SCP-3302
評価: +2+x

アイテム番号: SCP-3302

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-3302はサイト-42の異常メディア棟の低脅威度物品保管ロッカー#86に収容されます。2018年2月16日付けで、クリアランスレベル4/3302の権限を持つ職員の許可が下りるまで、実験は禁止されています。

説明: SCP-3302は、シチュエーション・コメディ番組The Office シーズン1の北米版DVD第1巻です。特筆すべき点として、「もし全てダメなら、左右どちらか30度を見つめるんだ。」という俳優のジョン・クラシンスキーによるメッセージを添えたサインが書かれています。これは、彼が番組で演じたキャラクターの、俗称として「ジム・ルック」として知られている動作が由来との疑いがあります。

SCP-3302の異常性は、人間がこのDVDを視聴したときに発現します。最初の" Jim Look ジム・ルック1"以降、被曝露者は、文章が愚かであると感じる度に本人の意思に関係なくジム・ルックの動きを再現します。この反応について、第三者に指摘されるまで被曝露者は気付きません。しかし、これについて繰り返し指摘することは、明らかな自制心の欠落であると感じ、非異常性の精神的苦痛を引き起こす可能性があります。

インタビューログ:

対象: D-3086(SCP-3302の当初の持ち主)
インタビュアー: エバンズ研究員

[記録開始]

エバンズ研究員: 調子はどうですか、D-3086?

D-3086: 少なくとも食事はホームレスの避難所で食ってた残飯よりマシだな。

エバンズ研究員: それは何よりです。(エバンズ研究員の時計が鳴る) おっと、暫しお待ちを…私は靴を左右逆に履いてしまったが大丈夫、私には左足が2本ありますから。どちらにしても、もう履き直しましたので。

D-3086がエバンズ研究員の左側に目をやる。その後エバンズ研究員に視線を戻し、会話を続ける。

D-3086: あー、そうかい?

エバンズ研究員: 意味は無いですよ。ところで、身元調査によると貴方はつい最近ホームレスになったようですね。理由を詳しく説明していただけますか?

D-3086: それが、本当に全く訳がわからないんだ…俺は家族と仲睦まじく生活していたのに、ある日突然、妻が俺のすること全てに怒り始めたんだ。俺は何一つ言わなかったのにあいつは俺がいつも自分をからかってると勘違いして激怒、そんで俺をあのクソ忌まわしい家から追い出したんだ!そんで俺は出て行く時にぶん奪れた物だけでほっつき回ってたってわけ。

エバンズ研究員: えぇ、貴方と一緒に発見された所有物ですね。(エバンズ研究員の時計が鳴る) あー、スターウォーズ: エピソード1は間違いなくシリーズ最高傑作ですが、貴方もそう思いますか?

D-3086がエバンズ研究員の少し右側に目をやる。その後、エバンズ研究員に視線を戻し会話を続ける。

D-3086: いや、そうは思わないな。その質問は何に関係があるんだ?

エバンズ研究員: 失礼、ふと思いついただけですので。続けましょう、奥様に見放されてから何が起こりましたか?

D-3086: うーん、俺はしばらくほっつき歩いてるだけだったが、どこに行っても2つの文章を言われ、変人として扱われて追い出されるだけだった。俺は奴らに何もしてないのにだ!炊き出しの列に並んでた俺に近づいてきたあんたらの仲間のエージェントだって変人だったよ。

エバンズ研究員: お気の毒に思います。ここでの生活をより快適にするために我々にできることはありますか?

D-3086はエバンズ研究員の右側に目をやる。

D-3086: 監房の中でのことを言ってるのか?

エバンズ研究員: その通りです。

[記録終了]

補遺 2018/02/16: 収容違反の兆候はないにも関わらず、D-3086の枕の下から手紙が発見されました。以下はその内容です。

なんてこったおれは████がカメラをみたしゅんかんすきになっちまったとおおおおおおってもたのしいおれはかれのちょおだいファンだおれはあんたが██████コンで████-██████にくるまでまてないぜ

[解読不可能]

SCP-3302を用いての実験は、非現実部門が異次元からの「視聴者」が存在する可能性と、彼らと交流する手段を調査する間禁止されています。

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