SCP-4395
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アイテム番号: SCP-4395

オブジェクトクラス: 一般公開可

特別社会復帰プロトコル: 2013年亜人権法に則り、SCP-4395は2013/09/13に機密解除された上で公衆のもとに解放されました。異常性によって一般市民に害が及ぶのを防止するべく、社会復帰委員会が以下のプロトコルを考案し、制定しています。

SCP-4395は公衆の場では常に個人用の不明瞭化聖堂スーツを着用します。SCP-4395は個人的な身繕い目的のみでこのスーツの脱衣を許可されており、脱衣の際は完全に1人の状態でいる必要があります。この不明瞭化聖堂スーツは脱衣せずとも身繕いを除くあらゆる生体活動が容易にできるよう設計されているため、身繕い以外の目的でスーツを脱衣することは認められていません。

観測者の脳内でSCP-4395の確定した像が作り出されるのを阻止するべく、不明瞭化聖堂スーツのゲル状外殻は3時間ごとに無作為に設定された形状に変化します。留意点として、この形状の変化はあくまで外見のみに関わるものであり、不明瞭化聖堂スーツの実際の機能には影響しません。

ミトレ社会復帰オフィサーが月に1度SCP-4395と対談し、その成長を監視します。

説明: SCP-4395は本名をオリビア・コルトマンという22歳の女性であり、その像は目視で観察した生物に作用する負の異常効果を有しています。

SCP-4395そのもの、もしくはSCP-4395の肖像を観測した生物は、SCP-4395と一致する姿に変化します。生物が既にSCP-4395と同様の外見をしていた場合は、生命に重大な危険は及びません。しかし、外見に著しい違いがある場合、もしくは身体形状が全く異なる場合は、質量が再分配されるために非常に高い確率で死亡します。

SCP-4395の身体を全身着で隠せば異常性を一時的に無効化できますが、観測者が新しい外見をSCP-4395と恒久的に結び付けると異常性が再び活性化し、観測した生物をその新しい外見に相当する生体構造に変容させます。

SCP-4395が回収されたのはルイジアナ州ブルーウォーター・フォールズ小学校での事案の後であり、当時の年齢は8歳でした。この事案では教師6人と生徒8人が死亡し、さらに生徒52人にも相当な整形手術が必要となりました。

対談ログ4395-80:

全ての社会復帰対談の記録一覧は、政府もしくは法執行機関が要請すれば、その要請内容に応じて財団中央アーカイブから閲覧できます。対談はミトレ社会復帰オフィサーがSCP-4395の自宅の外に停めた車の中で行われました。

<ログ開始>

SCP-4395: 久しぶりね。

ミトレ社会復帰オフィサー: ええ。調子はどうですか?

SCP-4395: バッチリ。貴方は?

ミトレ社会復帰オフィサー: サンフランシスコで厄介なことがありまして。ニュースは見たかと思いますが。

SCP-4395: 崩楽園パラダイス・フェールでしょ?

ミトレ社会復帰オフィサー: はい。その通りです。そのことで何か問題はありませんでしたか?

(沈黙。)

SCP-4395: 道を歩いているとちょっと変な目で見られるかな。けどまあ、うん、多分これのせいなんでしょうけど、分かる? (不明瞭化聖堂スーツを指差す。)

ミトレ社会復帰オフィサー: ええ。分かります。目立つ行動は避けていますか?

(沈黙。)

SCP-4395: マイクさあ、話聞いてた? 私は深海潜水士みたいな格好をしてるんだって。それに、皆はこの頃こういうスーツを警戒してる、ほらあの、アレが起こってから……

ミトレ社会復帰オフィサー: クイーンズの大虐殺

SCP-4395: (静かに) この話もうやめていい?

(3時間が経過する。不明瞭化聖堂スーツの外層の形状が変化する。)

ミトレ社会復帰オフィサー: 枝角?

SCP-4395: これに関しては何も言えないんだってば。これでもあまり、あー、便利でもなくてさ、そう、ドアを通るときにこんな感じになっちゃうし。理由は分かるけど、他のスーツでもこうはならないでしょ。

ミトレ社会復帰オフィサー: 貴方が公衆の場で暮らすためには必要なのです。

(SCP-4395がため息を吐き、背にもたれたために、スーツ内のマイクロフォンの音量が一時的に最大値になる。)

SCP-4395: なんって人生なんだろ。最後に他の人が私の顔を見たのっていつだと思う? たぶん数年前でしょ。時々私の前に連れてきていた囚人のやつ。

ミトレ社会復帰オフィサー: 私はそれに直接関ってはいません。

SCP-4395: 言ってる意味くらい分かるでしょ、このアホンダラ。

ミトレ社会復帰オフィサー: むぅ。

SCP-4395: ねえ…… 貴方の、えっと、その様子を考えればさ、私を問題なく見れると思うんだけど。今までの話からすると、貴方はもう生き物としてカウントされないんじゃないの。

ミトレ社会復帰オフィサー: ええ、おそらく見れるでしょう。

SCP-4395: (驚いて) 嘘!

(沈黙。)

ミトレ社会復帰オフィサー: しかし、できれば危険を冒したくはありません。

SCP-4395: ああ。そう。

(沈黙。)

ミトレ社会復帰オフィサー: すみません。

SCP-4395: いや。いいって、大丈夫、心配しないで。

ミトレ社会復帰オフィサー: そうですか。今月に話しておきたいことは他にありますか?

SCP-4395: いや、うん、他には思いつかない。

ミトレ社会復帰オフィサー: 分かりました。来月もこの時間でいいですね?

(沈黙。)

SCP-4395: (ため息) ええ、来月もこの時間で。

<ログ終了>

士気を高めるため、対談後にミトレ社会復帰オフィサーがSCP-4395の自宅に箱詰めのチョコレートを送りました。

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