SCP-492-JP
評価: +40+x

アイテム番号: SCP-492-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:SCP-492-JPへの山道は、財団職員用の一つを除いて植樹と人為的な地滑りによって封鎖してください。財団職員用の山道も、立札などを用いて一般登山客の侵入を防いでください。SCP-492-JPに割り当てられた職員は、山岳警備ボランティアに偽装して、毎日17時から17時50分までの間にSCP-492-JP内を巡視し、侵入者がいないことを確認してください。巡視中に一般登山者を発見した場合は、速やかにキャンプ場所を変更するよう促してください。登山者が従わない場合は、速やかに拘束してSCP-492-JPの外まで連行し、Aクラス記憶処置を施した上で解放してください。侵入者の拘束にはC級鎮圧ガスの使用が認められます。18時までに侵入者をSCP-492-JPの外に連行することが困難な場合は、C級鎮圧ガスを使用した上で、その場に侵入者を放置し、速やかに退避してください。翌朝6時に、侵入者の捜索と回収を行い、身元の確認をしてください。

SCP-492-JP内の調査については、朝6時から18時までの間ならば特に制限はありません。18時から6時の間、SCP-492-JP内への立ち入りは禁止されます。SCP-492-JP内での宿泊実験を行う場合は、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を得たうえで、Dクラス職員を用いて行ってください。

追記:SCP-492-JP内での映像をリアルタイムに遠隔中継できるカメラの使用は禁止されています。

説明:SCP-492-JPは秋田県██████山の七合目付近に存在する、5メートル四方ほどの大きさの広場です。一般的な登山道から外れた場所に存在しますが、雑草などが生えていないためテントを張るのに適した場所のように見えます。SCP-492-JPの特異性は、18時から翌日の朝6時までの間(以降、夜間と表現する)滞在している場合に発現します。夜間、SCP-492-JPに滞在していた人物は、何らかの理由によりSCP-492-JPからの逃亡を試みます。SCP-492-JPの影響を受けた対象は、事前のいかなる命令や脅迫も無視し、物理的な拘束は負傷してでも振りほどいた上で逃亡しようとします。SCP-492-JPからの逃亡を試みる対象は、多くの場合山の麓を目指して全力で移動します。しかし、登山道を無視した夜間の移動のため、樹木に身体を打ちつける、あるいは滑落するなどして終了します。現在、この逃亡を試みる行動が精神影響によるものか、SCP-492-JPに何らかの実体が出現することによるものかは不明です。

SCP-492-JPの異常性が明らかになったのは、195█年█月、██████大学の登山部に所属していた学生6名が遭難し、のちに全員の死亡が確認されたことによるものです。捜索隊が██████山を探索したところ、現在SCP-492-JPと指定されている地点で丁寧に折りたたまれたテントが発見され、テントから200から1200メートルまでの8ヵ所で遭難した学生6人の遺体が回収されました。畳まれたテントの側には学生たちの装備が、防寒具を含めてほぼ全て整列した状態で残されており、テントから麓方向への30メートル間に、下着のシャツや靴下などが散乱していました。捜索隊の報告から異常性が確認され、財団職員による介入と情報操作が行われました。行方不明者の遺族と捜索隊にはBクラス記憶処置が施され、行方不明者は斜面を滑落して全員死亡したというカバーストーリーが与えられました。

現在、SCP-492-JPは周囲を封鎖し、夜間は財団職員の立ち入りも禁止されています。この措置は、過去に行われたDクラス職員を用いた滞在実験において、いずれの場合でも実験対象はおろか、監視していた財団職員までもが逃亡を試み、終了したことによるものです。詳細な情報については補遺の実験記録、交信記録を確認してください。

補遺:
行方不明者の発見状況

SCP-492-JPの状況:行方不明者の使用していたテントが、折りたたまれた状態で放置されていた。テントの側には、防寒着を含む登山用具の大部分が、一枚ずつ折りたたまれた状態で整然と並べられていた。また、テントの周囲にもナイフや懐中電灯など、小物が種類ごとに整列した状態で放置されていた。畳まれたテントの内部に特に異常はなく、行方不明者の所属していた登山部の顧問の指紋以外の痕跡は発見されませんでした。
SCP-492-JPから200メートルの地点:行方不明者の一人、████████が樹木にしがみつくような姿勢で発見された。防寒着は身に着けておらず、下着姿であった。
SCP-492-JPから280メートルの地点:樹木の上部の枝を3名分の右腕が握りしめていた。また、同じ枝に6枚のシャツで作った即席のロープが結び付けられていた。
SCP-492-JPから340メートルの地点:行方不明者の一人、████████が樹木の枝に腹部を引っ掛けるような状態で発見された。右腕は小さな刃物を用いて切断されており、SCP-492-JPから280メートル地点で発見された。
SCP-492-JPから500メートルの地点:登山部のリーダーであった████████が、山肌に生えた低木に全身を突っ込んだ状態で発見された。低木の枝や葉が体の前面に無数に刺さっており、最低でも時速██kmで突っ込んだと推測される。なお、衣服の類は身に着けていなかった。
SCP-492-JPから520メートルの地点:行方不明者の一人、██████████が右腕は小さな刃物を用いて切断されており、SCP-492-JPから280メートル地点で発見された。
SCP-492-JPから690メートルの地点:樹木の根元に4人分の内臓が放置されていた。しかし今回発見された行方不明者のいずれも、腹部に外傷はなかった。
SCP-492-JPから980メートルの地点:行方不明者の一人、██████が山肌から露出した巨大な岩に叩き付けられた状態で発見された。斜面を下るうちについた勢いのまま岩に激突したと考えられる。
SCP-492-JPから1200メートルの地点:行方不明者の一人である████████が崖から滑落した状態で発見された。右腕は小さな刃物を用いて切断されており、SCP-492-JPから280メートル地点で発見されている。

