SCP-277
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アイテム番号: SCP-277

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-277の収容はその性質上困難であることから、レベル█の封鎖が敷かれています。SCP-277の住民の活動は██人以上の潜伏エージェントによって監視されなければならず、また民間人に財団の存在や影響を気づかれてはなりません。SCP-277外の民間人によるSCP-277内の民間人へのあらゆる接触の試みは詳細に調査されなければなりません。全ての職員はSCP-277に配属される前に心理適性検査を受けなければなりません。

説明: SCP-277は█████の████に存在する中程度の人口の町です。SCP-277内部の異常の本質は、子供の思考や想像が投影された像であると思われる、町の至る所で見られる幻影です。これらはまとめてSCP-277-1として扱われます。SCP-277-1事象は物理的な実体を持たず、白い輪郭線で「描かれた」姿で現れます。大きさや「画風」や像の複雑さはそれぞれの子供で異なります。

思春期前の児童のみがこのような事象を生み出す能力があり、またほとんどの場合は意図せず、無意識の内に生み出されるようです。エリア内にはいつも平均して███体のSCP-277-1が存在します;該当する児童と、彼らの投射像の呼称の大多数をまとめたリストがドキュメント277-██で参照できます。潜伏エージェントは登録されていない可能性のある児童を調査のために監督者に報告するよう要請されていますが、SCP-277の大きさやそこに住む児童の数、保安の複雑化などの問題から、完全に把握することは不可能であると認識されています。

SCP-277-1は、物理的な物体に対しては互いに一切の損傷を与えることなく通過しますが、それ同士は相互に影響し合うことができます。児童はたびたび幻影と一緒に遊び、そしてSCP-277-1の存在は町の住民には普通のこととみなされています。

SCP-277の住民は、入植の時点から幻影は町の中にいたと主張しています。この主張は大目に見ても疑わしいと言わざるを得ず、それはこの地域が存在したという記録は2███年まで存在せず、この地域の周囲に隣接する町でも、この町に関する情報は一切得られないことによります。SCP-277の住民に対する調査では、彼らの歯型、指紋及びDNAの記録は既存のどの住民データベースとも一致しないことが判明しました。質問をしても、住民はSCP-277内の他にはどこにも居住ないし旅行した覚えはないと答えます。

指令277-██████ 一訂版: SCP-277立ち退き作戦#█が6/15/██に開始された。前回とられた立ち退きの手段は若干変更され、つまりその時の失敗の原因となった事態を避けるため、[削除済]。SCP-277から民間人を退去させるという以前の作戦の概要を記した文書は[データ削除済]で参照できる。住民は前回の立ち退き作戦時の記憶の一切を否認し続けている。特にSCP-277-1とSCP-277-1-█Rの鎮圧を含む前回の任務に関わった職員は[編集済]続けており、もしも同様の事象が起こった場合には、必要な医療器具を備えたより練度の高い職員及びDクラス被験者が要請される。
指令277-██████ 二訂版: 6/23/██の時点で、指令277-██████は[データ破損]が原因で失敗に終わったことが分かった。SCP-277-1-█Rは、児童だけでなく肉体的に成人のエージェントに対しても精神的ダメージを与える能力を示した。今後は立ち退き作戦は実行されない。レベル█の封鎖を提案する。
-R█████博士

財団職員は未だに指令277-██████ファイルのソースを突きとめる事ができていません。財団データバンクはこのファイルの未検閲のコピーを出力することができません。エリア内にいたいずれの職員及び民間人も立ち退き作戦のことを一切記憶しておらす、このファイルの真贋については幾度も疑問が呈されています。しかし、共通見解に従い、今後立ち退き作戦が計画されることはありません。更に、SCP-277の住民が██分以上エリア外に置かれると、無理矢理[編集済]、そしてエリアを離れた記憶を持たない状態でエリア内にて発見される、ということが判明しています。

補遺277-A: 9/14/██の時点で、これまでに報告の無いSCP-277-1が地元の図書館で財団エージェントによって撮影されています。付近の誰も、その幻像が自分によるものだとは主張しませんでした。SCP-277-1事象の外見や行動は児童の心理学的プロフィールを表していることをもとに、SCP-277-1-R█と指定されたこれらの幻像の生みの親を特定する取り組みがなされています。「画風」や立ち振る舞いがここに示す像に一致する幻像を発見したら、直ちに報告してください。

補遺277-B: SCP-277-R█に類似した幻像の目撃頻度が9/23/██以降3倍になっています。10/5/██には、SCP-277-R█の集団が児童の幻像を攻撃し、██人の児童に被害が出ました。詳細はインタビュー 277-Aを参照してください。
更新: この事件の後の3ヶ月間、SCP-277-R█の集団はエリアから消え去ったままです。それらが子供による幻像なのか、SCP-277自体に元から備わった現象なのかは未だ不明です。

補遺277-C:

10/5/██の事件についての民間人に対する聞き込みでは、得られた回答はまちまちだった。多くの住民は、これまでそんな出来事を目撃したことは無いと主張し、財団職員に犯人を早く特定して裁判にかけてほしいと要求を述べた。また、同様の出来事が█年毎に起こっていると主張する者もいる。
SCP-277の担当職員は、町の住人とやり取りをする時に不快感を覚えている。彼らの笑顔はとても大げさで、まるでこの町の全てはただのおとぎ話であり、件の残虐行為も単なる予定調和の一環なのだと言わんばかりである。
-エージェント・J███

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