SCP-2575
評価: +5+x

アイテム番号: SCP-2575

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 天文学、天体観測コミュニティに潜伏する財団資産は、SCP-2575はアポロ17号着陸の10週年を記念して1982年にNASAにより軌道投入されたという標準のクラス3偽装情報活動を実施してください。

現在のSCP-2575は物理的に収容されておらず、カテゴリ5cの封じ込めリスクを負っています1。その異常性質の特定に十分な頻度でSCP-2575を観測しこれを公表したいかなる個人、団体に対しても、直ちにクラス2偽装情報活動を実施すべきです。初動観測を行った個人、団体に対しては記憶処理の適用が承認されています。

説明: SCP-2575は地球-月系のL2ラグランジュ点周囲のリサジュー軌道を周回する、シルトと粘土の混合物から構成される彫刻です。SCP-2575は頻繁に大きさと形状を変更しますが、10×10×10メートルの空間に収まらない大きさで観察されたことはありません。

SCP-2575は、外観の細部の微小な変更から構造全体の包括的な改変に至るまでの物理的な構造再編を断続的に行っています。これまでにSCP-2575は3つの基本的2な形状のうちいずれかの型の彫刻として観測されており、これらはオニールのシリンダー3に見える形状(SCP-2575-A、78%の事例)、分解の進行している打ち上げロケット4(SCP-2575-B、19%の事例)、人間の骨格5(SCP-2575-C、3%の事例)です。SCP-2575の細部表現のレベルは並外れており、財団の近接通過による撮像ではマイクロメートル以下の細部構造の存在が示されました。

構造再編イベント間のSCP-2575の休眠期間は2-3週間です。SCP-2575の塊が新たな形状へと変化する構造再編イベントはおよそ4日かけて進行します。基本的な3つの型をまたぐ変換が起こらない事例では、形状の小さな変更のみが示されます。

1987年の発見以降、SCP-2575は着実に軌道を外れつつある兆候を示しています。2084年のL2ラグランジュ点からの完全な離脱に続いてSCP-2575は十分な軌道安定性を失い、2086年1月28日に地球大気圏に突入(この時点で無力化されると推定されている)します。

補遺2575-1: SCP-2575は2回、長波帯の電波によって異常な信号を送信しています。双方の信号は正確に13秒かけて送信されました。最初の送信は2005年1月11日の17:03:48 (UTC+0) で、SCP-2575-Cが最初に記録された際のことでした。

「――ぜなら、あなた方が成し遂げたことによって天は人間世界の一部となったからです。そして、あなた方が静かの海から[不明瞭]ということは、私たちの地上に平和と静穏をもたらす努力を――」6

2回目の送信は2039年1月14日の03:36:18 (UTC+0) で、SCP-2575-BからSCP-2575-Cへの構造再編イベント直後のことでした。

「――の宇宙計画に対して絶大な信頼と尊敬を抱き続けてきました。そして今日発生してしまった出来事によってその想いが萎むことは一切ありません。私たちは自分たちの宇宙計画から耳目を背けることはしません。私たちは物事を秘密にして覆い隠すことは――」7

SCP-2575が正確に地球-月-L2点を結ぶ直線上に位置した時にこれらの通信が行われたということは注目すべきです。これはSCP-2575がその軌道を外れるまでに3回しか発生しない(最後に発生するのは2071年)と予想されています。SCP-2575がこれらの信号を生成する機構や、地球-月-L2点の位置関係に関する重要性は現在のところ不明です。

事件2575-1: 2028年11月17日の4:18:23 (UTC+0) にSCP-2575は92秒間かけて高速でSCP-2575-Cへの構造再編イベントを発生させ、その後4時間にわたって間欠的に身体的活動を示しました8。この日の朝、スウェーデン、キルナ郊外のタイソン-アンブロー射場ではガグンラーズII打ち上げシステム(ミッションIDはGSS-03)の初打ち上げが予定されており、SCP-2575は直ちにこの方向に向き直りました。7:04:00 (UTC+0)、SCP-2575は激しく震えて胎児のような姿勢を取り、地球に背を向けました。18分後、ガグンラーズIIの固体ロケットブースターが過早点火し、宇宙機は発射台上で致命的障害を起こしました。これにより搭乗していた宇宙飛行士4名全員と地上クルー5名が死亡しました。

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