SCP-2597
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SCP-2597

アイテム番号: SCP-2597

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 暴走加速イベントを阻止するため、SCP-2597は真空収容チャンバーに収容しなければいけません。収容違反時の損害を最小化するため、SCP-2597はサイト-55の最上階に保管されなければいけません。SCP-2597は中性浮力を維持するのに十分な深さの液体水銀が入った容器に沈めておきます。これは重力を中和し、当該オブジェクトが天井を突き抜けていくのを防止するための措置です。

SCP-2597は如何なる場合も、収容チャンバーの壁・天井・床と接触させるべきではありません。SCP-2597が関与する全ての実験には書面によるレベル3の承認が必要です。

説明: SCP-2597は、あたかも負の慣性質量を有するかのように動作する、外見上は天秤に使用するため設計されたと思しき分銅です。当該オブジェクトの組成は不明ですが、実験によって、SCP-2597の慣性質量は約-2kgであり、密度はSTP(標準温度・圧力)における水銀のそれとほぼ同等だと断定されています。

そのため、SCP-2597に加えられる全ての力は、当初の力ベクトルと反対方向への加速を引き起こします。

この結果、SCP-2597は重力の影響を受けるとまず“落上”します。加えて、上昇中のSCP-2597が何らかの物体と接触した場合、この衝突による力 — SCP-2597の動きと対抗する力 — は加速をさらに後押しします。このようにして、一旦加速を開始したSCP-2597は進行方向に配置されているあらゆる障壁を突破していきます。

高速で空気粒子と衝突した場合、SCP-2597の加速は制御不可能な状態になると理論上想定されています。この事象が発生した場合、当該オブジェクトは極めて迅速に危険な速度へと達し、職員やサイトのインフラストラクチャに被害を及ぼす結果になると考えられます。


補遺: SCP-2597回収ログ

SCP-2597は既知の異常芸術家アナーティストである███ ██████のアパートで、彼がSCP-669の製作に関与した一件での調査中に発見されました。回収当時、オブジェクトは液体水銀に満たされた大きなガラス瓶に収められていました。異常性質が特定された後、オブジェクトにはSCP指定名称が与えられ、近隣にあるサイト-55の回収部門に所属するメンバー1名がSCP-2597回収に派遣されました。

回収地点でSCP-2597の収容に使われていたテクニックは後日、対象の現在の収容手順に実装されました。エージェント███のSCP-2597分類格上げ要請は却下されました。

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