SCP-541-JP-GOI
評価: +15+x

アイテム番号: SCP-541-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-541-JPは太平洋上にあるI5サイト群において5m x 5m x 5mのコンテナ内部に収容し、水深1000m以下の海底保管室にて収容してください。なお、実験等のために海底保管室からSCP-541-JPを一時的に引き上げる場合には、SCP-541-JPから半径1km圏内で自動車等を運転する際に時速60kmを絶対に超えることがないよう徹底してください。

説明: SCP-541-JPは旧日本軍の装備に近い外見を持ったバイクです。外見は九七式側車付自動二輪車に酷似していますが、九七式側車付自動二輪車に本来付いているはずのサイドカーはありません。19██年に製造されたことを示す刻印がありますが、製造された工場を示すものや所属部隊などを示すものは見つかっていません。

元々は██県██市の空き家のガレージに置かれていましたが、19██年頃から発生した暴走族を標的とした連続殺人事件により存在が財団に確認され収容されました。なお、それ以前の来歴は不明です。

SCP-541-JPから半径1km以内に一定の条件を満たす者(以下SCP-541-JP-A)が入り込むとSCP-541-JPは活性化します。SCP-541-JPは未知の方法でSCP-541-JP-Aの侵入を感知しており、防音壁や衝撃吸収マットなどで音などを遮断しても無意味です。SCP-541-JPが活性化すると、SCP-541-JP-1と定義される人型実体が出現し、SCP-541-JPに乗り込みます。SCP-541-JP-1は旧日本軍の憲兵隊の制服と国防色のフルフェイスヘルメットを被った人型実体です。SCP-541-JP-1は旧日本軍の軍刀に酷似した日本刀と十四年式拳銃に酷似した拳銃、九九式手榴弾に酷似した手榴弾で武装しています。

SCP-541-JPに乗り込んだSCP-541-JP-1は、最大時速███kmでSCP-541-JP-Aを追跡し殺害します。殺害方法は現時点では軍刀による斬殺、拳銃による射殺、バイクに乗車していたSCP-541-JP-Aを蹴落とす、手榴弾による爆殺、[削除済]などが確認されています。なお、活性化時に燃料タンク内に燃料が入っていた場合でも一切消費されておらず、何を動力源としているのかは不明です。

なお、活性化したSCP-541-JPは壁などを通り抜けることが可能であり、SCP-541-JPをコンテナなどに封じ込めて収容する試みや、障害物を設置してSCP-541-JP-Aの追跡および殺害を妨害する試みは失敗に終わっています。

SCP-541-JP-Aをすべて殺害するか振り切られると、SCP-541-JPは速やかに活性化した時点に置かれていた地点まで戻ります。該当地点に到着するとSCP-541-JP-1は消失し、SCP-541-JPは不活性化します。

活性化してから1時間SCP-541-JPから逃げ切った場合にはSCP-541-JPからの追跡および殺害を逃れることができます。SCP-541-JP-Aが殺害を免れることは不可能です。詳しくは事件記録541-JP-1を参照してください。

SCP-541-JPにより殺害されたSCP-541-JP-Aの遺体にはSCP-541-JP-2とされる文書が添付されています。SCP-541-JP-2は旧日本軍が使用していたものとほとんど同じ成分の紙で、ガリ版刷りで内容が印刷されています。内容は現代の裁判所により交付される逮捕状に酷似していますが、ところどころ逮捕状とは異なっています。

なお、現時点ではSCP-541-JP-Aとなる条件は

  • マフラー等を改造し███デシベル以上の騒音が発生するようにしている
  • 制限速度1を時速██km以上超過
  • 他者の通行妨害をしている

という3つが確認されており、このうち1つ以上を満たした場合にSCP-541-JP-Aとなることが判明しています。なお、年齢、性別、出身地、国籍、服装、人数、当時乗っていた乗り物などはこれらの条件には一切影響を及ぼさないことが判明しています。これは緊急車両が法律に基づいた緊急走行をしている場合でも適用され、SCP-541-JPにより起こされた事件においては当時暴走族を追跡していた██県警の警察官█名がSCP-541-JPにより殺害されています。

補遺: SCP-541-JP-2のテンプレート

死刑執行状
被疑者氏名 (SCP-541-JP-Aの本名)
年齢 (SCP-541-JP-Aの年齢)
住居 (SCP-541-JP-Aの住所)
職業 (SCP-541-JP-Aの職業)
罪名 (SCP-541-JP-Aの「罪状」。実在のものもあるが、日本国の法律に定められていない「罪名」が入ることもある。)
被疑事実ノ要旨 (SCP-541-JP-Aの「被疑事実」。暴走行為を行った旨が書かれている。)

(逮捕状にはあるはずの引致すべき場所、有効期間などの項目が存在せず。)

上記ノ被疑事実ニヨリ 被疑者ヲ処刑スル事ヲ命ズル

皇紀 年 月 日(SCP-541-JP-Aが殺害された年月日が皇紀換算で記されている)
憲兵隊
(これ以下の本来逮捕状に存在するはずの項目は存在せず)

なお、SCP-541-JP-Aの個人情報等をどのような経路でSCP-541-JPが入手しているかは不明です。

事件記録541-JP-1

元アマチュアレーサーであったD-27657はSCP-541-JPを用いた実験において1時間その追跡を振り切り、殺害を免れることができた。その3日後に事件発生。

20██/██/██、D-27657が収容されていたサイト-81██に前述の装備に加え一〇〇式機関短銃に酷似したサブマシンガンと九九式短小銃に酷似したライフルを所持したSCP-541-JP-1が出現し、セキュリティ違反が発生しました。SCP-541-JP-1は制止しようとした守衛に拳銃を発砲し全治1ヶ月の重症を負わせ、サイト-81██内部に侵入。サイト-81██常駐の警備部隊と交戦しつつDクラス職員の宿舎へ向かいました。Dクラス職員の宿舎に侵入したSCP-541-JP-1は管理担当の職員らや他のDクラス職員には一切興味を示さず、D-27657の元へ向かいD-27657をライフルで射殺しました。

なお、このセキュリティ違反によりD-27657以外にもSCP-541-JP-1と交戦した警備部隊の隊員ら██名の死傷者が出ました。この時SCP-541-JP-1には███発の弾丸が撃ち込まれましたが、制服に穴が開くだけでSCP-541-JP-1を終了ないし制止させる事はできませんでした。

また、この時の死者の遺体にもSCP-541-JP-3が添付されていました。「罪状」はD-27657は「速度違反および執行からの逃亡」、警備部隊隊員は「公務執行妨害」となっていました。なお、負傷者にはSCP-541-JP-3は添付されていませんでした。

補遺:詳細な検査の結果、以下のような文章が刻まれた金属製プレートが███に発見されました。

憲兵隊 装備管理番号い-二十九

この事から、GOI-███-JP「憲兵隊」の関与が疑われています。

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