SCP-409-JP
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アイテム番号: SCP-409-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、SCP-409-JPの完全な収容は行われていません。SCP-409-JPが発生する演芸場で落語の口演が行われる際には必ず1人以上の職員を派遣し、SCP-409-JPが発生した場合ただちにプロトコル"時そば"を実行してください。演目終了後、関係者にはAクラス記憶処置が行われます。
現在、さらに低リスクの収容措置としてエージェント・███よりプロトコル"井戸の茶碗"およびプロトコル"道具屋"が提案され、サイト管理者の承認後に新プロトコル策定のための実験が行われる予定です。

説明: SCP-409-JPは黒い着物を着た50代前半の東洋人男性のように見える人型実体です。東京都██区に存在する演芸場████亭において落語の口演会が行われている際、演目と演目の間に突発的に出現し演者の1人として落語を披露します。それに伴い、演者の名前を表示する「めくり」に「笑来亭ふしぎ」という名前が表示されます。SCP-409-JPの出現は主催者にとって予定外の出来事であり、それによって本来出演する予定であった演者の出番が遅れる、または飛ばされるといった事態が発生しますが主催者、出演者及び観客はその事に違和感を持たずSCP-409-JPの口演は円滑に行われます。SCP-409-JPの口演中、ほとんどの観客は口演を聴き続ける事を望みます。この傾向は対象が落語に精通しているほど顕著で、ミーム的な特性と言うよりは単にSCP-409-JPの噺の質が一般的に高いと判断されるレベルにある事に起因すると推測されています。対象が外部からの命令または便意、尿意等に起因する動機により退場する事は可能です。SCP-409-JPの口演を録画、録音する事は可能で、記録された映像および音声は特異性を持ちません。また、「笑来亭ふしぎ」なる名前の噺家が存在した形跡は落語の発祥から現在まで確認されていません。

SCP-409-JPが舞台上において演目を開始する際、「笑来亭ふしぎ」という芸名を名乗った後に「今日はなんの噺をしようか」という問いを観客に投げかけます。これは一般的な噺家の行動としては非常に不自然なものですが、観客および口演関係者は違和感を感じません。多くの場合、観客は口々に噺のリクエストをSCP-409-JPに告げます。SCP-409-JPは聞き取れたと思われるリクエストの中から最も早かったものを選択し、リクエストに応じた噺を披露します。リクエスト以外のコンタクトは全て黙殺されます。口演の終了後、SCP-409-JPは舞台袖に消えるとともに消失します。同時に、演目に応じてSCP-409-JPの特異な効果が発現します。特異な効果は演目の内容に沿ったものであり、財団職員がリクエストを行う事で影響をコントロールする事が可能です。

SCP-409-JPは19██年に東京都██区の██亭において「幽霊の噺家が出没する」との噂が広まった事から当時の財団に発見され、SCPとしての認定が検討されましたが19██年に██亭が閉鎖されると共に姿を消しました。20██年に████亭で再出現した事が休暇中のエージェント・███によって確認され、現在の特別収容プロトコルが制定されました。████亭以外の演芸場でSCP-409-JPの発生は確認されておらず、財団フロント企業を通した働きかけにより████亭を移転もしくは閉鎖させる計画が検討されています。
SCP-409-JPの口演を妨害するあらゆる試みは予定されていません。

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