SCP-385
評価: +3+x

アイテム番号: SCP-385

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-385は、保管サイト23内の通常の防火コンテナに入れて施錠して保管してください。SCP-385への実験要請は、レベル4職員のいずれかに、承認の文書を得た上で行ってください。事案報告385-cが示されて以降、全ての追加実験は、実験設備を両極点から5度以内に設置するように定められました。

説明: SCP-385は、非常に古い革と真鍮で作られた腰に取り付けるハーネスです。渦を巻いた電気コードが、ハーネスの前方に取り付けられた、不必要な連動する歯車とLED電球を含んだ、押しボタンの機構に接続されています。ハーネスは衝撃から身を守るために重要です。機構の前方には、“スペシャルエディション![判読不能]の3”と“[判読不能] by The Factory”と読める、損傷を受けた彫刻が取り付けられています。

SCP-385は、厚紙でできた保管箱と、取扱説明書と共に回収されました。箱と説明書は、1950年代のサイエンスフィクションパルプイラストを思い出させるレトロな絵画スタイルをフィーチャーしていました。説明書は、ハーネスを“個人用反重力場生成装置”と記述しており、機器の“適切”な使い方を簡易的な絵で描いていました。

説明書に従って作動させると、SCP-385はハーネスの着用者とつかんでいる者の、外部からの重力を中和するエネルギー場を生成し、慣性もまた無効にします。ハイスピードカメラによる速度と方向の測定を試みると、無効化された慣性とは、太陽との相対的な位置を参照にしていると示されました。効果の複製を研究しましたが、機器の機械構成を真似たものは機能しませんでした。ハーネスは、活性化したスイッチの他の全ての機械の構成要素を取り除いても、反重力効果を発揮し続けます。

補遺: 厳格に管理された状態を除いては、この機器を使用することは、常に地球の自転と公転の速さが原因となって死にます。地球の重力と運動量からの解放は、機器を非活性化しない限り、宇宙へ投げ飛ばされるか、弾道中の障害物に致命的な衝突をするかのどちらかを経験することになります。

SCP-385は、█████、██の13歳の少年の部屋で、最初の起動直後に発見されました。他にどれほどの量のSCP-385がいまだ未回収なのか、どれほどのSCP-385が“本番運用”されたのかは不明です。死亡した少年の両親へのインタビューにより、SCP-385がダウンタウンの骨董玩具店にて、物珍しさにより購入されたという事実までたどることができました。その店は空となっており、最近何かが入っていた形跡はありませんでした。ダウンタウンの住人は、その店がかつて開店していたことを覚えていませんでした。

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