SCP-348-JP
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アイテム番号: SCP-348-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-348-JPはサイト-8141に存在する収容室に収容してください。収容室のドアは外側からロックし、内側からは開かないようにしてください。この収容室はひとつの空間にトイレや洗面所、キッチンを含みSCP-348-JPがその中のみで生活出来るようになっています。SCP-348-JPの特異性のため、扉を持つ家具(クローゼットなど)を中に入れないようにしてください。警備員一名が監視カメラを通じてこの部屋を監視し、異常が観測された場合は即座に担当者に連絡してください。

説明: SCP-348-JPは██歳で身長1██cm、体重██kgの日本人女性です。SCP-348-JPはその出生や身体に関しては特異性を持たず、実際に██歳になるまで異常性は発露しませんでした。SCP-348-JPがドアを開けるとき、例外なくドアの先はSCP-348-JP-1につながります。この場合の「ドア」は二つの空間を遮る、開閉することのできる板状の物質で、SCP-348-JPが通り抜けられる大きさのものをさします。そのため、例えばSCP-348-JPが壁を破壊し出入口を作った場合などは、SCP-348-JP-1につながりません。SCP-348-JP以外の人間がドアを開け、SCP-348-JPが通り抜けた場合は異常性は起こらず、通常通りにSCP-348-JPは出入りを行うことができます。またドアの逆側の空間から観測した場合はSCP-348-JP-1は確認されず、通常どおり向こう側の空間へと通じます。SCP-348-JP-1内部へ侵入する物体をドアの逆側から観測した場合、断面が見えるわけではなく、ピンク色の面として観測されます。

SCP-348-JP-1は、小劇場のような空間です。床の一部が段上げされており、その周りの地面には直径10cm~50cmのサイズの球体が置かれています。これらの球体は不規則に点滅しています。球体の組成はそれぞれ異なっており、人体とよく似た成分で構成されている物も複数存在します。現在この球は11 21 32 50 67個存在しています。この球体が光る原理に関しては未だに不明です。 また、直径2m20cmの球体が天井から吊るされています。この球体は未知の物質で構成されており、緩やかに拍動しています。SCP-348-JP-1には扉が存在せず、壁の破壊にも成功していないため外部の空間がどうなっているかはわかっていません。SCP-348-JP-1内には照明も存在しますが、どこから電力が供給されているのかもわかっていません。

SCP-348-JP-1内部に生き物を含む物質(以下被検体とする)が持ち込まれると、被検体の中心に原因不明の重力が発生します。その影響は被検体のみに限られ、被検体の体外では重力の歪みなどは検出されません。この重力の強さはSCP-348-JP-1内部にいる時間に比例し、人間の場合は約2分15秒の段階から不快感を感じるようになります。SCP-348-JP-1に侵入してから5分以上経過するとほとんどの人間は死亡しますが、重力が弱まることはありません。侵入から10分ほどたった段階で被検体は心臓を中心に球状の物体へと作り替えられます。完成した球体の表面は非常になめらかで、その色は被検体に依存することがわかっています。この過程が完了すると同時に被検体は発光する特性も同時に獲得します。この過程の最中でSCP-348-JP-1外へ脱出すると重力はなくなりますが破損した組織が元に戻ることはありません。この過程の間吊るされた球体の拍動が激しくなっていることが判明しています。

SCP-348-JPは収容以前より、エージェントとして財団で勤務しており、20██/██/██にサイト-8141で勤務中に突如異常性が発露しました。きっかけに関してはSCP-348-JPは心当たりがないとしていますが、SCP-348-JP-1に関しては「懐かしく、誰かが向こうで待っているような気がする」と述べています。現在、SCP-348-JPの関係者やかつて住んでいた土地などを通じてSCP-348-JP-1の起源についての調査が行われています。

補遺1: SCP-348-JPが異常性を発露し収容された日の夜、収容室の扉の隙間から一枚のメモが差し込まれているのが発見されました。収容室前の監視カメラにはメモを差し込んだ者はうつっておらず、SCP-348-JP-1から差し込まれたと推測されます。これ以降SCP-348-JP-1からの働き掛けは観測されていませんがSCP-348-JP-1が外部に影響を与えられる可能性は未だ残っています。監視を怠らないようにしてください。メモの内容は以下の通りです。

とても大切な君のために
お星様を集めて待っています
どうか見に来てくださいね
きっと君と一緒なら
世界中がきらめきだす

君と、いつかの約束を

補遺2: 当初11個であった球体の増殖が確認されています。増殖した球体のいくつかは人間と似た組成を取っており、財団の把握外において人間がSCP-348-JP-1内に侵入したものと思われます。このことから、SCP-348-JP以外にSCP-348-JP-1が外部と通じる経路を持つ可能性が非常に高いと推測され引き続き調査が行われています。

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