アイテム番号: SCP-338
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-338は常時起動した状態で監視し、その放送を記録して分析を行います。10分ごとにチャンネルを変え、89.1メガヘルツ、100.2メガヘルツ、104.9メガヘルツおよび107.9メガヘルツの放送に変更します。これらの周波数のうち1つでもSCP-338が放送を受信できなかった場合、ただちに███████博士に通知すると共に、全周波数の調査を行って他の放送を確認します。SCP-338から録音されたデータを聴取、翻訳、および分析するのはレベル3以上のクリアランスを持つ職員のみに限定します。
107.9メガヘルツの周波数の放送の翻訳作業を累積100時間を超えて行うことは禁止されています。限界曝露時間に達した職員はクラスC記憶処置を受け、適切な標準任務に復帰します。107.9メガヘルツの放送から得られたデータに関係する職務を遂行していた職員は、データ分析センターから異動する前に検査を受けます。この世界において[編集済み]が起こる可能性を防ぐため、すべてのデータ記憶機器は没収とし、違反した職員は終了されます。
説明: SCP-338はクランク・バッテリー兼用駆動の携帯型非常用ラジオで、█████ ███████████社によって製造されたものです。分解して同型のラジオと比較しても、受信回路に3つの小さな(直径1ミリメートル以内)はんだの塊がある以外は不審な点はありません。この相違点を他のモデルに適用してもSCP-338と同様の効果は得られません。以下に記すような異常な性質を除き、SCP-338は█████ ███████████社によって製造された同型のモデルと同様に機能します。
SCP-338は11の異なる周波数から特異な放送信号を受信することができます。これらの放送はSCP-338の物理的位置に関わらずその信号強度を一定に保ちます。それぞれの放送はこの世界とは非常に異なっている世界から発信されたもののようです。100.2メガヘルツのものを除いたすべての放送はSCP-338が受信したその日時にライブで送信されているようで、そのことは既知の自然災害に関する言及から推察することができます。放送の周波数とその内容の概要は下記のとおりです:周波数 | 内容 | 主な使用言語 |
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88.7 MHz | オーケストラ音楽、楽曲は不詳 | タガログ語 |
89.1 MHz | トーク番組、主に政治とスポーツの話題 | フランス語と北京語の混合 |
91.8 MHz | 讃美歌と聖歌、主にヒンズー教のもの | ウルドゥ語 |
94.5 MHz | ラップおよびテハーノ音楽、楽曲は不詳 | 英語とズーニー語の混合 |
97.0 MHz | 重く静かな、かすかな声が聞こえるが、内容は不明 | 不明 |
99.3 MHz | スムースジャズ、楽曲は不詳 | ひどく歪んだ韓国語 |
100.2 MHz | 緊急放送 | ラテン語 |
101.7 MHz | エレクトロニック/ダンスミュージック、楽曲は不詳 | 不明/未知 |
103.4 MHz | 暗く静かなカントリーミュージック、楽曲は不詳 | スワヒリ語 |
104.9 MHz | 教育番組 | アラビア語 |
107.9 MHz | [編集済み] | [編集済み] |
音楽放送は文化的観点からは興味深いものですが、解析の焦点は主にトーク主体の放送に当てられています。89.1メガヘルツの放送はアメリカ合衆国におけるものと酷似した政治的シナリオについて言及しており、しかしそこで描写されるのは財団の存在する世界においては4~6週間前に起こった出来事や動向です。政治的な状況は類似しているものの、すべての人名や地名は異なっており、その多くはフランスもしくは中国に起源を持つものと考えられています。100.2メガヘルツの放送は明らかに録音された内容の繰り返しであり、生存のための指示や集合場所、「大戦」の状況などを伝えており、SCP-1427の解放によって引き起こされるEKクラスシナリオについて描写しているように思われます。内容は散発的に変更もしくは更新され、その間隔は1日に2度から3週間に1度程度です。104.9メガヘルツの放送は大学の講義レベルの教育プログラムを集めたもので、扱っている内容には電子工学、数学、生物学、美術史、文学、および「星体建築学」などがあります。その科学的テーマの多くは財団が現在有しているものとは著しく異なる、そしておそらくはより進歩した技術的基盤の存在を示唆しています。107.9メガヘルツの放送は[データ削除済]、[編集済み]のイベントにおける主要なセキュリティ違反に基づいています。[編集済み]のための物理的修正は容易ではありませんが、4年以内に[データ削除済]。