SCP-2991
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不活性状態のSCP-2991。

アイテム番号: SCP-2991

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2991はサイト-77の標準的な安全ロッカーに保管されます。アイテムおよび関連文書へのアクセスにはレベル2クリアランスが必要です。指定された担当者は、継続的な応答性を維持するため、週に1時間SCP-2991を収容外に取り出します。SCP-2991との間に発生した相互作用は適切に記録し、現在SCP-2991割当になっている上級研究員による審査のために提出します。

説明: SCP-2991は縞模様の多彩なスカーフであり、長さは可変式です。不活性状態のSCP-2991は約0.8mの長さです。回収の際に、SCP-2991の縁部分は一部欠けている事が判明しています。本来の製造元は、タグが色褪せているために現時点では不明です。SCP-2991は当初”スカァフの箱”というラベルが貼られた異常性の無い段ボール箱から発見され、箱にはSCP-2991の組成と一致する糸くずも入っていました。このため、SCP-2991の基本的な組成には、本質的には異常性が無いと考えられています1

現在の実験に基づき、SCP-2991はある程度の知性と温和な性格を有していると理論上想定されています(インタビューログ2991-██参照)。加えてSCP-2991は自身の長さを調節可能です。この能力の限界は不明ですが、これまでSCP-2991が(本来のサイズに戻る前に)自身を延伸した最長記録は1.5mです。SCP-2991は限られた範囲で動くことも可能であり、知性体と同様の単純な反応を示します2

SCP-2991は過去数ヶ月にわたって、自らを薄く引き延ばす事によって単語を形成し、研究者に転写させるという形式で意思疎通するのが観察されています。SCP-2991は単純な英語の発言にのみ応答し、通常、2つよりも多い音節から構成される単語にはなかなか応答しないという点に注意してください。以下は、財団によって転写されたインタビューの一例です。

インタビューログ2991-██

マーサー博士: こんにちは。気分はどうですか?

SCP-2991: タイクツ

マーサー博士: 申し訳ない。

SCP-2991: アソブ

マーサー博士: まず、君が見つかった箱について聞いてもいいですか?

SCP-2991: OK

マーサー博士: どうしてあの中に?

SCP-2991: ボクノ オウチ

マーサー博士: オーケイ。君の持ち主は何処です?

SCP-2991: オシゴト

マーサー博士: 成程。どうして箱の中に留まっていたんですか?

SCP-2991: アンマリ タノシク ナカ [この時点でSCP-2991は、混乱するかのように、ループ状になり裏返る事を繰り返した]

マーサー博士: 楽しませることが役目だったんですか?

SCP-2991: ウン [新たな文字を書く前に、SCP-2991が自身を結んでは解く少しの間が空いた] タブン

マーサー博士: 何をするように言われていたんですか?

SCP-2991: [SCP-2991はマーサー博士の手首に延びて巻き付き、縁の部分を彼の掌に乗せた。SCP-2991はその後、睡眠運動と一貫するゆっくりとしたうねりを始め、インタビューは終了した]

補遺2991-1: SCP-2991は当初███████の██████にある小さなワンルームのアパートから回収されました。SCP-2991が回収されたアパートの居住者であり、現在は不在となっている██████ ███に対する更なる調査が進行中です。アパートから回収された証拠品の中にある壁掛けカレンダーには3つの予定が書き込まれており、それぞれ"インタビュー"、”デモンストレーション/良くやったぞ、スカァフ!”、”新しい仕事の始まりだ!!!”でした。

マンションからは他にも、一つ目のタコを象ったバブルブロワー・様々なフルーツで飾られた香り付きフリスビー・太陽電池式のダンシングフラワーを頂点に据えた帽子などのユニークな小さいオブジェクトが発見されました。これらの回収されたアイテムはいずれも異常性質を示さず、現在サイト-77の低優先度ストレージユニットに保管されています。前述のアイテムが入っていた箱(こちらも保管中です)には、”デモ用”というキャプションが付属する、様式化された”W”とシルクハットのロゴがボールペンで書き込まれている点を除いては何の特徴も有りませんでした。

アイテムについてのコメントを求められたSCP-2991は、帽子には”スゴク セワシナイ”、フリスビーには”ハカセ カワイイ ユッタ”と述べ、その他のオブジェクトは全て”ボクノ コウハイ”の一言で一蹴しました。

補遺2991-2: ██/██/██、アパートの定期検査を行っていた財団職員は、コート用クローゼットのドアに、短いナイフ3で以下のメモが釘付けにされているのを発見しました。

関係各位の皆様:
私にスカァフを返してください。これは金銭的な価値のためではありません、あなたたちが持っていった他のアイテムは持ち続けても構わない。安全に返してくれたなら報酬も払います。アパートにスカァフを置いていってください。私が取り戻した時、代わりに報酬を置いていきます。
もしスカァフを傷つけたら私には分かるんだからな。

アパートの更なる監視についての議論が進行中です。

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