SCP-365-JP
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████県██市で発見された直後のSCP-365-JP。収容部隊により回収され、目撃者全員に記憶処理が施された。

アイテム番号: SCP-365-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-365-JPは現在サイト-8181の中型静物アイテム収容室に収容されています。収容室の入口には少なくとも2名の武装した警備員を常駐させてください。新たな実験は必ずSCP-365-JP研究主任の同意を必要とし、最低でも1名のレベル3以上の職員が関与しなければなりません。被験者の選定についてはドキュメント365-JP-txt05を参照してください(要LEVEL3クリアランス)。

SCP-365-JP-1の全個体はそれぞれ人間型オブジェクト標準収容室(タイプ: C-1)に軟禁し、条件に適した知的労働に従事させます。対象からの全ての要求は中危険/人間型オブジェクト取扱手順-ヰの2に則って許可・不許可の判断を下してください。その際、凡ゆる要求は常にオブジェクトの脱走の危険性を生じさせる可能性を孕んでいることを十分に留意しなければなりません。万が一SCP-365-JP-1が脱走した場合、収容施設管理者は直ちに特別警戒行動プロトコル-NIBIREを発動させ、対象を速やかに捕獲することになっています。その後、懲罰措置の実施が必要となります。

SCP-365-JP-2は発生後速やかに処分しなければならず、プロトコル-YATOが適用されます(要LEVEL3-365-JPクリアランス)。この手順の実行の為に、アクシデント時には機動部隊ほ-9(“打ち止め”)が出動することになっています。

説明: SCP-365-JPは█████社製デスクトップコンピュータ████のフレーム20個が複合し形成されている直径2.5mの構造体です。フレームのそれぞれの角部分が接合され、正十二面体が形作られています。常に床面から5cmの地点で未知の方法によって浮遊しており、手で押すなどの単純な接触で簡単に移動が可能です。人工物であると想定されていますが、発生の経緯は未だ不明です。また、対象に対する熱・衝撃・化学反応を用いた凡ゆる攻撃実験は現在まで成果を上げていません。通常のSCP-365-JPは非活性状態であり、上記以外の特筆すべき性質は確認できません。

SCP-365-JPの周囲5m圏内にある一定の「条件」を満たした人間が侵入した時にオブジェクトは活性化します。この選定アルゴリズムは完全には解明されていませんが、これまでの実験により[編集済]のような一般に倫理的問題があるとされる事柄の直接/間接的な経験者が比較的高確率で選ばれることが判明しています1。SCP-365-JPは20個の個体に素早く分裂して被験者を円形に包囲し、その後[編集済]。オブジェクトは再び非活性状態となります。

SCP-365-JP-1はSCP-365-JPの異常性質の影響を受けた人間です。対象は物理・肉体的には影響前と比較して何の変化も観測されませんが、知能面で大幅な発達を見せることが分かっています。被験者に対する数種の知能検査の結果は、平均値を大幅に上回る知能指数(IQ)ないし知能偏差値(ISS)、言語理解・数学的理解、空間把握・状況判断能力の拡大、短期・長期記憶能力の向上による学習効率の上昇などの著しい成長を示しています。反対に、SCP-365-JP-1は想像力・感受性・社会適応能力などの所謂「人間的情緒」と表現される感情面の働きが希薄又は不安定になり、その反動として社会病質に酷似した激しい自己陶酔或いは躁鬱状態となります。SCP-365-JPに暴露してから1ヶ月以内にSCP-365-JP-1は再びSCP-365-JPに接触することを強く望むようになり、財団に対し総じて非協力的な態度を取るようになります。SCP-365-JPに再度接触したSCP-365-JP-1は[編集済]され、SCP-365-JP-2に変化します。

SCP-365-JP-2はSCP-365-JP-1の脳皮質組織が未知の手段によって変質・肥大・突出化した繊維状変異体です。脳幹を含むSCP-365-JP-1の肉体を中心として取り囲むように、SCP-365-JPの形状を模していると推測される歪な正十二面体を形成しています。全長は3mから4.5mほどで、個体によってややばらつきが見られます。これまでに観測された個体の殆どはSCP-365-JPと同様に床面付近を浮遊しており、また素早くはありませんが未知の方法により移動することができます。
オブジェクトに現在まで高度な知性は確認されていませんが総じて非常に凶暴であり、ほぼ全ての生命存在に対して無差別的な敵対反応を示します。周囲5m圏内に攻撃対象が接近した場合、SCP-365-JP-2は付近の構成組織を自発的に切り離し、巻き付いた繊維は対象への致死的な圧迫を開始するでしょう。
SCP-365-JP-2は生物的な新陳代謝を行うことが確認されており、その過程で一定量の腐敗ガスを生成します。オブジェクトはリンパ管を通してガスをSCP-365-JP-1の体内に送り込み蓄積することで組織の崩壊を避けようとしますが、限界まで肥大化したSCP-365-JP-1はSCP-365-JP-2の出現から平均して2400秒後に爆発し、周囲に[編集済]。以上の性質から速やかな処分が必要であることがオブジェクト発見後の比較的初期に決定され、対象の効率的な終了の為にプロトコル-YATOが構築されました。

