SCP-335-JP
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ミノカサゴ2.jpg

SCP-335-JP。周囲に水は無いが、問題なく生存している。

アイテム番号: SCP-335-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-335-JPはサイト-81██の標準収容コンテナに収容されています。内部には対象の休息場所として、大型の木、石などを設置してください。給餌や清掃などでコンテナ内に入室する際は、対象を刺激しないように注意し、30分以内に必ず退出します。対象はヒレに毒針を持っているため、対象から攻撃を受けた場合、ただちにコンテナから退出し、治療を受けてください。給餌は1日に2回とし、コンテナ内は週に一度清掃を行います。コンテナに入室する場合を除き、コンテナの周囲12m以内を立ち入り禁止としてください。

説明: SCP-335-JPは異常な性質を持ったミノカサゴ(学名:Pterois lunulata)です。特異性を保有している以外は、通常のミノカサゴとほぼ変わりません。なお、通常のミノカサゴより、やや攻撃性は低いようです。

SCP-335-JPの異常性は二つ存在します。一つは、対象は周囲に水が存在しない状態でも、水中内に存在するかのようにふるまう点です。対象には肺呼吸を行える器官は一切見られないにもかかわらず、水中外でも生存しています。どのようにして水中外で呼吸を行っているのか分かっていません。また、SCP-335-JPは水中を泳ぐように空気中を飛翔することができます。SCP-335-JPが空気中を"泳ぐ"際、対象は水中にいる状態とほぼ同等であることが分かっています。

二つ目の異常性は、SCP-335-JPからおおよそ半径10m以内に一定時間(およそ50分前後)動物1が存在した場合、第一の異常性をその動物にも保有させるという点です。異常性を"感染"させられた動物は、SCP-335-JPと同様に、空気中を泳ぐように移動することが可能になります。感染は陸生動物にもおよび、その陸生動物も空中を泳ぐことが可能となります。この際、呼吸などに悪影響も無いようです。また、感染はあくまでSCP-335-JPのみから発生し、感染させられた生物は、異常性の感染力を持ちません。20██年現在、感染した動物から異常性が消失した例は未確認です。

実験記録1 - 日付20██年8月10日

対象: D-335-01、実験用マウス1匹、アリ1匹、金魚1匹、アサガオ、培養された[編集済み]菌
目的: SCP-335-JPの異常性の調査。
実施方法: 対象となったものをSCP-335-JPのコンテナ内に入れ、放置する。
結果: 52分後、D-335-01と実験用マウス、アリ、金魚は異常性の影響を受け、アサガオと[編集済み]菌は影響をうけなかった。また、金魚を入れていた水槽やD-335-01の服なども影響を受けなかった。
分析: どうやら一般的に動物と呼ばれる範囲の物が影響を受けるようだ。――██博士

SCP-335-JPは20██年7月27日、██県の水族館で発見されました。発見当日まで事件がなかったことから、対象の異常性は突如発現したものと思われます。当時、SCP-335-JPは大水槽内に飼育されており、同日、SCP-335-JPと、対象の異常性を受けた同水槽内の生物が水槽から飛び出し、水族館内を"泳ぎ"回る事件が発生しました。事件には機動部隊が出動し、異常性を持った生物の大多数を確保、サイトへの運搬後の検査にてSCP-335-JPの存在が判明しました。関係者には記憶処置が施され、カバーストーリー「水槽のガラス破損」が適応されました。

この事件で異常性を保有した他生物も、同様に収容されています。こちらについては別紙を参照してください。

補遺: 収容当初の事件の際、異常性を受けた2匹のオオメジロザメ(学名:Carcharhinus leucas)が水族館内から脱走し、機動部隊を振り切りました。20██年現在も確保されておらず、捜索が進められています。

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