SCP-2752
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アイテム番号: SCP-2752

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 機動部隊アルファ-4(“ポニー・エクスプレス”)はSCP-2752実例を識別し、それらが受信者の住所へ送付される前に傍受することを任務としています。回収された各SCP-2752実例はスキャンして1枚コピーを取り、それをサイト-64の記録保管セクター7で保管します。スキャン後、オリジナル版は焼却処分しても構いません。

SCP-2752-A個体が確認された場合、サイト-64のヒト型生物収容室に留置します。SCP-2752-A個体は毎週健康診断を受けます。担当する医療官の判断次第では、SCP-2752に起因する健康問題を防ぐための侵襲性外科手術をSCP-2752-A個体に行うことが可能です。

説明: SCP-2752は、広告メールの受け取り拒否サービスを提供すると称し、ニュージーランドの住所に郵送される一連の手紙です。送付者は“ロビンソン・ト・リズ (Robinson Toʊ Liz)”という名の組織であり、これはニュージーランドの登録会社や、財団が把握している組織体のいずれとも一致しません。返送住所は回収されたSCP-2752実例には見つかっていません。現在まで、SCP-2752の既知の全実例は、ニュージーランドの有効な住所に居住している20~60歳の男性にのみ送られています。SCP-2752が宛先の受信者によって読み取られると、その男性はSCP-2752-A個体になります。

以下の異常事象が、SCP-2752-A個体に起因するものです。

  • SCP-2752-A個体の住所への(広告メール以外も含む)手紙の郵送が停止します。GPSトラッカーを装着した手紙を使用したところ、手紙は郵便受けに入れられた時点で消失することが示されました。手渡しで送られた手紙にはこの効果が及びません。
  • SCP-2752-A個体は自分宛てに送付された手紙の内容を直感的に認知する能力を宿します。この認知は、問題の手紙が郵便受けに入れられた後に起こります。
  • SCP-2752-Aの泌尿器系、とりわけ腎臓・膀胱・尿道に、黒色色素の痕跡が出現します。
  • SCP-2752-Aの胃・大腸・肺・腎臓などの内部器官に、紙片が出現します。

SCP-2752のスキャンや手書きコピーは、宛先の人物に問題の効果を及ぼしません。

最初の既知のSCP-2752-A個体は1974/██/██、ニュージーランドのオークランドで、外科手術時に複数の紙片が肺から発見されたことにより特定されました。当初これが唯一の事例と考えられていましたが、他のニュージーランドの都市でも同種の事例が判明したことから、正式にSCP-2752として分類されました。

補遺2752-1: インタビューログ-2752-04-13 [日付: 1975/██/██]

回答者: SCP-2752-A04 (ウィンストン氏)

質問者: アスター・ブラック博士

序: 以下のインタビューはSCP-2752-A04からの要求で行われた。

<記録開始>

ブラック博士: ウィンストンさん、私に会いたいと貴方から申し出てくれたことはお聞きしています。何かありましたか?

SCP-2752-A04: 博士さん、“何か”てのはちょいと控えめな言い方ですな。また手紙を受けとりましてね…その、ここん所に。

[SCP-2752-A04が自身の額を指差す。]

ブラック博士: ウィンストンさん、それについてはもう話し合ったでしょう。大変な出来事なのは分かります、しかし…

SCP-2752-A04: それがロビンソン・ト・リズからなんですよ。

ブラック博士: 成程、伺いましょう。彼らは何と言ってきたのですか?

SCP-2752-A04: お定まりの“ご利用有難うございます”な屑ですわ。ですが、連中が大ポカをやらかした事に関して何ともおかしな表現の仕方をしとるんです。

ブラック博士: 彼らの表現の例を幾つか教えてください。

SCP-2752-A04: セルロースが消化できないとは知らなかったとか、インク中毒がどうとか。それと“この平面上においてのいわゆる人間の生物学的特殊性”ですな、ここに下線が引かれとりまして、今のは直接引用です。あと、私らに補償金をよこすんだそうです、円単位の高額小切手で。

ブラック博士: 金額は思い出せますか?

SCP-2752-A04: 12桁全て、完璧に。もし何なら書き留めることもできますがね。

ブラック博士: お願いします。

SCP-2752-A04: あー…しかし博士さん…これが連中の言うところの他のサービスと同じようなもんだとすれば、私ん所に実際の金は届かんのでしょうな?

ブラック博士: まずは待ってみなければ分かりませんね。

<記録終了>

結: 他のSCP-2752-A個体へのインタビューで、彼らもまた“ロビンソン・ト・リズ”から同様の手紙を受け取ったことが示された。“ロビンソン・ト・リズ”が提示している金額は、全SCP-2752-A個体間で一貫して960,000,000,000円である。

補遺2752-2: 1975/██/██、既知の全SCP-2752-A個体の舌裏に、額面を¥960,000,000,000と記載した郵便切手が出現しました1。 問題の切手にはバナナの木のモチーフが描かれており、“大東亜 ― マライ・バル”の記述がありました。

回収された切手には如何なる異常性も判明していません。切手の全実例はサイト-64の保管セクター2で暫定的に保管されており、焼却が予定されています。

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