SCP-462-JP
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アイテム番号: SCP-462-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-462-JPを中心とする半径4kmの地域はエリア462-JP-Aに、4~8kmの地域はエリア462-JP-Bに指定され、中国軍の軍用地に偽装した上で封鎖されます。安全を考慮し、エリア462-JP-AにはDクラス職員も含め一切の立ち入りが禁止されています。エリア462-JP-B及びその周辺の警備は警備部隊巴-1(森林警備隊)が担当しています。民間人がエリア462-JP-Bに侵入した場合には直ちに拘束し、クラスA記憶処理をした上で解放してください。エリア462-JP-Aに侵入した場合には救助は行いませんが、生存して当該区域を脱出した場合には侵入者と同じ手順で解放してください。エリア462-JP-BでSCP-462-JP-1が発見された場合には戦闘機あるいは戦闘ヘリ等を使用して焼夷弾を投下して完全に焼却してください。カバーストーリーは『大量発生した害虫の一掃』『滅菌作戦』『軍の訓練ないし演習』を規模に応じて適用してください。また、同地域でSCP-462-JP-2が発見された場合には直ちに火炎放射器で焼却処分してください。同地域でSCP-462-JP-3と思しき生物が発見された場合には直ちに捕獲するか、不可能であれば終了させてください。

20██/6/██ 追記:SCP-462-JP-1Aはエリア462-JP-Aであっても発見し次第戦闘機あるいは戦闘ヘリ等で焼夷弾を投下して完全に焼却してください。SCP-462-JP-2Aについてもエリア462-JP-A内の場合は確認できる限りSCP-462-JP-1Aと同様に処理し、エリア462-JP-B内であればSCP-462-JP-2と同様の手順で処理してください。

説明: SCP-462-JPは、中華人民共和国███省[削除済]にある樹木(以下SCP-462-JP-1)のコロニーです。現在の面積は約██km2です。

SCP-462-JP-1は上記の通り樹木です。品種は未知のものですが、葉の形や遺伝子はブナ科のそれに酷似しています。SCP-462-JP-1の異常な点は、通常の樹木と同じような枝の他に筒状の、地面に対し水平に伸びた枝とみられる部分(以下「砲枝」)が複数存在する点です。SCP-462-JP-1に後述するSCP-462-JP-3以外の動く物体が近づくと、SCP-462-JP-1は「砲枝」から種子(SCP-462-JP-2)を時速███kmの速度、1分あたり███発の発射速度で動く物体に対し発射します。詳細な発射メカニズムの研究については、███研究員作成のファイル:「SCP-462-JP-1発射メカニズムに関する一考察」を参照してください。

SCP-462-JP-2は大きさ、外見等がマテバシイ(Lithocarpus edulis)の種子に酷似していますが、硬さについてはビッカース硬度換算でマテバシイの種子のおよそ████倍ほどという調査結果が出ています。そのため、発射されたSCP-462-JP-2が人体に命中すると、場合によっては致命傷、場所が悪ければ即死という可能性もあります。

地面に落下したSCP-462-JP-2は通常のマテバシイの種子とほぼ同じ過程を経てSCP-462-JP-1へと成長しますが、成長の速度は一般的なブナ科の樹木のおよそ█倍です。動く物体が接近するとかなりの高速で、なおかつ大量に種子を発射する点もあり、SCP-462-JP-1の個体数の大幅な増加と SCP-462-JPの拡大が危惧されています。

SCP-462-JP-3は、リスに似た外見の生物です。詳細な生態記録等はファイル:「SCP-462-JP-3 解剖記録」およびファイル:「SCP-462-JP-3 観察記録」を参照してください。これらの研究成果と、財団が回収したSCP-462-JP-2から育成したSCP-462-JP-1のみでは「発砲」が起きなかったという実験結果などから、SCP-462-JP-3はSCP-462-JP-1への動く物体の接近を感知する「センサー」の役割を果たしているものと考えられます。

補遺1: 付近住民への聞き込みなどの調査の結果、SCP-462-JPは日本のNPOを名乗る集団によって、環境保護のための植樹運動という名目で植えられたものと判明しました。目下当該集団について調査中です。なお、当時集団が名乗った名称を持つNPO法人は実在しないことが判明しています。

聞き込みの結果、我々が発見する前に██人の近隣住民が犠牲になっていた事がわかった。話を聞いた相手は言葉を濁していたが、どうもその大半はあの木を盗もうとしていた連中らしい。…もしやあの性質は盗人対策なのか?そいつらは半分自業自得な気もするが、やはりSCP-462-JPが危険な存在である事には変わりはない。 -██博士

補遺2: 望遠鏡を使用した観察時、SCP-462-JP-1個体のひとつにプレートが掛けられているのが発見されました。内容は以下の通りです。

日本生類創研 Japan Organisms Improvement and Creation Laboratory S-630-R92

補遺3: 20██/4/█、SCP-462-JPにおいてSCP-462-JP-1の亜種(以下SCP-462-JP-1A)が確認されました。SCP-462-JP-1Aの性質・外見はSCP-462-JP-1とほぼ同一であるものの、全体的に灰色がかっており、また金属光沢を有しています。SCP-462-JP-1Aが発射する種子(以下SCP-462-JP-2A)は、性質・外見はSCP-462-JP-2とほぼ同一ですが、またSCP-462-JP-1ないし1Aに成長する事がありません。内部には異常な高濃度の水銀やカドミウム、農薬(違法な物も含まれる)、[削除済]などが含まれています。SCP-462-JP-2AはSCP-462-JP-2よりも脆く、そのため人体に命中した場合人体内部で崩壊し致命傷を与える危険性があり、また重大な環境汚染が発生する危険性もあります。

補遺4: 20██/4/██、SCP-462-JP-1Aの新たな性質が確認されました。SCP-462-JP-1AにはSCP-462-JP-1と異なり、周囲に動く物体が存在しない状況やSCP-462-JP-3が確認されていない状況下においてもSCP-462-JP-2Aを発射する場合があることが確認されました。収容プロトコルの改定について現在議論中です。20██/6/██付で改定されました。

どうもSCP-462-JP-1Aの発射などの過程はおかしい。ありゃもはやデタラメな乱射だ。バグのようなものが生じているのか?いや、そもそもアレの発生は植えた連中や日本生類創研の連中が予測していた事態なのか? -██博士

補遺5: 20██/5/██現在、SCP-462-JP-1AによるSCP-462-JP-2Aのランダムな発射により、エリア462-JP-Aの██%、エリア462-JP-Bの██%が重金属や農薬等で汚染されています。最近のSCP-462-JP-1および1Aの総個体数に占めるSCP-462-JP-1の割合の減少と、それに取って代わる形でのSCP-462-JP-1Aの割合の増加はこの汚染が原因と見られています。収容プロトコルの改定について現在議論中です。20██/6/██付で改定されました。

補遺6: 20██/10/██現在、SCP-462-JP-1Aおよび2Aの調査の結果、毒性を持つ成分の起源はSCP-462-JPの隔離エリアを流れる██河の上流に存在する██カ所の工場であるという仮説が有力視されています。実際にSCP-462-JP-1Aは██河付近で多く観測されています。現在██河上流の工場の閉鎖および██河の堰き止めの可否について議論中です。

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