SCP-383-JP
評価: +34+x

アイテム番号 SCP-383-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: SCP-383-JPは現在10枚が低危険度物品保管ロッカーに収容されています。この枚数はオブジェクトの研究に十分な枚数であると判断されました。収容外のSCP-383-JPが発見された場合は回収し破棄してください。SCP-383-JP所有者やSCP-383-JP-1出現時の目撃者、及びSCP-383-JPの破棄を実行した職員には記憶処理が施されます。SCP-383-JPの効果によって出現した仏像(SCP-383-JP-1)は完全に破壊した後に破棄してください。

また、SCP-383-JP-1の転移の有無を確認する為に一年以上の周期で開帳を行う寺院の秘蔵仏に対して監視カメラと重量センサが設置されます。重量センサの変化や監視カメラの映像からSCP-383-JP-1の転移が確認された場合は必要に応じて現場を封鎖し観光客などの出入りを絶った後に、持ち物の検査とSCP-383-JPの回収、本来安置されていた仏像あるいはレプリカとSCP-383-JP-1の交換、現場に居合わせた一般人の記憶処理を行います。

現在未回収のSCP-383-JP回収の為にカバーストーリー「ポイントカードの更新」1を適応しています。

説明: SCP-383-JPは表に「徳々ポイントカード」と印刷された折り畳み式のポイントカードです。見開きには左右のページに3×5個ずつ、両ページで合計30個のマス目が存在しており裏面下部には署名欄と「救うモノの会」という文字が印刷されています。材質は紙で容易に破損することが可能です。印刷機やスキャナーなどを用いて製作したSCP-383-JPの複製は異常性を示しません。なお、「救うモノの会」の詳細については明らかになっておらず現在も調査が行われています。

SCP-383-JPは不特定の個人の財布の中に一つだけ出現します。2出現したSCP-383-JPは財布の中でも所有者の目のつきやすい所に出現する傾向があるようです。一度SCP-383-JPが対象の財布に出現すると所有者は元の人格に関係なく献身的で温厚な性格へと変化します。この性格の変化は後述の印の数が増えるほどに顕著な物になります。加えて、性格の変化はSCP-383-JPを手放した場合も持続するようです。3

SCP-383-JPの所有者が善行を行うとSCP-383-JPの見開きのマス目にハンコが押されたような印が出現します。善行と判断される基準はSCP-383-JP所有者の主観によるものではなくその周囲の人物による客観的な物であることが実験から判明しています。

署名が行われていないSCP-383-JPは譲渡または紛失されることによって一時的にその異常性を消失させます。これにより前所有者の善行によってSCP-383-JPに出現した全ての印が消失しそのカウントがリセットされます。新たな人物が所有者となることによりSCP-383-JPは再び異常性を発現させ、善行の印によるカウントが行われるようになります。なお、SCP-383-JPを紛失した場合、二回は元の所有者の財布に戻って来ますが三回目は他人の財布へと転移するようです。4SCP-383-JPに署名が行われている場合は譲渡、紛失しても署名者の所有物として扱われ印は消失しません。署名者の善行は引き続きSCP-383-JPの印を増やす要因となります。また、SCP-383-JPの故意的な破損や破棄を実行した、あるいはSCP-383-JPを紛失した人物は自己の不誠実さや不親切さ、社会における人間関係の希薄さを嘆く様になり善行を施すことへの強迫観念やSCP-383-JPを所有する事への執着と言った精神異常を呈するようになります。この症状は通常の精神治療、記憶処理で除去する事が可能です。なお、SCP-383-JPの譲渡によってはこの症状は現れません。

印がSCP-383-JPの全てのマス目に出現すると所有者とSCP-383-JPはその場から消失し、代わりに様々な大きさ、素材、種類の仏像1体がその場に出現します。下記の事件以降これらの仏像はSCP-383-JP-1と分類されました。SCP-383-JP-1は不定期に自身を中心とした半径25km以内にある寺院の、定期的に開帳展示する秘蔵仏と入れ替わり的に転移します。開帳が月単位で行われている寺院でのSCP-383-JP-1出現例は確認されておらず、最低でも数年から数十年周期で開帳が行われている寺院を選択して出現していると考えられます。半径25km以内に上記のような寺院が存在しない限りはSCP-383-JP-1は転移を行わない他、SCP-383-JP-1の一般家庭や国外の寺院への出現は確認されていません。

実験記録
目的: 善行の基準と出現する印の数の関連性の調査

事件383-1: 198█/10/██、低危険度物品保管倉庫からSCP-383-JPによって得られた仏像が消失し、代わりに██寺が所有する重要文化財の仏像が安置されていることが判明しました。現地のエージェントが██寺に向かったところ、本堂に倉庫から消失したものと同一の仏像があることを確認しました。この仏像と倉庫に転移してきた仏像の外見は全く異なるものの、参拝客および住職は変化に全く気が付きませんでした。加えて2つの仏像の入れ替わり後に訪れた参拝者の一部と住職の所有物を検査した結果、多くの人物がSCP-383-JPを所有している事が確認されました。出現したSCP-383-JPについて対象にいつから所有しているかを尋ねた所、殆どが「さっきまでこのようなカードは持っていなかった」「見覚えが無い」と述べました。この事からSCP-383-JPにより出現した仏像には不定期に近くの寺院に転移し参拝客の財布にSCP-383-JPを出現させる能力がある可能性があげられ、仏像はSCP-383-JP-1に指定、オブジェクトクラスはEuclidに引き上げられることになりました。なお、██寺の参拝者数の多さから現在までSCP-383-JP-1出現後の全参拝者を特定しSCP-383-JPを回収するには至っていません。

補遺1: 事件383-1の後、これまでに財団施設内でSCP-383-JPの研究に携わった研究員やSCP-383-JP-1が安置された倉庫に立ち入った人物の持ち物の検査が行われましたが、新たなSCP-383-JPは確認されませんでした。更に詳しく調査と実験を行った結果、 「SCP-383-JP-1が転移した寺院でSCP-383-JP-1を目視しながら参拝を行うこと」が新たなSCP-383-JPの出現に繋がる事が判明しました。寺院以外でSCP-383-JP-1を参拝してもSCP-383-JPは出現しません。実験記録4において██研究員がSCP-383-JPを所有していたことに関しては、彼が休暇中に立ち寄った███寺にSCP-383-JP-1が転移していたことが判明しています。このSCP-383-JP-1は既に破壊済みです。

補遺2: SCP-383-JPの裏面に特殊なインクで文章が印刷されている事が判明しました。以下はその原文です。

施すことで悟りは開かれ、施しで救われた者は施すことを知る。なんと素晴らしい教えをあの方は授けてくださったのか。救いを待つだけでは人々は救われない。あの方の様にはなれないが、私も手を差し伸べる事の重要性を後世に伝えたいと思う。そして、さぁ、君もあの方に続こう。
施すモノになろう。

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