SCP-469-JP
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AR「死蝋区」はSCP-469-JP-甲を写す端末の画面全体をぼかすような効果を及ぼし、本来のSCP-469-JP-甲によるARの表示を防ぎます。

アイテム番号: SCP-469-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-469-JP-甲は周辺区域と共に封鎖されます。SCP-469-JP-甲によるAR(拡張現実)の表示は、実験等での利用時を除き、多目的人工衛星「四黒し く ろ号」によるロケーションベースAR「死蝋区し ろ う く」が妨害し、一般人への漏えいを防ぎます。

実験の結果等でSCP-469-JP-1の住民が外部(こちら側)に出現した場合は、全て殺害し、SCP-469-JP-1内へ送還してください。

説明: SCP-469-JPは、SCP-469-JP-1に指定される異次元への行き来を可能にする建造物です。こちらからSCP-469-JP-1へ行く事のできる建造物はSCP-469-JP-甲に指定され、SCP-469-JP-甲と接続されているSCP-469-JP-1側の建造物はSCP-469-JP-乙に指定されています。

SCP-469-JP-甲は埼玉県内で発見された廃屋です。通常、SCP-469-JP-甲の正門は施錠されています。ARブラウザを持つ携帯端末でSCP-469-JP-甲を写すと、端末の画面上部に「博士の逆転!ホラー館 」というロゴと、端末の画面中央からやや下に「入場する(2000円) 」というタップ可能な文字列が表示されます。2000円以上の電子マネーが端末にチャージされていた場合に「入場する(2000円) 」の文字列をタップすると、2000円分の電子マネーが端末から消費され、画面上に「ヒュードロモード 」と「デロデロモード 」の2種類の文字列が現れます。そのどちらかの文字列をタップすると、端末の最大音量で金属の鍵を開ける音が再生され、SCP-469-JP-甲の正門が開錠されて、その向こう側がSCP-469-JP-1に変化します。

SCP-469-JP-1は現代日本の市街地のように見え、都市機能は正常に働いていて、住民は異常のない人間のように見えます。SCP-469-JP-甲の正門からSCP-469-JP-1に進入すると、SCP-469-JP-1の中心部と見られる位置にある、SCP-469-JP-甲と同様の廃屋: SCP-469-JP-乙の正門から外(SCP-469-JP-1内)へ出る事になります。

そのようにして生きた人間がSCP-469-JP-1へ進入すると、その人間はSCP-469-JP-2に指定される存在に変化し、それと共にSCP-469-JP-甲および乙の正門が閉め切られます。SCP-469-JP-2は、先述の端末の操作で「ヒュードロモード」と「デロデロモード」のどちらを選んだかによって異なる形態になりますが、いずれにせよ正常な判断力を失い、衝動的にSCP-469-JP-1の住人を襲おうとします。

SCP-469-JP-2-A: ヒュードロモード
SCP-469-JP-1に進入した人間は、進入した瞬間に全身が発火して生命活動が停止します。やがて進入者の肉体は消失し、その位置に宙に浮かぶ青い炎: SCP-469-JP-2-Aが現れます。SCP-469-JP-2-Aは人間の上半身のような炎の形を維持しながらSCP-469-JP-1内を彷徨い、住人を見つけると接触しようとします。SCP-469-JP-2-Aに少しでも触れた住人は全身が炎上し、同じくSCP-469-JP-2-Aとなり、更なる犠牲者を探します。

SCP-469-JP-2-B: デロデロモード
SCP-469-JP-1に進入した人間は、進入した瞬間に未知のウィルスに感染し、生命活動が停止します。進入者の肉体: SCP-469-JP-2-Bはウィルスによって動かされ、SCP-469-JP-1内を彷徨い、住人を見つけると噛み付きます。SCP-469-JP-2-Bに噛み付かれた住人は一瞬で未知のウィルスに感染し、同じくSCP-469-JP-2-Bとなり、更なる犠牲者を探します。

SCP-469-JP-2の活動開始から15分が経過すると、SCP-469-JP-1全体に響くサイレンが発信されます。サイレンが鳴ると、SCP-469-JP-2群は全員、SCP-469-JP-乙の正門に集合します。そしてSCP-469-JP-2群はその正門を開けて、SCP-469-JP-甲の外(こちら側)に出ると共に、異常のない人間に戻ります。

全てのSCP-469-JP-2群がSCP-469-JP-甲の正門を出て人間に戻ると、SCP-469-JP-甲の正門は閉め切られ、SCP-469-JP-甲は乙との接続を失います。これまで、前述の経緯でこちら側にやって来たSCP-469-JP-1の住人は全て身元不明で、SCP-469-JP-1を東京都に所属する「鮫島」という何の異常もない島の街であると主張する以外には、何ら有益な情報を持っていませんでした。

SCP-469-JP-1へロボットを進入させる試みは、必ずSCP-469-JP-甲の正門の先がSCP-469-JP-1にならなくなる(正門の先がSCP-469-JP-甲の内部になる)事で失敗しました。そのため、2013年までの間は、SCP-469-JP-2-Aになる前の進入者に取り付けておいた耐火性の隠しカメラによる定点観測と、ランダムに移動するSCP-469-JP-2-Bに取り付けた隠しカメラからの映像だけが調査の手がかりでした。

しかし、2013年3月、「SCP-469-JP-1と接続されたSCP-469-JP-甲の正門を開き、中へ入る代わりにこちら側で死亡した遺体をSCP-469-JP-1へ投げ込む」という試みが行われ、投げ込まれた遺体がSCP-469-JP-1内で異常のない人間として蘇生した事で、調査状況に大きな進展がありました。複数回のDクラス職員を用いた実験の後に、殉職したエージェント・先江の遺体がSCP-469-JP-1へ送り込まれ、長期の潜入調査が開始されました。
追記: 通信記録469-29以降、こちら側の人間の死体をSCP-469-JP-1へ送り込むことによる実験や調査は、停止されています。

補遺469-1: 2011~2013年頃と見られる期間に、埼玉県内でSCP-469-JP-甲について言及しているスパムメールが出回り、それが元でSCP-469-JP-甲は財団に発見されました。下記はそのスパムメールの内容です。(SCP-469-JP-甲の情報以外は原文ママ

From: (なし)
件名: 学校にゾンビが攻めて来たら…

そんな妄想した事ない?

でも、どうせ妄想するなら、想像の翼をもっと広げてみよう… - 発想を、逆転してみよう!

キミが、平凡に暮らす人々を襲う空想世界の怪物になったなら…
そんな事が現実にできたとしたら…キミがマジ100%リアルな人間達に、牙を突き立てることができたとしたら…?

逆転の発想がキミにお届けする、超次元超現実体験スーパー フィクション エクスペリエンス

死の世界の住人達よ、お化け屋敷から創造世界へと反逆せよ!

まさしく、現実と虚構逆転送り手と受け手逆転!! 破壊と再生逆転!!!
ヒミツ情報: いっぱい遊んでくれたら新モードが解禁されるかも…?(※)

逆転! 逆転!! ぃゃ!!!

オゥルルゥアアアアアアアア
アァアァアァ

(SCP-469-JP-甲の位置情報が記載)


※: メールマガジン等で予告しておりました「チューチューモード」の実装は、開発スケジュールの都合上、延期になりました。

楽しもうね!

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