SCP-3100
評価: +15+x
blank.png
cave.jpg

SCP-3100のアルファ-1標識地点。崩壊した区域は視認できない。

アイテム番号: SCP-3100

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3100は南アフリカ地質調査所(GSSA)による調査が進行中とのカバーストーリーのもと、市民の侵入を防ぐため閉鎖されます。地表サイトへのアクセスはクリアランスレベル2/3100以上の職員にのみ許可されます。SCP-3100の地下部へのアクセスは禁止されています。

説明: SCP-3100は、死亡した重要職員の埋葬および恒久的保存のために用いられていた財団の旧セキュアサイトです。SCP-3100は、南アフリカのハウテン州にある石灰岩の露頭から900m以上地下へと広がる、広大な天然の洞窟系からなります。この洞窟系には、寸法210×70×60cm(±5cm)の壁龕が推定4000個並んだ、長さ5kmを超える自然に形成された通路が存在します。壁龕はその地質年代が非常に古いにも関わらず、正確な寸法と滑らかな壁を有することから人工的に造られたものであると考えられています。SCP-3100には地表にある元々管理施設であった建物、および地下120mに位置する附属居住基地という、2つの人工建造物も含まれます。

死亡時期が直近であり、腐敗していない死体1をSCP-3100の壁龕に配置すると、洞窟内に存在する人物はその死体の記憶に自由にアクセスすることが可能になります。訓練と十分な記憶補強薬の使用によってこの能力は完全なものとなり、死者が有していた情報の回収、および死者の思考のエミュレートが可能となります。また、SCP-3100内に配置された死体は腐敗しません。これらの効果を用いて重要職員・機密情報保持者の記憶や専門知識を死後も効果的に保存するプロトコルが、財団の研究員によって考案されました。当該プロトコルは、提案後にO5評議会のレビューを経て、2012年7月にプロジェクト・アムルタートとして承認されました。

プロジェクト・アムルタートに基づき、2012年の2月から10月の間に700名以上の財団職員がSCP-3100内に埋葬されました。埋葬された職員らの記憶は任務部隊707によって目録化されました。任務部隊707は特別に選抜された上級工作員からなる部隊であり、エリア-707の地下基地に恒久的に居住することとなっています。情報セキュリティに関する懸念から、任務部隊707の隊員はSCP-3100の異常性活性部への侵入を許可された唯一の人員であり、そのため運び込まれた死体の埋葬および地下路探索の任務も帯びることとなりました。

2012/10/06の朝に実施されていた地下路の探索中、任務部隊707の隊員らはSCP-3100内部においてそれまで知られていなかった異常効果を活性化させ、その結果隊員13名のうち12名が意識を失いました。生存者は記憶処理薬の静脈への自己注射を行っていたため、インタビューを行ったものの重要な情報は得られませんでした。傍受された当時の通信記録にて報告されていたSCP-3100深部の地形学的変化は、地表GPRスキャンからは確認できませんでした。現在SCP-3100の異常性発現区域へはアクセスできなくなっているため、SCP-3100が当初の効果を現在もまだ保持しているのか、あるいはこのインシデントを受けて新たな効果が発生しているのかは確認できていません。地下道の障害物を除去してSCP-3100を探索し、また閉じ込められた任務部隊707の隊員を救出する提案は、安全性の観点から却下されました。


2011/09/14 - 2011/09/30: 地元の捜索救助隊が異常な区域を発見する。地元当局に潜入していたエージェントが目撃者にインタビューを行い、財団フロント機関を通じた区域の接収を補助する。初期収容チームが現地のリソースを用いて異常区域の死体保護特性を調査・検証する。区域がSCP-3100として記録される。


2011/10/10: 財団フロント企業サティ・ロジティクスへの区域の引き渡しが完了。サティ・ロジティクスが初期探索およびマッピングを実施し、SCP-3100が山の表面から地表GPRが示すよりもずっと深層部まで広がっていることを突き止める。現地研究チームがSCP-3100の異常効果を全て目録化する。初期探索チームが経験した精神影響効果は、事前の訓練なしにSCP-3100に保存されていた非自己の記憶にアクセスしたことに起因する精神的フィードバックとして説明される。


2011/11/02: M.ブルックナー博士の二次研究チームは、類似のプロジェクトに関する過去の資料を基に、十分な精神的回復力をもつ人物に対してSCP-3100との相互作用を可能にする向精神薬処方を考案する。

2011/03 - 2011/12: 2011/02/02に発生した前例のないSCP-1718エスカレーション・インシデントによる重要職員の損失を受け、監督評議会は過去に提案された職員バックアップ手法群の再検討を行う。将来的なエスカレーション・インシデント発生に対する懸念から、O5-12によって可能な限りの手段を用いた死亡済重要プロジェクト研究員J.B.ヘドリー博士の蘇生が試みられる。その後2011年12月にO5-12の命令によりSCP-3100の調査が行われ、有望な結果が得られる。前述の目的のためのSCP-3100の利用が、O5-1、O5-3、およびO5-12の連名で提案される。提案は投票の結果4-9で否決される。


2012/01/15: O5-12の命令によりエリア-707の建造が開始される。ジョシュア・マーシュ上級工作員を隊長として、13名の専属メンバーからなる任務部隊707が編制される。

2012/02/25: O5-12の独断により、プロジェクト・アムルタートが32名の志願者を対象とした試験段階をもって開始される。

2012/04/10: 試験段階が成功を収める。初回搬入人数は合計72名の予定。150名の職員からなるアムルタート適格者の初期リストが作成される。


2012/05/21: 49名の職員を対象に一次搬入が開始される。埋葬された職員のうち92%との交信が確立される。同じく埋葬された職員のうち61%の本人性確認が成功する。

2012/06/23: 183名の職員を対象に二次搬入が開始される。埋葬された職員のうち95%との交信が確立される。同じく埋葬された職員のうち75%の本人性確認が成功する。


2012/07/01: プロジェクト・アムルタートの実行がO5-1、O5-3、O5-6、およびO5-12の連名で再提案される。提案は投票の結果7-6で可決される。

2012/09/26: 538名の職員を対象に二次搬入が開始される。埋葬された職員のうち100%との交信が確立される。同じく埋葬された職員のうち100%の本人性確認が成功する。要職に就く職員692名および特定分野の専門家1,308名をカバーできるよう、アムルタート適格職員リストが拡張される。


2012/10/04: 任務部隊707が、SCP-3100内に保管されている多数の職員らを維持管理することが困難となっていることを報告する。3名の職員が神経化学的合併症により無力化された可能性がある。標準情報セキュリティプロトコルに基づき、RAISAチーム全員が現地に配置されるまで無力化された職員の回収は行われない。応急措置として、サイト-747から予備要員が投入される。予備要員の到着は48時間後である。

2012/10/06: 収容失敗。[データ削除済]


特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。