資料:

SCP-365-JP-1インタビュー記録

インタビュアー: ███博士
対象: SCP-365-JP-1-24

〈録音開始〉

SCP-365-JP-1-24: さっさと俺を解放してくれ。

███博士: それはできません、SCP-365-JP-1-24。あなたは幾つかの質問に答えて……

SCP-365-JP-1-24: [罵倒、編集済]せめてそのまどろっこしい呼び方をやめろ!俺の名前は████ ███だ!

███博士: 申し訳ありませんが、それはできません。

SCP-365-JP-1-24: クソッ![机を蹴り飛ばす]

███博士: SCP-365-JP-1-24、仮に我々から解放されたとして、あなたはその後どのような行動を取ろうと考えているのでしょうか。

SCP-365-JP-1-24: その気も無い癖にそんな質問すんなよ……ほら、アレに会いに行くのさ。

███博士: アレとは、SCP-365-JPのことでしょうか。

SCP-365-JP-1-24: そうだよ、あのクソッタレスクラップ野郎だ!俺はアレに会ってから随分と変わっちまった、随分と!だが後悔はしてない。今まですぐそこにチラついてても気づかなかった色んなことが、手に取るように分かるようになったからな。

███博士: その具体例を教えて頂けますか。

SCP-365-JP-1-24: あんたには言葉で伝えたとしても全く分からないだろうさ。これまでの人間の言葉では容易に言語化できない情報ってのが存在することを理解しなきゃ、俺の思考の糸口は1ミリたりとも掴めない。

███博士: なるほど。あなたは新人類であると?

SCP-365-JP-1-24: その通り!俺は選ばれたのさ。ヨチヨチ歩きのお前らとは異なる存在になった!もう[編集済]に媚びへつらったり、あのクソ野郎に[データ削除済]されることもない!お前らに指図される筋合いもない!俺はあのスクラップにもう一度会って、更なる高みを目指すのさ!

███博士: あなた以外のSCP-365-JP-1がSCP-365-JPに再び接触してどうなったかは、既にお話したと思いますが。

SCP-365-JP-1-24: ああ。

███博士: あれが「更なる高み」?

SCP-365-JP-1-24: いいや、そいつらは間違えたのさ。……違うな、そいつらは再び選ばれて、篩い分けられたんだ。試験で高得点を取れずに不合格になった学生みたいにな。俺はそいつらのようにはならない。俺はアップデートされるんだ。

███博士: 何故そのように断言できるのでしょうか。

SCP-365-JP-1-24: 俺は選ばれたからさ。

〈録音終了〉

事件記録365-JP-incident-02:
20██/██/██、サイト-8181の管理システムの一部がダウンし複数の収容違反が発生した事件の際、前述のSCP-365-JP-1-24が封じ込めを突破しました。対象は逃走中にSCP-███-JPを奪取し、数名の機動隊員を殺害しながらSCP-365-JPの収容室に到達しました。システムの不調により現場は騒然としていましたが、SCP-365-JP-1-24のものとされる音声記録は辛うじて残されていました。以下はその内容です。

音声記録365-JP-20██-██-██-████

〈録音開始〉

SCP-365-JP-1-24: [判別不能]ぞ、俺は……さあ、早くしてくれ!時間が無い。

SCP-365-JP-1-24: ……おい、早くしろよ!もたもたしてんじゃねえ!何の為に[判別不能]テメエが撒いた種だろうが!それは責任逃れ[判別不能]クソ野郎!俺は選ばれたんだぞ!テメエに選ばれたんだ!ここまでどれだけ……どれだけの[破砕音、悲鳴]

(unknown): お前は……[判別不能]

SCP-365-JP-1-24: [絶叫]助け……

(unknown): お前は……失敗(mistake)だ……

SCP-365-JP-1-24: [絶叫]

(unknown): 失敗だ。

〈録音終了〉

この後、収容室からSCP-365-JP-2が出現し、機動部隊ほ-9によって2名の犠牲者を出しながらも終了されました。DNA鑑定と[編集済]の結果、SCP-365-JP-1-24の変異体であることがほぼ確定しました。この案件の後、SCP-365-JP-1の収容手順は更に厳しい基準の下に改訂され、現在まで利用されています。ログに残されていた正体不明者の所在は現在まで判明していません。

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