SCP-269
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アイテム番号: SCP-269

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-269は、サイト-19にあるSafeクラス標準施錠ロッカーにて保管されます。SCP-269を伴う実験はDクラス職員によってのみ実行され、少なくとも2人のレベル3主任研究員の事前の承認さえあれば行うことができます。

説明: SCP-269は紅翡翠からできている無地のブレスレットです。非活性状態における直径は約11cmです。SCP-269は試料を得ようとするあらゆる試みがこれまで失敗し続けているほどの異常な回復力を示しており、また室温に関係なく常に約36℃の温度を保っています、

生きている人間の対象の手首または足首にSCP-269が装着された時、SCP-269はしっかりと、それでいて腕や脚に快適にフィットするよう収縮します。その後の24時間で、SCP-269は巻きつるを伸ばし、尺骨動脈と橈骨動脈へと刺さることによって装着者の循環系と融合します。被験者はこのプロセスについて「痛みはないが若干違和感を覚える」と述べています。このプロセスの完了後は影響下にある手または足を切断しない限り、装着者からSCP-269を取り除くことが出来なくなります。

SCP-269は完全に融合しきった時点で、装着者の血流から物質をフィルタリングするようになります。この機序がどのようにして行われるのかは十分に解明されていませんが、その進行プロセスは三つのステージに渡って発生します。

第一段階において、SCP-269は汚染物質及び、血液由来のバクテリアやウィルスといった感染性因子をフィルタリングします。 これにはヒト免疫不全ウイルス(HIV)のような現在不治とされる病原体を含みます。SCP-269は感染した細胞と健康な細胞を判別・分離することが可能なようです。このプロセスにより装着者の健康状態が改善されることがしばしばあるため、装着者はSCP-269を除去しようとする試みに抵抗することがあります。このステージは概ね一週間から一ヶ月の間継続します。

第二段階では、SCP-269は装着者の血流から免疫系の構成成分をフィルタリングし始めます。SCP-269は装着者の身体から感染性因子をフィルタリングし続けているため、この事実は詳細な血液分析が行われない限り通常気付かれません。ステージ2は一ヶ月から六ヶ月の間継続します。

最終段階に至ると、SCP-269は赤血球や血小板などの血液における重要な構成成分をフィルタリングし始め、急性貧血や血小板減少症の初期症状を引き起こします。ステージ3に到達した装着者は急速に衰弱し、大量の輸血が施されない限り一週間以内にそのまま死亡します。

SCP-269はある民間人 ([編集済]出身の████ ████████氏) が後天性免疫不全症候群 (AIDS) の治癒を主張した直後に死亡した際に財団の注意を引きました。SCP-269は████████氏の手首に取り付けられた状態で発見され、SCP-269が氏の循環系と融合していたことが判明した後、財団エージェントによって確保されました。SCP-269の正確な機能及び起源に関する調査は継続中です。

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