SCP-3612
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注意

以下のファイルにはクラス-VIII超自然的/認識災害データ依拠実体の説明が記載されています。貴方のワークステーションが適切なC8/3612接種を受けていない場合は、これ以上読み進めないでください。貴方のワークステーションがSCP-3612のターゲットとなるのを防ぐべく、このファイルを即座に閉じ、該当するシステムログを削除してください。

加えて、このファイルはSSO-スコアを減らすために標準フォーマットから並べ変えられています。これにより、収容違反時でもこのファイルが無事である可能性が高まっています。


level-trans.png

アイテム番号: SCP-3612

オブジェクトクラス: Keter



mainlist-trans.png

SCP-3612の収容プロトコルが設けられる前のSCiPNETメインリストのトップ

説明: SCP-3612はカオス・インサージェンシーに起源を持つと考えられる知的かつ極度に破壊的なコンピューターウイルスであり、財団のSCiPNETデータベース内に存在します。SCP-3612は前述のファイルシステム内であれば、隔離の試みやファイアウォールに関係なく、どの場所にも自身を再配置させることができます。SCP-3612の既知のコピーは1つしか存在せず、制御下にある環境でコピーを作成する試みは全て失敗に終わっています。

SCP-3612は特定種のデータのみをターゲットとして削除すると判明している強力な情報捕食体です。すなわち、記号的順序付け (Symbolic Sequential Ordering、SSO) を示すデータはどのようなものでも危険な状態にあります。データがSSO-陽性と分類されるには2つの条件を満たす必要があります。

  • データがリスト形式でまとめられている。
  • データが故意に、かつ特定の目的を持って並べられている。

SSO-陽性データの例には、時系列順に並べられたリストや、何らかの定量的な測定順に並べられたリスト、定性的に順序付けられたリストなどが挙げられます。被験者にオブジェクトのリストを与え、"被験者の好み" に合うように順序付けるよう指示すると、結果としてそのデータはSSO-陽性となり、それゆえにSCP-3612のターゲットとなります。

当該実体の発見および収容以前は、SCiPNETのSCPメインリストは時系列順、すなわちアイテムの発見順に並べられており、結果としてSSO-スコアが0.5となっていました。そのため、SCPメインリストはSCP-3612のターゲットとなり、収容の確立後にデータベースの大部分を手動で再コンパイルする必要がありました。収容後にデータベースのSSO-スコアは0.1に減らされており、重要なファイルへの攻撃が大幅に減少しています1


補遺2: カオス・インサージェンシーから部分的に回収されたEメール

デルタコマンドへ

このメッセージは隔離したラップトップから送信している — 私の知る限りでは、アレがここのメインフレームと接続したことは一度もない。なので、私は大丈夫だと思っている。

サイト230は放棄しろ。ハードウェアに何かしらの電子機器を接続しようとするな。Sd0egPpxbyGfOb1p短に言うと、実験は成功したが、あまりにも上手く行きすぎた。対象は今やデータベースの中にいる。ufqNbXej92TTiTHALCsE重要なデータ、とりわけ収容ソフトウェアに関するものを失ってしまった。既にここで何人も亡くなっている。私には5vFWahDf2jZ9k8O8QH々のオブジェクトの制御を取り戻すために。指示は以下の通りだ。

  1. VsJxf7C7Qt0kLxZDdMW7IlnCwNn
  2. 5qzI2bpk9oIKh4UJvES0Ftg35
  3. AenesBJvGOuaF1XkeF3dFw4fewqBkhhge
  4. xo2rvojSllwq4x4St
  5. MRVF8zNN5RAuCQcS3X0T
  6. uts94TM2cv3IfhnqcFi0dbMmWN

よし。君たちなら全てできるので問題ないはずだ。ただ、オブジェクトの大半が逃げ出している。そのため奴らは完全に8jpToNaeZれ以外は大丈夫だ。

ここのハードドライブにもこのメッセージを残しておこう。そしてエントランスにこのラップトップを置いていく。万が一君たちが探しに来てj2tYs0tJCn9mbledis8たち全員の幸運を祈る。

ジェームズ・カーペンター、サイト230、R&D部門


特別収容プロトコル: 財団のSCiPNetデータベース内でSCP-3612の活動を制限する試みは全て失敗に終わっています。そのため、今後のSCP-3612の収容には2つの異なる特別プロトコルを必要とします。

1つ目はSCP-3612誘導プロトコルです。世界中の少なくとも5つの財団サイトで、各サイトにつき1人以上のDクラス職員が、説明部で詳述されている通りに記号的順序付け (SSO) を示すデータリストを同時に作成し続けなければなりません。これらのリストが何を主題としているかは問題ではありません — 重要なのはリスト内のデータが何らかの方策に従って故意に並べられていることです。どの方策を用いるかは重要ではありませんが、リストの作成に定性データを使用することと、SCP-3612が誘引されることには正の相関関係が疑われています。このようなリストが常に5つ以上存在するようにしなければならず、破損もしくは破壊されたリストを置き換えるためにより多くのリストを作成しなければなりません。

2つ目は数値割当プロトコルの改訂版から成ります。SCiPNETサーバーに保存されているSCPドキュメントメインリストがSCP-3612によって破損するのを防ぐべく、メインリストをSCP-3612のターゲットに選ばれにくくしなければなりません。そのため、SCPメインリストそのものがSSO-陽性に分類される可能性を最小限にする以下のプロトコルが開発されています。

SCP指定番号は発見順ならびに何かを重視するいかなる方法にも関連して割り当ててはいけません。その代わりとして、オブジェクトの回収に関与した職員は、データベース内の未使用のスロットからオブジェクトの指定番号を選択する必要があります。これによって何千人もの人物の好みや迷信を取り入れ、首尾一貫したパターンが現れる可能性を最小限に留めます2

これらのプロトコルが設けられる前に回収されたオブジェクトの番号は全て、その回収に携わり、なおかつ生存している職員のいずれかの好みに従って付与されます。生存している職員がいない場合、そのオブジェクトの番号は最も地位の高い指定研究員の好みに従って付与されます。

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