SCP-5337
評価: +9+x
blank.png
barcode.png

既に異常性を喪失したSCP-5337-1実例。

sebright.jpg

“誓約違反者窃盗”と関連付けられているSCP-5337-2個体。

アイテム番号: SCP-5337

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 財団研究員の1チームが、公共の場におけるSCP-5337活動の特定、追跡、監視に割り当てられています。SCP-5337事象と一致する奇妙なバーコード読み取り表示の報告を調査し、発見されたSCP-5337-1実例及び/またはSCP-5337-2個体を押収します。アノマリーの回収とその後の隠蔽工作の補助として、記憶処理薬の使用が認められます。

SCP-5337-1実例は目録化し、それらに関連する物品はサイト-17の低懸念度付属アイテム保管庫に収容します。SCP-5337-1実例の利用にはレベル3承認が必要です。

SCP-5337-2個体はサイト-17の鳥類飼育区画に収容し、外見上の種に応じた標準的な世話を提供します。毎週、所定の財団ノートパソコンに接続したコードレスバーコードスキャナーで、SCP-5337-2個体の羽毛をスキャンします。表示される文章に変化が見られた場合、直ちにSCP-5337プロジェクト主任に報告する必要があります。

説明: SCP-5337は、印刷されたUPC-Aバーコードシンボルを、バーコードスキャナー (図書館、スーパーマーケット、倉庫などにある機器) で読み取る際に発生する現象です。SCP-5337の影響を受けたバーコード (SCP-5337-1と指定) は、スキャナーが接続された画面に、各種の“助けてくれ”または“許してくれ”という趣旨の文言をその画面の設定言語で表示します。

現在、SCP-5337は個別販売向け製品の印刷ラベルにのみ影響を及ぼすと考えられています。影響されたバーコードを繰り返しスキャンした場合、破損した、もしくは断片的な文章が表示されます。SCP-5337-1実例を約50回連続してスキャンすると、表示される文章は“障壁ヲ掲ゲル実体寛大ナ”との契約を概説する単語で構成され始めます。約200回の連続スキャンの後、この契約の全文が表示されます (完全なSCP-5337契約の写しは文書SCP-5337-132-7を参照) 。契約は概ね、この“実体”が、“実存ヲ生キルソノ失敗贈与ヲ思イ起コシツツ”責務を負うべき“堕落叡智強欲贈与者煉獄ヲ得タ”の世話役を務めることに同意する内容です。

200回連続スキャンされた時点で、そのSCP-5337-1実例は異常性を失い、1羽のSCP-5337-2個体が出現します。

SCP-5337-2は銀色の羽根を有するセブライト種1のニワトリ (Gallus gallus domesticus) のように見えます。SCP-5337-2個体は繁殖能力を持たず、産卵せず、羽毛が生え揃っているにも拘らず飛行が困難であり、受けている世話の質にも拘らず健康状態が異常なほど劣悪です。しかしながら、現在収容されている個体の観察に基づいて、SCP-5337-2個体の寿命は50年以上に及ぶと考えられています。また、SCP-5337-2は害虫や鳥類特有の疾病に耐性を有します。飼育域の清潔さに関係なく、SCP-5337-2個体の羽毛は常に清浄です。

SCP-5337-2は非異常なセブライトのようには振る舞いません。むしろ、SCP-5337-2個体はほとんど身動きせず、食事量も少なく、特定の物品が近くにある状況でのみ興奮を示します。SCP-5337-2個体の好奇心を刺激する物品は、電卓、スマートフォン、宝くじ券、楔形文字で商取引の詳細が記された石板など、いずれも金銭と緩やかに/直接結びついた人類の発展に関係しています。

補遺SCP-5337-1: バーコードスキャナーでSCP-5337-2個体の羽毛の任意の箇所を読み取ると、一部破損した文章が表示されます。この文章は名前 (通常は曖昧であるかその他の理由で読み取れない) 、“過チ”、そして“苦行”の長さを示しています。現在収容されている3羽のSCP-5337-2個体から得られたデータは次の通りです。

名前: [文章破損]
過チ創ラレタ: 過剰変調自己ノ
苦行: 200年

名前: [文章破損]
過チ創ラレタ: 誓約違反者窃盗
苦行: 400年

名前: [文章破損]
過チ創ラレタ: [文章破損] 不平等
苦行: 3200年

財団職員は、苦行の終了時に発生する事象を断定するため、SCP-5337-2個体の綿密な監視を続けるものとします。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。