SCP-2865
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SCP-2865への入り口

アイテム番号: SCP-2865

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 武装観測施設232が、SCP-2865から道を0.8km下った地点に、国立公園局(NPS)の警備隊詰所を装って確立されました。機動部隊パイ2(“黒板消し”)が、収容を容易にするため武装観測施設232に駐留しています。SCP-2865の準公共性に伴い、MTF-PI-2の構成員は、財団の機密性を維持するために森林警備隊を装うことを必要とします。SCP-2865に入ろうとする民間人には、地域で増加したクマの活動について警告し送り返します。従わない民間人に対しては非致死性の武力使用が認可されています。SCP-2865-1個体と接触した民間人にはクラスA記憶処理を施し、直ちに領域内から排除します。

SCP-2865周辺はMTF-PI-2構成員によって常にパトロールを行いますが、SCP-2865自体は、例外的な状況を除き、侵犯されるべきではありません。SCP-2865-1個体がSCP-2865の境界の外へ出ようとする試みが観察された場合、職員は接触せず、武装観測施設232へ支援を要請するようにしてください。

説明: SCP-2865は、モンタナ州南西部のビーバーヘッド-ディアロッジ国有林に位置する、およそ8平方kmの森林区画です。SCP-2865の注目すべき場所としては、小さな未舗装の道路、█████川の小さな流れを横断する崩壊した橋、そして現在未知数のSCP-2865-1個体およびSCP-2865-2が居住している粗末な木造の城が挙げられます。城はSCP-2865-1が収集したと思われる木材と雑に積み重ねられた石で構成されており、約198平方mの床面積を有します。幾つかの部屋は、広い”王座の間”も含め、見たところSCP-2865-2のためのものと同定されています。

SCP-2865-1は、SCP-2865-2によって作成された異常実体のグループの総称です。正確な数は不明ですが、数百体はいると推定されています。SCP-2865-1は一見、完全に硫酸カルシウム(口語的にはチョークとして知られる)で構成された2次元の実体です。これらのサイズと外観には大きな差があり、観察された中では最小個体が6cm、最大個体が4mでした。しかし、通常は大雑把にヒト型の姿をしており、身長1.6mから2mの間です。

休眠状態において、SCP-2865-1は樹木その他の広く大まかな平面上に描かれたごく普通のチョーク画にしか見えません。しかしながら、活性化状態に入ると、SCP-2865-1個体は起源点から自身を引き剥がして周辺環境と相互作用する異常能力を発揮します。厚みがゼロに近いにも拘らず、SCP-2865-1は3次元オブジェクトの操作が完璧に可能です。SCP-2865-1は道具を使って複雑な職務を支援無しにこなすのが観察されているため、知性を持っていると思われます。

現在までのところ、財団職員とSCP-2865-1の間に成功と言えるような意思疎通は確立されていませんが、SCP-2865-1は少なくとも限られた範囲で発話能力を有しているようです(インシデントレポート20██/1/6を参照してください)。SCP-2865-1はSCP-2865-2の完全な制御下にあると考えられています。 SCP-2865-1は作成者の影響を受けることなく知的に振舞う事が可能な、完全に自立した実体と思われます。

SCP-2865-2は、█歳から██歳の間と推定される人間の男児です。SCP-2865-2は茶色の髪と目を有しており、身長およそ130cmです。SCP-2865-2は自身を”恐怖王ジェレミー”と称し、SCP-2865-1のことは”国民”であると称しています。SCP-2865-2はチョークの欠片(以下SCP-2865-3と指定)を1つ所有しています。SCP-2865-2によってSCP-2865-3で何かの表面に描かれた絵は、10~20分以内にSCP-2865-1個体になります。この異常効果がSCP-2865-2またはSCP-2865-3に生来のものかどうかは不明です。SCP-2865-3は、SCP-2865-1個体を数十体作成するのに使用されているにも拘らず、摩耗や損壊が観察されたことがありません。

SCP-2865-2の起源について財団エージェントが行った調査は、モンタナ州ビリングズにおいて、20██/7/2に自宅から行方不明になったジェレミー・██████という名の█歳の子供に関する警察の報告書へ辿り着きました。この子供の写真はSCP-2865-2の外見とほぼ完全に一致します。モンタナ州教育委員会の保管記録によると、██████は失踪する約2ヶ月前に鉛筆で他の生徒に重傷を負わせ、公立学校から放校処分を受けていました。

補遺2865-a: 20██/12/23、武装観測施設232で勤務する財団職員は、SCP-2865-2によって書かれ朝早くに届けられたと思われる、近くの木に貼られた手書きのメモに気付きました。メモにおいてSCP-2865-2は財団のことを認識していると表明し、財団職員を”王国”へ招待する旨へと続けていました。SCP-2865-2の財団に関する知識は、名称および職員による監視以上のことには及んでいないため、機密情報の漏洩には当たらないと思われます。メモの完全な転写は以下になります。

はいけい SPC [原文ママ]
お前たちがぼくのことを見てるのは分かっている。ぼくを”しゅうよう”したいのも分かっているけど、ぼくはせんれい[原文]されたしはい者なんだ。ぼくの言うことをよく聞け。お前たちはぼくと同めいを組みたいんだろう。親切のあかしとして、お前たちをジェレミー城に招たいしてやる。同めいを組むことについて話そう。ただし気をつけろ、ぼくはすごく強いぞ。もしお前たちがぼくを不ゆ回[原文]にさせたら、その苜[原文]をはねてやるからな。おくり物を持ってこい。
- ジェレミー王、大いなるおそるべきもの

