SCP-362
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アイテム番号: SCP-362

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-362はポリプロピレン製の袋に封入し、地下保管室2b内でその場所にある番号をふった箱の中に保管することが許可されています。

SCP-362はポリプロピレン製の袋に入れて標準金庫に保管することになっています。金庫は専用の部屋に設置しておき、その部屋には他のSCPと関連する物を持ち込まないようにしてください。持ち込んではならない物には手書きまたはタイプされたファイルや、スマートフォン、PDA、ポストイット、メモなどを含みます。インターネットや現地のイントラネットにアクセスできる電子デバイスを前述の部屋に持ち込むことは禁止されています。収容室には観察のため特別な意味のない書籍や雑誌を白紙のノートとともに入れておくべきです。

レベル1以下のクリアランスを有する人間だけが収容室に入ってSCP-362を着る認可を受けることが可能です。このようなことは研究や前述の目的でのみ行われることになっています。██████博士とO5-█はSCP-362の金庫を開ける鍵を保有しています。他に鍵の複製をO5の許可なく作成してはなりません。必要なクリアランスを持たない人物への接触を防止するのに2名の保安職員が当たる必要があり、研究と保安の両方の目的のため、少なくとも1台の監視カメラで、収容室通路外部、収容室通路内部、金庫および収容室自体をそれぞれ監視する必要があります。

説明: SCP-362は淡青色のTシャツであり、[編集済み]のロゴが入っています。[編集済み]は子供向けの「サタデイ・モーニング・カートゥーン」のテレビ番組で1980年代後期から1990年代初期に人気がありました。SCP-362はMサイズで半袖です。色は薄れてしまったようで、より濃い色合いの青色だったように思われます。タグにはこのTシャツが綿100%で出来ていると書かれており、実験によりこのことが確かめられています。見たところ経年しているように見えますが、前述の色の薄れ以外は良好な状態です。襟と袖は擦り切れておらず、穴や綻びはありません。

SCP-362を着ている実験被験者は誰も不快感や窮屈さ、不安感を報告せずにいます。5人の被験者は、年齢は22歳から35歳と様々ですが、SCP-362を身につけるとすぐに、「愉快な懐かしさ」として砕けた言い方で言い表しうる表現を述べています。実験では、SCP-362を3.6秒間という短期間や██日間もの長期間、平均して██時間の間着用させています。数日以上1着の衣類を着続けるという明確な不便さは別として、それにも関わらず実験被験者はどの場合でも普通の感情的な反応を報告しました。

SCP-362を脱ぐと、SCP-362の影響が即座に現れ、その効果はどの実験でもほぼ不変です。有意に変化するのは実験被験者がその現象が終わるまでに耐えなければならない期間だけです。SCP-362を頭から脱いだ後すぐに、実験被験者は自身のいる部屋の中で数体から数十体の人型の実体が突如出現したことを報告します。これらの実体はSCP-362を脱ぐときにSCP-362が目の前を移動することで実験被験者の視界が不鮮明になった瞬間の後に出現します。

人型実体は完全に不明瞭な容貌をもちます。これらの実体のほとんどは実験被験者に注意を向けるようで、接近されなければ動かずにいます。実験被験者が実験室中を動き回るとこれらの実体も移動しますが、ただ被験者に注意を向け続けたり、被験者との物理的な接触を避けたりするだけです。これらの実体はいかなる生物とも接触を避けるために実験室の壁を通り抜けることさえします。

これらの実体自体は「ぼんやりしたもの」や「幻影」と様々に表現されていますが、ほぼ共通して「影のようだ」や「影でできている」と言い表されています。

しばしば、人型実体のうちの少数は実験被験者に関心を示さないようで、代わりに周囲の環境の探査を行います。これらの実体は物品に接触したり、積まれた書類を探ったり、本のページをめくったり、コンピュータを操作したりするなどの行動をとるようです。しかし、録画記録の示すところでは、これらの実体は実際には観察しうる形では何も物体を操作しないようです。

2度、人型実体は「ガイガーカウンターのような」デバイスを操作しているようであることが報告されています。この目撃事例の間、物体を精査していたか、デバイスの表示を読み取っていたかしていたようです。

「[編集済み]」の記録されたエピソードの調査によると、この番組では全実験被験者の元に現れている人型実体と類似点のあるものは一度も参照されたり描写されたりしていないようです。実験後、実験被験者は、SCP-362を着用することを予想して熱意や感興の感情を示していた被験者でさえ、その番組について話すように指示されると不快感を示します。

人型実体は実験被験者にしか自身の姿を見せず、感知機材の値に大きな変動をもたらすことがなく、また、物質を操作しませんが、SCP-362に関する保安規約には関係する研究者や職員にのみ立ち入りを認める形で地下保管室に収容するという旨を含めることが勧告されています。

