SCP-252-JP,D-18185。D-18185は喫煙者である。
目的: 消失した人間が何処へ消失しているのかを調査する。
実施方法: SCP-252-JPをD-18185に触れさせる。D-18185には映像記録装置、音声記録装置、および送受信装置を装備させている。
結果: 実験記録1での事例とほぼ同様の事例となり、D-18185は消失した。送受信装置等はD-18185から外れ、これらは煙にはならず、消失もしなかった。
分析: 望んだ結果は得られなかった。しかし、「装置は異常の影響を受けなかった」という、この監察結果は興味深い。対象は、服と喫煙者のみを選択して異常性を引き起こしている可能性がある。—██博士

実験記録██ - 日付20██/██/██

対象: SCP-252-JP,D-20002。D-20002は喫煙者である。
目的: 喫煙者が対象に触れ、喫煙衝動を起こした後、煙草を与えなかった場合の調査
実施方法: SCP-252-JPをD-20002に触れさせる。喫煙衝動が起こった後、実験室を完全に封鎖する。
結果: [データ削除]
分析: 「喫煙者が対象に触れること」「喫煙者と対象を用いたあらゆる実験」を禁止します。O5-█

補遺: 20██年██月██日、SCP-252-JPを電子顕微鏡で観察した際に、文字のような模様が対象の表面に残っていることが判明しました。内容は以下です。

喫煙所へお送りします。

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