SCP-3278
評価: +9+x

アイテム番号: SCP-3278

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-3278は49万ニュートン以上の衝撃に耐えられるコンクリートドームで密封されます。実験担当ダイバーによるアクセスを考慮する必要があります。

SCP-3278のドームを取り巻く直近の海水は約70°Cまで加熱されます。これは海底に設置された3基のディーゼル温水加熱炉で達成されます。

実験スタッフの居住と全般的監視の実施のために、船舶-3278が恒久的にSCP-3278の上に係留されます。

海上交通はSCP-3278の半径5kmから迂回させられます。SCP-3278に近接する領域での地球外落下物の報告は全て傍受され、流星群として説明されます。

説明: SCP-3278は座標 北緯9° 52' 2.8344'',西経139° 3' 11.376''の海底に位置する、正確に長さ402mのトンネルです。SCP-3278は円形で、直径20mですが、海底部分にある開口部の幅は2mまで先細りになっています。石灰岩の壁は滑らかであり、波状のパターンに配置された浅い溝が刻まれています。SCP-3278は内部やそれ自体には既知の異常性を有していませんが、他の複数の異常現象の中心です。

SCP-3278の基部には広い球形の空間があります。この空間の中心部に、半径16.73mの生物学的物質から成る球体が静止しています。以下でSCP-3278-1と呼称するこの実体の位置がずれることはありません。強制的に動かす試みは成功せず、通常はSCP-3278-1の脆い外装部に表面的損傷をもたらします。

SCP-3278-1は明るいオレンジ色で、外側の固さはゼリー状であり、硬い肉質の核を取り巻く深さ1mの半透明の外膜で構成されています。外膜を包む血管のような構造には、血球に凡そ相似する細胞構造を有する淡い紫色の液体が満たされています。SCP-3278-1の核から採取された組織の遺伝学的検査でヒトゲノムとの60%の重複が判明しているものの、残る40%は完全には特定できません。

発生ごとに1ヶ月から7年の間で変動する間隔で、地球外物質が大気圏から落下し、SCP-3278の推定半径4km以内に着水します。以下でSCP-3278-2と呼称するこれらの実体は、過去にその存在を知られていない、外世界起源と想定される生命体です。SCP-3278-2個体は一回あたり22~295匹までの数で記録されています。

SCP-3278-2は本質的に水棲生物であり、一見して判別できる感覚器官を持ちません。SCP-3278-2の生物学的構造は、淡い紫色をした楕円形の“頭部”と、そこに繋がる長い筋肉質な尾から成っています。SCP-3278-2は体長およそ10~16mで、体重は最大195kgです。落下中のSCP-3278-2は硬い鉱物のような殻で保護されており、海水との接触時に脱皮します。SCP-3278-2の組織の遺伝学的検査も同様に、60-40%でヒトゲノムとの類似性を示します。不明な40%は概ねSCP-3278-1と一致していますが、2%の逸脱があります。

SCP-3278-2個体が捕獲されてから5分以上生存していたことはありません。

着水した全てのSCP-3278-2個体は、SCP-3278に向かって、鞭毛を使って精力的に泳ぎ始めます。SCP-3278-2はサメなどの大型捕食者(現地のサメは非異常な理由から巨大化しています)に対して極めて脆弱である様子が観察されており、また60°Cを越える水温に曝露すると数分で死に至ります(これは██/06/02、特に暖かい夏の海流によって水面温度が生存に適さないレベルまで上昇した時に発覚しました)。さらにSCP-3278-2の寿命は非常に短く、大多数の個体はSCP-3278に辿り着く前に自然死します。

SCP-3278-2は海底の開口部を通じてSCP-3278に入ろうと試みます。入口の小ささのため、これを達成するのは困難です。もしSCP-3278-2個体がSCP-3278への侵入に成功した場合、引き換えにその頭部構造には著しい損傷が及ぶものと仮定されています。大抵の場合、複数のSCP-3278-2個体が海底への降下を生き残り、互いを押し退けながら侵入しようとします。

SCP-3278-2個体によるSCP-3278への侵入は一度も記録されていません。財団がSCP-3278を発見した██/12/05以前に侵入試行の成功例があったかは不明です。侵入成功後の結果については全く分かっていません。

接触によって起こり得る結果を予測するため、SCP-3278-1とSCP-3278-2の生物学的特性の継続的研究が推奨されています。

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