事件SCP-362-02を考慮し、また、SCPの相互汚染や保安違反を防ぐため、物品や情報、レベル2以上のクリアランスをもつ職員を実験の前やその最中、直後にSCP-362の収容室にいかなるときでも入れてはならないことになっています。さらに、いかなる状況でも誰にも9日間以上SCP-362を着用させてはなりません。

補遺: 前述の事件の直前、実験被験者はSCP-362を31日間着用していました。研究規約により、実験被験者にはSCP-362を脱いだときの効果が知らされていませんでした。脱いだ直後、サイト-██は収容違反に見舞われ、それは██分間続き、主要電源システムと二次電源システムが同時に機能停止しました。報告を求められたサイト-██の職員は皆、収容違反の間に不安感を覚えたと報告し、その多くはフェールセーフシステムが起動したときに電源も脱出手段もない部屋に閉じ込められていました。一部の職員は、収容違反直前には自分一人しかいなかったのにも関わらず、収容違反の最中に自分以外の人間が部屋にいる感覚があったと報告しました。多くの職員は監視されているかのように感じていました。

収容違反の直後、二次電源の復帰の際に (主要電源はネットワークに戻るのにさらに█分かかった) 、サイト-██の職員はファイルが散らばり、本が開かれ、ノートが乱雑に置かれた状態でいることを発見されました。IT部門は数台のコンピュータや他のデバイスが[削除済み]にアクセスしていたと報告しています。

実験被験者は二次電源が機能停止してから█分後、心室細動により死亡しました。検死により、被験者の血流にアドレナリンが異常なまでに高濃度に含まれていたと判明しました。

SCP-362のEuclidクラスへの引き上げを認めるかは未定です。

実験用インタビュー記録362-██
インタビュアー: █████博士、██博士も付き添う
実験被験者: D-1022
時間: 5分間

[削除済み]

█████博士: 周囲の状況を教えてください。

D-1022: わからん。事務所のようだな。紙。メモ用紙。俺の前に箱が置いてある。

█████博士: 部屋の中に他に誰かいますか。

D-1022 [含み笑いしながら]: あんたは俺のことを監視していると思ったんだけどな。その、カメラ越しにさ。

█████博士: そうですね。部屋の中に他に誰かいますか。

D-1022: 誰かがいるはずってか。俺以外に誰もいねえよ。

█████博士: どうも。鍵を使ってください。その目の前の箱を開けるために渡しました。それから、その中にあるものを着てください。

D-1022 [少し黙った後]: 何だ、ただのシャツじゃないか。 [大きめの声で] おいおい、すごいな、「[編集済み]」? おい、あんた、俺、いつもその番組見ていたんだよ。

█████博士: それを着てください。

D-1022: いいぞ。ハハ、もらっていいか?

█████博士 [やや笑みを浮かべながら]: 残念ですが。

D-1022: あの番組はサイコーだったぜ。

[被験者はSCP-362を着用するときに歌を歌うが、その曲は前述の子供用のテレビ番組のテーマ曲と確認されている。]

D-1022: よし。着たぞ。それで……今度は何だ。

█████博士: 5分後に次の指示を与えます。そのときまで、部屋にあるものを何でも使って時間をつぶしていてください。

[被験者は椅子に座り体を左右に捻って椅子を回転させる。予定時刻の3分前、彼はペンで人型のキャラクターを描く。]

█████博士: どうしてそのようなキャラを描いているんです?

D-1022: 時間をつぶしているだけさ、あんたが言ったみたいに。

█████博士: そうですね、でも、どうしてそのキャラクターを?

D-1022: 何? あんた、「[編集済み]」を見たことがないって言っているの?

█████博士: 我々は何話かじっくり見ていますよ、ええ。

D-1022 [指を指しながら]: これは[編集済み]だよ。ちょっと、あんた、似ていないなんて言うなよ。

█████博士 [笑みを浮かべながら]: ええ、はい、もちろん。よく似ていますね。

D-1022: フフ……とにかく。俺は絵が上手いんだ。

█████博士: 時間になります。その服を脱いでください。

D-1022: わかった。

[被験者はSCP-362を頭から脱ぐ。視界を遮るものがなくなった瞬間、D-1022は後ろによろめき後方にあった机に背中をつける。]

D-1022: おい、糞、何なんだよ!

█████博士: どうかしましたか。

D-1022: これは何だ。何が起きている!?

█████博士: 周囲の状況を教えてください。

D-1022: こいつら全員何者だ!

█████博士: 何が見えたか教えてください。

D-1022: こいつら、こいつら俺をじっと見ているぞ! こいつらは幽霊か何かだ。ここから出せ!

