SCP-519-JP
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  画像データ削除済  

アイテム番号: SCP-519-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全てのSCP-519-JPは表が見えないよう、個別に封筒に入れられてサイト-8110の中脅威度物品倉庫に収容されています。調査は必要のない限り、加工されたデータを用いて行ってください。もしSCP-519-JPの表を見る必要がある、または見てしまった場合は記憶処置を行ってください。

説明: SCP-519-JPは全て樹氷に覆われた一本の木を中心として写っているカラー写真で、ほとんどが荒天時です。しかし晴天時に撮影されているSCP-519-JP(それぞれSCP-519-JP-5、-9、-17)の分析によって、全て同じ木を撮影したものである可能性が極めて高いことが判明しました。しかし被写体の木は樹氷に覆われているため、その種類は特定できていません。また写っている地点は現在も不明です。なお、SCP-519-JPの素材や現像処理方法には異常は見受けられませんでした。SCP-519-JPは198█年6月頃に発生した複数の室内凍死事件により財団の目に留まり、最初の3枚(SCP-519-JP-1から-3)が回収されました。その後、所有者の凍死、溺死、ショック死、焼死を伴いながら回収が続けられています(詳細はSCP-519-JP回収レポートを参照してください。)。1997/██/██に回収されたSCP-519-JP-27後、新たなSCP-519-JPは回収されていません。

SCP-519-JPの表面を見た人間は体温の低下を訴えます。この効果はSCP-519-JPの画像データやコピーであっても発現しますが、記憶処置を施すことにより回復すること、モノクロ加工を施すことで回避できることが確認されています。また体温の低下は進行性があり、曝露から7日までは少し肌寒さを感じ、暖房の使用や重ね着をする程度ですが、12日ほど経つと防寒衣類を着用してもまだ足りないと感じるでしょう。14日ほど経過すると、体温の低下を阻止しようとする行動は意味を成さなくなり、自律神経失調症を起因とした低体温症により凍死します。あるいはそれ以前に、浴槽での意識喪失による溺死、暖房器具の過剰使用による脱水症状、熱湯を浴びたことによる全身やけど、放火及び焼死なども報告されています。しかし体温の低下はあくまでも「主観的なもの」であり、実際には低体温症発症まで被験者の体温は低下していないこと、SCP-519-JPの影響により凍死した場合は、死体のそばに新たなSCP-519-JPが出現することが実験で明らかになっています。

SCP-519-JP-9の裏面に記載されていた言葉

この美しいものを見た時、私の中に冬が生まれた。
だから私は、この冬を伝えよう。

付記: SCP-519-JP-9は最も古いSCP-519-JPの1枚であることが調査によって判明しています。

調査記録519-JP: SCP-519-JP-9について追跡調査したところ、写真愛好家の████氏によって撮影されていたことが判明。自宅からSCP-519-JPのものと思われる3枚分のネガフィルムを発見、SCP-519-JP-Aとして回収しました。分析によりネガはSCP-519-JP-5、-9、-17のものであることが判明しています。SCP-519-JP-Aの視認に影響力はありません。████氏は198█/██/██の入院前に3通の郵便物を送っており、その後は死亡するまで入院していました。このため、この時にSCP-519-JP-5、-9、-17を送ったと考えられています。

事件記録519-JP: 199█/██/██に二階堂研究員助手がSCP-519-JP-23を調査した後、記憶処置を受けたにも関わらずSCP-519-JPの影響を発現。再度記憶処置を行ったものの効果がなく、本人より解雇が申請、受理されました。インタビューにより二階堂研究員助手は、報告書に記載されていたモノクロ加工済みのSCP-519-JP-23を見た際にSCP-519-JP-23をはっきりと「思い出した」と証言。この件からSCP-519-JPを直接視認した場合は、記憶処置を行った場合でも影響を発現することが判明、報告書内のモノクロ加工データが削除されました。

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