第1回SCP-492-JP滞在実験記録

実験日:195█年██月█日
被験者:登山経験のあるDクラス職員、D-0223、D-1203、D-1562の3名
実験方法:SCP-492-JP内にテントを設置し、17時から翌日7時まで滞在。
結果:実験終了予定時刻を過ぎても、被験者からの連絡がなかったため、████博士を含む実験関係者がSCP-492-JPを確認に向かった。結果、折りたたまれたテントと、SCP-492-JPから麓方向へ120から300メートルまでの間の4ヵ所にて、被験者の遺体が発見された。
付記:畳まれたテントの側には装備の大部分が残されており、衣服などがその周囲に整然と並べられていた。被験者は遭難した学生の時と同様に、樹木の上や根元にしがみつくようにして放置されているところを発見された。なお、被験者の左腕は全てテントから230メートルの距離にある樹木の根元に横たえてあった。

第2回SCP-492-JP滞在実験記録

実験日:195█年█月██日
被験者:D-5256
実験方法:被験者に拘束服を着用させた上で、地面に打ち込まれた金属製の鎖でつなぎ留め、17時から翌日7時まで放置する
結果:被験者は複数個所の骨折、脱臼、断裂を負いながらも拘束服を脱ぎ、SCP-492-JPから麓方向へ22メートル移動した地点まで逃走。発見された時点で死亡が確認された。なお、拘束服はSCP-492-JPに折りたたまれた状態で放置されていた。
付記:被験者を検死したところ、四肢及び腹筋背筋を用いての移動は不可能だと判断された。また、拘束服に付着していた血液などから、被験者は首及びあごの筋肉だけを用いて拘束服を畳んだ後に、最長14時間で22メートルを移動したと判断される。

第3回SCP-492-JP滞在実験記録

実験日:195█年██月██日
被験者:登山経験のあるD-3233、D-4501、D-7098の3名
実験方法:SCP-492-JP内にテントを設置し、17時から翌日7時まで滞在させる。被験者には無線通信機を所持させ、1時間おきの定時連絡を行わせる。定時連絡がなかった場合及び被験者からの緊急連絡があった場合は、SCP-492-JP内に職員を派遣し、状況の確認を行う。
結果:SCP-492-JP内からの定時連絡は7時まで継続した。しかし実験終了後、被験者はSCP-492-JP外に現れなかった。実験関係者がキャンプ地点に侵入したところ、折りたたまれたテントと、テントから麓方向へ60メートルの地点と250メートルの地点の2ヵ所で、樹木の根元で折り重なるように死亡している被験者が発見された。
付記:実験関係者によれば、被験者による定時連絡は確実に行われていた。だが、検死記録によれば、19時の時点で既に被験者はテントを破壊して逃亡を試みていた可能性が高い。今後、一層実験環境の監視を強化し、夜間のSCP-492-JPにおいてどのような現象が発生しているのかを把握する必要がある。

第4回SCP-492-JP滞在実験記録

実験日:196█年█月██日
被験者:D-45256、D-67981、D-98102
実験方法:基礎的な登山スキルと山中キャンプスキルを習得させた被験者を、SCP-492-JPに17時から翌日7時まで滞在させる。SCP-492-JPの周囲は、武装した財団職員によって包囲され、実験中は常時監視される。また、SCP-492-JPには照明器具とカメラが設置され、滞在実験の様子は全て記録される。
結果:被験者、及び監視チームがSCP-492-JPから麓方向へ逃亡。被験者を含む実験関係者17名は全て、麓方向へ1500mの範囲内38ヶ所で発見された。
付記:装備品の大部分を畳む、あるいは整然と並べた状態で逃亡した点については、過去の実験と同様だった。しかし、武装していた職員については、所持していた武器をSCP-492-JPから山頂方向に向けて投擲したのちに逃亡したことが、SCP-492-JP近辺の痕跡から判明している。また、実験を記録していたカメラを確認したところ、フィルムが全て感光していたため、実験中の様子は不明だった。

第12回SCP-492-JP滞在実験記録

実験日:201█年█月██日
被験者:D-45256、D-67981、D-98102
実験方法:カメラを搭載したドローンをSCP-492-JP内に設置し、サイト-81██内の監視室で██████博士、██████博士他4名が実験中の様子を監視する
結果:[データ無し]
付記:サイト-81██内からドローン搭載カメラを通じて実験を監視していた████博士、████博士他4名が、着衣を脱ぎ捨てた上で監視室の扉前に折り重なるような状態で発見された。検死の結果、6名全員が互いに押し合ったことによる窒息死であることが判明した。なお、ドローンは設置された状態のまま放置されていた。

第3回SCP-492-JP滞在実験中交信記録ー抜粋

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