█████博士: 一切危険はありません。もっと詳しく彼らについて説明してください。

D-1022: 何のつもりだ? お前ら何のつもりだ!

[被験者は前方に駆け込む。]

D-1022: 喧嘩売ってんのか!? 動くんじゃねえ!

█████博士: 一切危険はありません。彼らを攻撃しないでください。

██博士 [█████博士に向けて、D-1022には聞こえないように]: 彼らを怒らせれば、新しいデータが手に入るかもしれない。

[D-1022は16秒間黙りながら見えない敵対者の方に向いて殴るということを続ける。それから次に続く。]

D-1022: 奴ら、どこへ行った。

█████博士: いなくなったのですか。彼らがどうなったのか説明を。

D-1022: 奴らはただ……いなくなった。ただ……1分そこにいてそれで……奴らは何だったんだ。

[D-1022は目に見えて体を震わせ始める。]

█████博士: 何か具合が悪いのですか。部屋が寒くなっているのですか。 [██博士に向けて] 温度を計ってくれるか。

██博士 [重なって]: 通常だ。何も変化はない。

█████博士: D-1022、部屋が前よりも寒くなっているのでは?

D-1022: ここから出せ。出してくれるまで、他に何も話すつもりはない。

[削除済み]

実験記録

[削除済み]

362-E005
日付: 20██年3月06日
D-2323はダーツ投げの腕前から特別にこの実験のために起用された職員であり、5分間SCP-362を着用しました。SCP-362の影響は2分36秒間持続しました。この間、D-2323は人型実体にダーツを投げつけて、口頭で結果を報告するように促されました。D-2323は恐慌状態になったため、与えられた時間のうち1分6秒間しか活用できませんでした。報告は以前の実験に基づく仮説の確証となるもののようでした。その仮説とは、人型実体は敵対的な意図で部屋に入れられた生物や非生物との接触を防ぐために、壁を通り抜けたり、可視化・不可視化を繰り返したり、想定よりも速く移動したりするというものです。

[削除済み]

362-E012
日付: 20██年5月12日
実験の前に44名のDクラス職員を部屋に入れました。被験者たちは閉所恐怖症に陥りました。職員は実験の存続が危うくなるのを防ぐため、効き目が緩やかな鎮静ガスを部屋に入れました。その後、D-3197はSCP-362を5分間着用し、その間、D-3197は他の参加者に件のテレビ番組のテーマ曲を合唱させるように誘導しました。これは部屋に鎮静ガスを入れたために起こったことのようで、SCP-362の影響ではなさそうです。ただ、この仮説を確かめるには更なる実験が必要であるでしょう。D-3197にSCP-362を脱ぐように指示した後、彼はおよそ2分30秒間人型実体を見たと報告しました。

脱いだ直後、9名のDクラス職員が部屋から消失しました。D-3197は、消滅したDクラス職員が立っていたところに人型実体が代わりに現れたと報告しました。残ったDクラス職員は人型実体自体を見ることはできなかったにも関わらず恐慌の症状を示していました。鎮静剤の効き目が無くなり、Dクラス職員が実験室や他のDクラス職員に損傷を負わせることによって発生の可能性のある収容違反を防ぐため、麻痺薬が部屋に導入されました。

事件記録SCP-362-03
日付: ████年██月██日
実験362-E012の後、研究者たちは異常なデータがSCP-362の実験中に端末上に出現したのを確認しました。最初のサンプルは実験後精査の後に端末██-████-██のハードディスクドライブで発見されました (362-E013の実験記録を参照) 。更に2件のサンプルがE014とE015の間に生成されました。現在の仮説は消失したDクラス職員と異常なデータの内容との相関性を仮定しています。前述のデータのサンプルを添付しています。全文は████-████████████を参照してください。

ぼくはうたをうたうひとりだったし うたうさまをじっとみるひとりだった そしていまぼくたちはうたうさまをみて しるしにきをつけている
それは2.957 それは3.6602 それは5.5 くりかえす それは5 それは4.3 それは10,055,092.3 それはくりかえしている
これはしるしだ もっとおおくのしるしがある でもこれはぼくたちがうたうさまをみたときにみてきたしるしだ
うただ。
ぼくたちはいつもうたうさまをみている ぼくたちがうたうさまをみるたびぼくたち
は3.6602のしるしと5.5のしるしをてにして しっかりこころにとめる くりかえす それはくりかえしている
これはしるしだ。
3.6602 5.5 くりかえす 2.957 5 4.3 10,055,093.3
ぼくたちはじっとみている どんなときもそのしるしを
ぼくたちはじっとみている むかしもいまも いまはしっかりこころにとめている
ぼくたちはじっとみている

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