SCP-542-JP
評価: +64+x

アイテム番号: SCP-542-JP
 
オブジェクトクラス: Neutralized
 
特別収容プロトコル: SCP-542-JP群は20██年██月██日に異常性を消失したと判断され、Neutralizedに分類されました。
 
説明: SCP-542-JPは直径約30~50km、アクロシンやジメチルスホキシド等のタンパク質で構成されたオブジェクトです。SCP-542-JPは複数体実在しており、ユーラシア大陸の██████山・アフリカ大陸の██████地方・北アメリカ大陸の[編集済]にそれぞれ1個体が位置しています。
SCP-542-JP群の外見および体表上は、その土地に応じた植物の繁栄と周辺環境による変化を受けており、隆起した丘や山のようにしか観測できないため、一般人に発見される可能性は非常に低いと考えられています。
SCP-542-JP群の全体像を確認するためサーモグラフィーを用いて観測したところ、球状の頭部と遊泳用の細長い尾部を持つ外見をしていることが確認されました。SCP-542-JP群の体表には、一時的に肉体が凍結された痕跡が発見されています。発見初期、氷河期による急激な温度影響を受けたものと考えられていましたが、氷河期の発生時期とSCP-542-JP群の凍結痕の年代が大幅に不一致であったことから、この説は否定されています。
 
SCP-542-JP群は、移動能力を有していたことが判明しています。SCP-542-JP群の移動痕を追跡・特定し調査を行ったところ、オブジェクト群は紀元前███万年以前、[編集済]に衝突し、地殻変動に準じた移動を行っていたことが判明しています。SCP-542-JP群の地球落下時における物理的影響は、少なくとも地球全体に影響を及ぼしたことが推測され、オブジェクト群の衝突時期とその影響を考慮した結果、世界規模におよぶ大洪水を生じさせた可能性が浮上しました。一部財団職員から「世界各国に神話や伝承として伝わる大洪水の原因」として、歴史学者および地質学者による究明が進められています。なお、SCP-542-JP群は現時点に留まってから███年かけて地中への進行を開始しており、地球内部へ移動を行っていた可能性が疑われています。SCP-542-JP群が進行した深度は最大で約0.3kmと浅く、地形的な影響はほとんどありません。
 
補遺1: 20██年██月、SCP-542-JP群の位置する地面からオブジェクトの体温が消失し、長期間活動の兆候を見せなかったことから、Neutralizedに分類されました。SCP-542-JP群の活動停止に至った詳細な理由は不明ですが、温暖化が原因とみられる外気温の異常上昇、もしくは時間経過による自然死の2説が有力です。
 
補遺2: SCP-542-JP群は、分子生物学者である█████氏の「地球未誕生」と表題された未発表の論文によって、その存在が明らかになりました。文献押収後、█████氏および関係者全員に、適切な記憶処理及びカバーストーリーを実施しています。
█████氏の執筆した論文内容は主に、「地球は卵子であり、氷河期の発生は卵細胞を長期保存するため凍結されたもの」等、SCP-542-JP群を雄性生殖細胞(精子)と仮定し記述されたものでした。財団はSCP-542-JP群を発見・収容するに至った論文であることから、記載内容を正否すべく氷河期の詳細な情報について調査を実行していますが、明確な起源は明らかになっていません。

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