SCP-430-JP
評価: +54+x

アイテム番号: SCP-430-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-430-JPへの入口には警備員を常に2名以上待機させてください。また許可なく入口に接近しようとした人物は直ちに身柄を拘束し、適切な処理を施した後に解放してください。また感染症のリスクを抑えるため、回収したタッパーは、衛生管理に関するプロトコルに従い容器ごと処分してください。

説明: SCP-430-JPは国立国会図書館の[編集済]より先に存在する区画です。SCP-430-JPの内部にはカウンターと椅子、「瀉庫:関係者以外立入禁止」と書かれた紙が貼られた扉(以下SCP-430-JP-A)が確認されています。その他、一般的な図書館と同類の照明器具と空調設備が存在しますが、窓や消防設備といったものは存在しません。またSCP-430-JP-Aを開ける試みは今現在成功していません。

SCP-430-JPの受付カウンターには30代ほどのアジア系女性が待機しています(以下SCP-430-JP-B)。SCP-430-JP-BはSCP-430-JPの司書として振る舞い、資料請求や貸し出しに関する質問に応じますが、SCP-430-JPの起源や構造などといったことに関する質問には応じません。加えて、SCP-430-JP-Bに対する物理的な接触はすべてその場を通り抜けるという結果に終わっています。しかしながら、SCP-430-JP-Bは椅子に着席したり、物を持つことが可能です。

被験者がSCP-430-JP-Bに生物の種類や個体名を伝えた時、SCP-430-JP-BはSCP-430-JP-Aへと向かいます。その後SCP-430-JP-Bはタッパーを持ってSCP-430-JP-Aから出てきます。この行動は妨害することができず、SCP-430-JP-BはSCP-430-JP-Aを開けるような動作をせずにそのまま通り抜けます。

タッパーの中身は胃液、未消化あるいは消化中の食物など、生物の一般的な胃の内容物で構成されています。SCP-430-JP-Bがどのようにしてこれらの物質を回収するのか判明していません。またSCP-430-JP-Bに請求できる内容物には限界があり、現存していない生物や胃を持たない生物の内容物は請求できません。ただし請求する対象は「カラス」や「フランス人」といった大雑把なものから、特定の個体まで幅広く指定することができます。

回収対象となった生物はSCP-430-JP-BがSCP-430-JP-Aに入った瞬間、胃が引き絞られるような痛みを感じ、食後であった場合はその後空腹感を感じるようになります。この症状は一時的なものですが、SCP-430-JP-Bへの請求間隔や回数には制限がないため、同一個体に対する度重なる請求はやがて対象に栄養失調や胃炎などといった問題を引き起こすこととなります。

SCP-430-JPの存在は、19██年██月██日に検閲目的で司書として潜入していたエージェント██████から、「見取図に存在しないはずの部屋が存在する」という報告を受けたことにより発覚しました。国立国会図書館の設計図にはSCP-430-JPにあたる区画が存在せず、後に何らかの形で拡張されたものと思われます。

映像記録-430-1 - 日付19██/██/██
D-1984とD-2002は共に食後10分以内にSCP-430-JPへ立ち入りました。映像はD-2002が所持したカメラによるものです。

<記録開始。SCP-430-JP-Bに近づく。>

D-1948: あー、ちょっといい?

SCP-430-JP-B: ようこそ国立国会吐瀉館へ!ご用件をどうぞ。

D-1948: ここはどういうところなんだ?

SCP-430-JP-B: はい、国立国会吐瀉館は世界各国の生物の吐瀉物を貸し出ししております。貸し出し期間は無期限ですので何十年、何百年後に返却されても構いません。

D-2002: なんで図書館でそんなもんやってんねん。

<SCP-430-JP-BはD-2002の発言を無視する。>

D-1984: 棚がひとつもない見当たらないんだけど、どこにゲロがあるんだ?

SCP-430-JP-B: 当館は衛生上の問題で資料はすべて閉架となっております。ご希望とされる資料がございましたらお伺いしますが。

D-2002: いやゲロ渡してる時点で衛生的ちゃうやろ。

D-1984: 余計なこと言うな。なんでもあるの?

SCP-430-JP-B: はい。ただし胃を持たない生物や、絶滅した生物、地球上に存在しない生物につきましてはお渡しできません。

D-2002: そんなん言うてもどこの誰の中身か分からへんのとちゃうの?場所とか名前言うたら絞ってくれるんか?

SCP-430-JP-B: はい。生年月日など条件を指定していただければ、対応した資料をお渡しします。そうでなければ我々の方で無作為に選ばせて頂きます。

D-1984: どうやったらそんなもん調達できるんだ?

<SCP-430-JP-BはD-1984の発言を無視する。>

D-2002: あー、せっかくやし、ちょっと試してみよか。ほな姉ちゃん、隣のこいつの頼むわ。

SCP-430-JP-B: かしこまりました。少々お待ちください。

<SCP-430-JP-Bが立ち上がり、SCP-430-JP-Aへ向かう。>

D-1984: なんだアイツ、今戸を開けなか(呻き声)

<D-1984が腹部を抑えその場に屈みこむ。>

D-2002: おい、どないしたんや?

<SCP-430-JP-Bがタッパーを手にSCP-430-JP-Aから出てくる。>

SCP-430-JP-B: お待たせしました。ご希望されました資料はこちらとなります。返却期限は無期限ですのでごゆっくりどうぞ。

D-2002: え?あ、どーも。

<記録終了>

帰還後、D-1984の胃を検査したところ内容物が消失していることを確認しました。また、D-2002が持ち帰ったタッパーの中身から、D-1984の体組織と食事のメニューに合致する食物が検出されました。

補遺430-JP-1: タッパーを返却しようとしたところ、SCP-430-JP-Bは一切反応しませんでした。このことから入手したタッパーを返却する必要性はありません。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。