SCP-5339
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収容前に財団が撮影したSCP-5339の写真。

アイテム番号: SCP-5339

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-5339は、垂直方向に拡張され、ミッキー・イデメの私物で装飾されたヒト型生物収容室に収容されています。SCP-5339に与える全ての食事はアップルソース、切り分けたスイカ、ジャムなどの柔らかい半固形物にする必要があります。SCP-5339には毎週、選抜された1研究員たちが交代制で英語とアメリカ手話の授業を行います。

説明: SCP-5339は身長3mの三脚生命体であり、頭蓋には直径6cmの1組の目と、咀嚼及び大雑把な発声に用いられる口があります。SCP-5339の3本の脚は互いに等間隔で配置されています。これにも拘らず、SCP-5339は安定した体勢を15秒以上維持することが困難です。

発見: 2013/3/12、ハンナ・イデメは、妊娠後期になって左大胸筋の下側に余分な腕1本を発達させた子供(ミッキー・イデメ)を出産しました。ミッキー・イデメは聖レイモンド・ノンナトゥス病院で、事前に予想された通りの合併症を抱えて生まれましたが、母子ともに妥当な期間内で回復しました。出生から1年後、ミッキー・イデメはハンナ・イデメ夫人との休暇中に、未知の状況下で行方不明になりました。住居に帰宅した際、イデメ夫人はSCP-5339をミッキー・イデメの部屋で発見しました。

実験ログ 5339-1 2014/3/12:
SCP-5339がミッキー・イデメとどのように関連しているかを断定するため、様々な実験が行われました。

物品 1 物品 2 結果
1立方メートルの草の塊 1立方メートルの各種牛肉の塊 SCP-5339は草に興味を示さず、牛肉の匂いを嗅いでから大声で発声し、収容室の隅に後退した。
ミッキー・イデメの毛布(不明な理由によって断裂しつつある) 破損していない毛布 SCP-5339は破れかけの毛布に向かって移動し、脚の1本と顎を使って中心から引き裂くことに成功した。SCP-5339は毛布の半分を頭にかぶり、残りの半分を身体の下に敷いた。
ハンナ・イデメの額入りの写真 ウィル・イデメ(1年前に死去したイデメ夫人の夫)の破れた写真 SCP-5339はウィル・イデメの写真に興味らしきものを示して接近した。SCP-5339は唸り声を上げ、イデメ夫人の写真へと移動した。実験終了時、SCP-5339はイデメ夫人の写真を回収しようとした研究スタッフに抵抗し、収容室の中で写真をスライド移動させた。最終的には、研究員の1人がSCP-5339の脚を掴み、他の研究員が写真を回収できるようにした。
ミッキー・イデメの写真 SCP-5339の写真 SCP-5339は一瞬身動きを止めた後、ミッキー・イデメの写真に向かって移動した。SCP-5339は頭を下げ、鼻でミッキー・イデメの写真を突いた。

補遺5339-2 2014/3/12:
実験の終了後、グリーン博士はSCP-5339の収容室内から物品群を回収するように指示されました。グリーン博士が1立方メートルの牛肉を回収しようとした際、SCP-5339はその後ろに移動し、苦痛を感じている幼児のそれに似た発声を行いました。グリーン博士がSCP-5339に質問すると、SCP-5339は沈黙した後、グリーン博士に“マー”と呼びかけました。この発声が暗示する意味をSCP-5339が理解しているかは不明です。更なる研究が行われる予定です。

実験ログ 5339-1 2014/3/15 - 2016/7/18: SCP-5339の知的思考能力は現在、概ね1歳児に相当します。SCP-5339の語彙と発話能力を向上させるために、週1回の英語の授業がSCP-5339の収容プロトコルに組み込まれました。授業計画は、アメリカ手話やその他の言葉に依らない言語聴覚療法手段の支援を受けて設定されています。以下の表に記載されているのは、SCP-5339が顕著な改善を示した特筆すべき授業のみである点に留意してください。

授業 結果
研究スタッフが、数名の財団警備員に監視されながら、SCP-5339と収容室内で短時間交流した。スタッフはセミフォーマルな態度を取り、お互い頻繁に言葉を交わすように指示された。 SCP-5339は数種類の発声を開始した。研究スタッフはこれらが“ママ”、“飲み物”、“おもちゃ”、“食べ物”という単語と顕著に似通った響きだったと見做した。
研究スタッフはSCP-5339がビーチボールで5分間遊ぶことを許可した。その後、スタッフはボールは回収し、SCP-5339がボールの返却を要請するかを観察した。 SCP-5339は割り当てられた時間の全体を通してボールで遊んでいた。ボールが回収されると、SCP-5339は苦痛の兆候を示し、グリーン博士の手を蹴ろうと試みた。最終的に、SCP-5339は“ボールもらう”と発話し、その日の残りはボールを持ち続けることを許可された。
研究スタッフはSCP-5339と収容室内で短時間話し合うことを要請した。SCP-5339にはアップルソースの入ったコップが、他のスタッフにはコーヒーが提供された。 SCP-5339は“ソース”、“コップ”、“人”、“友達”という単語を学習した。
研究スタッフは、SCP-5339がまだ名前を学習していない数点の物品を、収容室内に配置した。研究スタッフはこの時、SCP-5339が複合語を作って自ら語彙を増やそうと試みるのを望んでいた。 SCP-5339はヘビのぬいぐるみを指して“長い動物”、スピーカーを指して“話す金属”、海の画像を指して“悪い水”という言葉を発声した。

補遺5339-2 2016/7/22:
グリーン博士との個人面談中に、SCP-5339は初めて完全な文章を発話しました。数回の聞き取れない唸り声の後、SCP-5339は「ママ、水が深すぎる」と発言しました。グリーン博士は速やかに収容室を退室し、SCP-5339にはビーチボールと追加の半固形食が提供されました。

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