インシデントレポート20██/1/6: 武装観測施設232管理者の██████博士は、より安全な財団施設で収容するための捕獲という二次的目標の下、SCP-2865-2との接触を確立するために財団職員の小グループを派遣することを決定しました。派遣メンバーの内訳は、MTF-PI-2構成員のエージェント████、█████、████████、および███博士です。職員はSCP-2865へ入り、SCP-2865-1個体によって”ジェレミー城”へ護衛されました。全職員は小携帯武器で武装しており、エージェント████は制服にビデオ記録装置を隠し持っていました。事件の完全な転写が以下になります。

███博士と機動部隊エージェント3名が、SCP-2865-1の一個体によって、SCP-2865-2の城へ案内される。城内には他7体のSCP-2865-1がいる。SCP-2865-2の主張を受け、職員4名はSCP-2865-2の”王座”の前に跪く。

███博士: ご挨拶申し上げます、SCP-2865-2。

SCP-2865-2: (身振りで”国民”を指す) 僕の本当の名を呼べ、さもないとあいつらに首を撥ねさせてやるぞ!

エージェント█████: (呟き) 彼の言う通りにしましょう。

███博士: 申し訳ありません、ジェレミー王よ。どのようにして陛下の…王国は、SCP財団の活動に気が付いたのでしょうか?

SCP-2865-2: 国民の中に、お前たちのスパイが森の中にコソコソ隠れて、小さなカメラで監視してるのを見た奴がいたんだ。僕を騙せやしないぞ! 両親から学校に連れ戻すように言われたんだろう!

███博士: 陛下に隠し事をしようと言うのは無理だったようです。一体どのようにしてSCP-2865-1個た…つまりその、国民を作り出したのです?

SCP-2865-2: あんなの簡単だ、バーカ。魔法のチョークを使って描いただけさ!

███博士: 成程。それは…

SCP-2865-2: もう質問はうんざりだ! 貢ぎ物は何処にあるんだ?

███博士は、エージェント3名に贈り物を出すよう指示する。エージェント████はポケットからプラスチック製レーシングカーの箱を、エージェント████████は20ドル札を、エージェント█████はロリポップの詰め合わせの袋をそれぞれ取り出す。これらの品がSCP-2865-2に提示されると、SCP-2865-2の顔は怒りで紅潮する。

SCP-2865-2: (怒りの叫び) なんてひどい贈り物だ! お前ら大嫌いだ! (SCP-2865-1個体の中で現在最大の個体を指差す) こいつら嫌いだ! 大っ嫌いだ! 首を撥ねろ!

エージェント█████が銃に手を掛けるが、エージェント████は彼を制止する。SCP-2865-1は約5秒間応答しない。突然、最大の個体がSCP-2865-2に向かって突進し、”王座”から引き上げて床に投げ倒す。

SCP-2865-2: (大声で叫ぶ) うわぁっ! 何をするんだ! 僕はお前たちの王様だぞ! 命令だ、止まれ!

SCP-2865-1: モウ オウサマ ナイ。

SCP-2865-1個体はSCP-2865-2の背中を踏み付け、起き上がれないようにする。その後、███博士とアイコンタクトを取り、城の出口を指差す。残りのSCP-2865-1が財団職員に向けて、脅すように移動する。

███博士: その子を傷つけるな!

エージェント█████: さあ、博士、行きましょう。

███博士: しかし…

エージェント█████は城の出口から███博士を連れ出し、彼らと残るエージェント2名は武装観測施設232へ走り始める。記録は約20分後、武装観測施設232への到着で終了する。

インシデント20██/1/6の出来事に基づき、SCP-2865-1個体は自由意志を持つ実体であり、以前考えられていたようにSCP-2865-2の完全な制御下には無いと思われます。

補遺2865-b: 20██/1/12の時点で、SCP-2865-1個体は”ジェレミー城”を放棄し、SCP-2865の下に構築された地下トンネル網に棲み付いたようです。継続的に新たな世代のSCP-2865-1個体が出現している事から、SCP-2865-2は現在、繁殖手段として”コロニー”で監禁されていると想定されます。RCVに搭載したカメラによるSCP-2865の継続的監視が現在検討中です。

補遺2865-c: 20██/2/3、37体のSCP-2865-1個体から成るグループ(以下SCP-2865-1A)が主集団(SCP-2865-1B)から分離し、SCP-2865-2を伴って”ジェレミー城”へ帰還するのが観察されました。その後間もなく、恐らくは繁殖のための唯一の手段を回収するSCP-2865-1Bの試みにより、両派閥間の激しい激突が発生しました。この試みは成功せず、SCP-2865-1Aコロニーは、急速に成長し始めました。20██/2/11には、SCP-2865-1Bの数十体が収容突破を試みました。高圧ホースで武装したMTF-PI-2構成員が派遣されましたが、数個体が現在も行方不明です。20██/2/11の出来事以来、モンタナ州にある数十の小学校や工芸品店で強盗被害が報告されています。全ての事案において、盗難にあったのは大量のチョークのみでした。これら事案とSCP-2865の間に有り得る接点の調査が財団により行われています。

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