SCP-3552
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アイテム番号: SCP-3552

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 既知の全てのSCP-3552実例はサイト-103の標準的な収容ロッカーに確保され、レベル3以上のクリアランスに制限されます。

SCP-3552-A個体は標準的なヒト型生物収容チャンバーに常時収容します。チャンバーには200ワットのUVBランプが設置されます。SCP-3552-A個体は1日あたり12~15時間、UVB光に曝露させるべきです。SCP-3552-A個体には1日あたり最大5リットルの水を供給します。

説明: SCP-3552は現在収容下にある246粒のCitrullus lana (スイカ)の種子の総称です。外見上は異常でないように見えますが、採取して分析にかけたサンプルからは微量の未特定化合物が複数検出されています。

SCP-3552の主な異常性は、人間に摂取されると発現します。摂取から1時間以内に、影響者は極度の疲労、腹部/胃腸部の痛み、嘔吐を報告します。これらの症状は経時的に激しさを増します。この段階で撮影された腹部のCTスキャンでは、胃の内壁に沿って成長する多数の腫瘍に似た成長部位が確認できます。腫瘍の生検は、組織サンプル全体が一般的な果実の果肉で構成されていることを示します。果実の種類は影響者ごとに様々です。

腫瘍は影響者の体内で指数関数的に増殖し、内臓を圧迫し、身体から突出することによって、更なる負傷や身体可動性の問題を急速に引き起こします。このように形成された腫瘍は、刺激を受け取り、疼痛信号を脳に伝達できます。

数日後、超音波検査で、SCP-3552-Aと指定される胎児が腫瘍内部に形成されているのが確認できます。ヒト胎児の発達プロセスと同様に、このプロセスもまた影響者から栄養を吸収するため、宿主の身体には著しい負荷がかかります。SCP-3552-A個体の完全な妊娠期間は約4週間続きます。この間、SCP-3552-A個体は腫瘍から突出する四肢を成長させ、激しい不快感を引き起こします。4週間後、SCP-3552-A個体は自力で分離します — このプロセスは影響者から一様に“耐え難いほどの苦痛”と見做されますが、除去後に永続的な損害が残ることはありません。

SCP-3552-A個体は本質的に有知性ヒト型実体ですが、様々な果実の組織のみで構成されています。挙動は正常な人間の乳児と類似しており、肉体的・感情的な不快感に脆弱です。その生理学にも拘らず、SCP-3552-A個体は一般的な農産物に影響を及ぼす腐敗や品質低下への耐性を持ちます。

財団は現在17体のSCP-3552-A個体を収容し、SCP-3552-A-1から-17に指定しています。解剖によって、SCP-3552-A個体は平均30~40粒のSCP-3552を体内に含有していることが判明しています。臓器系は人間のそれと同一に見えますが、様々な果実組織で構成されています。

補遺-3552-1: 発見: 2010年8月24日、フィリピン国ブラカン州のローカルニュース番組が、胃で果実のような腫瘍が発達していると主張する女性、マリア・ローザ・スバゴンへのインタビューを放送しました。財団工作員が展開され、放送の傍受に成功しました。ニュースはデマだったというカバーストーリーが流布され、目撃者はクラスA記憶処理を受けてから解放されました。スバゴンは拘留され、尋問を受け、観察のために一時的な収容下に置かれました。SCP-3552-Aの分離後、スバゴンはクラスC記憶処理を受けてから解放されました。

スバゴンは、過去にも数回SCP-3552-A個体の宿主になった経験があり、SCP-3552の消費によってこの現象が引き起こされたと信じる根拠があると主張していました。彼女はスイカの種を、ブラカン州の小規模な農場、“ジュアキンのフルーツファーム”に由来するものだと述べました。調査の結果、問題の農場からは数袋分のSCP-3552が発見されました。加えて、足枷で拘束された57名の人物が現地で発見され、うち13名はSCP-3552-A個体の宿主になっていました。救助された人物たちは拘留され、尋問を受け、鎮静後にSCP-3552-A個体を外科手術で除去されました。救助された人物たちはクラスC記憶処理を受けてから解放されました。公記録上では、この農場の所有権はジュアキン・バゴサ・ジュニアという人物にあるとされており、当該人物はPOI-352に指定されました。POI-352の所在地は現在不明です。

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