SCP-366-JP
評価: +33+x
glico.JPG

SCP-366-JPの中ほどに立つSCP-366-JP-1

アイテム番号: SCP-366-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-366-JPにはカバーストーリー「老朽化による改修工事」が適用されます。一般人がSCP-366-JPを昇降しないよう、侵入可能箇所は鉄柵で封鎖され、かつ赤外線センサーにより24時間監視されます。SCP-366-JP付近には近隣住民に扮した担当職員を2名以上駐在させてください。万が一侵入者が出た場合、担当職員は10分以内にSCP-366-JP内へ入りイベントを中止させ、クラスA記憶処理を行った上で侵入者を解放してください。
 
説明: SCP-366-JPは、岐阜県██市の住宅街に存在するコンクリート製の階段です。1956年には同地点に18段の階段が設置された旨の公的記録が残っています。1960年8月下旬に発生した近辺住人の連続失踪事件が元となり異常性質が発見され、財団の保護下に入りました。現在、階段は42段になっています。
 
人間がひとりでSCP-366-JPを上ろうと足を掛けると、SCP-366-JPの最上段には1体の人型存在(以下SCP-366-JP-1)が出現します1。SCP-366-JP-1は、視る者が幼い頃(3歳〜12歳頃)に交流のあった、同世代の友人らしき姿を取ります。SCP-366-JP-1に出会った人間は、相手が幼馴染の姿だと認識出来るにも関わらず、いずれも顔は暗くてよく見えなかったと証言しています。またそれ以外の者にも、同様の存在として認識されます。出現に時間帯や天気は関係しません。SCP-366-JP-1はどの事象でも、衣服や身体が煤を被ったように薄黒く汚れており、また必ず黄ばんだ巾着袋を所持しています。巾着袋の中身を確認する試みには成功していません。
出現したSCP-366-JP-1は、出会った人間の元まで下りてくると、「グリコゲーム」をしようと誘います。これは日本国内で普及する、じゃんけんを用いたゲームです。グーで勝てば「グリコ」、チョキで勝てば「チヨコレイト」、パーで勝てば「パイナツプル」の文字数だけ階段を上ることができ、最初に階段を上り切った者が勝者となります。前述の基本的なルールは全国で共通していますが、ローカルルールが少なからず存在し、SCP-366-JP-1は相手の出身地やゲームの理解度に合わせてルールを変更します。SCP-366-JP-1がどのようにして挑戦者の幼馴染の容姿を取り、ゲームの理解度などを把握しているかは不明です。

挑戦者が勝利した場合、SCP-366-JP-1はそれを褒め讃えます。そして、挑戦者の「隠しておきたいもの」を1つだけ、何者にも明らかにならないよう秘匿することを約束します。SCP-366-JP-1はこれを「おまじない」と呼んでいます。「おまじない」は口語による呪術的なもので、以下のような言葉です。

ウツセニ ウヌツヒ ヘメト。ウヌツヒ ツヤヒ ウツセ。2

「おまじない」をかけられた秘匿対象は、物理的であれ概念的なものであれ、挑戦者を含む全ての人間に認知されなくなりますが、その効果は不完全であるか、極めて粗雑なものです。効果は挑戦者が死亡するまで続きます。「おまじない」を唱えたのち、SCP-366-JP-1はその場から消失します。
挑戦者が敗北した場合、不正を行おうとした場合、またSCP-366-JP-1に何らかの危害を加えようとした場合、SCP-366-JP-1は落胆した様子を見せ、挑戦者の手を引くと最上段まで上って行きます。挑戦者は最後の段に足を乗せる段階で身体を変形させ、SCP-366-JPの新たな段として組み込まれます3。一連の動作と変形の間、挑戦者は未知の力により身体を操られ、自発的な行動は出来なくなります。新たに加わった段は、見た目こそ他の段と相違ありませんが、調査した結果コンクリートと共に12%ほどのヒトの体組織が含まれていることが判明しています。また段が増えたことによるSCP-366-JPの全体の長さは測量上変わっていないため、現場になんらかの空間異常が発生していると考えられます。SCP-366-JPの一部となった挑戦者が人間体に戻った例は現在まで確認されていません。
 
一連のイベントは平均して15分程度(最短で11分)ですが、SCP-366-JP-1は挑戦者の幼少時代の話を主にした雑談も積極的に交わそうとするため、現在確認されている最長時間は約65分です。SCP-366-JPを下るときには、一連のイベントは発生しません。また、ゲームの勝敗がつくまでにSCP-366-JP内に別の侵入者が現れた場合、イベントは中止され、SCP-366-JP-1はその場から消失します。勝敗が決まったのちは、SCP-366-JPの侵入可能地点に不可視の壁が発生し、挑戦者が完全にSCP-366-JPの一部となるまで他者の侵入が不可能となります4。挑戦者が「グリコゲーム」を知らなかった場合、また日本語を解さない場合でもSCP-366-JP-1は挑戦者の母語を流暢に操って熱心にゲームルールを教え込みます。
 


 
補遺: 研究員3名による追加調査中、上から4段目の階段を研究員が踏んだところ、低いうめき声のような音が聞こえたことが報告されています。
 
 
特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。