SCP-562-JP
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アイテム番号: SCP-562-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-562-JP周辺には民間人が立ち入らないようにしてください。また、毎年10月22日から11月2日までの期間にはSCP-562-JP周辺に銃火器で武装した職員を常駐させてください。通常は機動部隊スティグマ-7(聖なる火消し)がこの任務にあたりますが、スティグマ-7が出動不能な場合にはその他の職員でも構いません。SCP-562-JP-1が現れた場合には可及的速やかに銃火器で終了させてください。回収されたSCP-562-JP-2は耐熱性能の高い金属製の容器に収容してください。また、容器は3か月ごとに交換してください。カブ(Brassica rapa L. var. rapa)かルタバガ(Brassica napus L. ver. Napobrassica)、もしくはカボチャ(Cucurbita)の内部を刳り貫いて作製した容器に保管してください。

説明: SCP-562-JPは、イギリスの██████にある、一般には████湖として知られている湖です。現在SCP-562-JP周辺は財団によって所有されており、イギリス軍の演習用地に偽装しているため、一般人は立入禁止になっています。

毎年10月22日から11月2日までの期間になると、1体の人型実体(SCP-562-JP-1)がSCP-562-JPから出現します。SCP-562-JP-1の出現は現時点では1年に1度、1体という割合のみが確認されており、それ以上の割合での出現は現在確認されていません。SCP-562-JP-1は常に炎上しており、大きさはイギリス人男性の平均値とほぼ同じです。SCP-562-JP-1の炎を消す試みは現在のところすべて失敗しています。SCP-562-JP-1は人類と人工物に対し敵対的であり、特にキリスト教徒やキリスト教に関連する物品に対しては非常に敵対的で死亡あるいは焼却された後も執拗に攻撃を続けます。

SCP-562-JP-1は通常の兵器で終了させる事が可能です。SCP-562-JP-1を終了させるとSCP-562-JP-1自体は直ちに塵になり消滅しますが、その後にSCP-562-JP-2と定義される物体が1つ残されます。SCP-562-JP-2の見た目は燃えている石炭に似ており、常に███℃以上の温度を保っています。SCP-562-JP-2を消火・冷却する試みは現在のところすべて失敗しています。

実験記録562-JP-2-███

目的:SCP-562-JP-2のより容易な収容方法の模索
方法:鉄製の30cm×30cm×30cmの容器にSCP-562-JP-2を収納する。
結果:開始から5分46秒時点で容器の表面は███℃を記録。40分後、容器は溶解し始める。

実験記録562-JP-2-███

目的:SCP-562-JP-2のより容易な収容方法の模索
方法:陶製の30cm×30cm×30cmの容器にSCP-562-JP-2を収納する。
結果:開始から7分26秒時点で容器の表面は███℃を記録。1時間48分後、容器はひび割れた。

実験記録562-JP-2-███

目的:SCP-562-JP-2のより容易な収容方法の模索
方法:カボチャ(Cucurbita)を刳り貫いて作製した容器にSCP-562-JP-2を収納する。
結果:容器の表面温度は30℃を超えることがなく、その後実験終了まで28℃前後で安定した。
他にはカブやルタバガでも同様の結果が得られた。ちょうど時期がハロウィンだったから、冗談のつもりでやったんだけどな… -██████研究員

実験562-JP-2-███により、SCP-562-JP-2のより容易で安全な収容方法が確立されました。ただし、あくまでも収容が容易かつ安全になっただけであり、SCP-562-JP-2自体の温度は低下しておらず常に███℃以上の温度を保っていることに留意してください。

20 ██年の時点でSCP-562-JP-1の出現は███回観測されており、そのすべてを終了させる事に成功しています。またSCP-562-JP-2も同数回収されています。なお、現在財団が保管している最古のSCP-562-JP-2は███年前に収容された物ですが、███℃を下回った事はありません。

非公式な記録ながら、SCP-562-JP-1と交戦した財団職員の中にはキリスト教の神や聖人、特に聖ペテロを呪う趣旨の未確認の男性の声を聞いた、と主張する者が何人かいますが、現時点ではそのような音声は公式には確認されていません。

インタビュー記録 562-JP-██

対象: 機動部隊スティグマ-7(聖なる火消し)████隊員

インタビュアー: ██████研究員

付記: ████隊員を始めとする数人の職員はSCP-562-JP-1の終了作戦中、キリスト教の神や聖人、特に聖ペテロを呪う趣旨の未確認の男性の声を聞いた、と主張している。なお、音声記録にはそのような音声は記録されていない。

<録音開始>

██████研究員: では、インタビューを開始します。あなたはキリスト教の神や聖人を呪う声を聞いたとのことでしたが…

████隊員: ああそうだ、確かに聞いた。低い男の声で、「よくも俺をこんな目に」とか、「煉獄から俺を解放しろ」とか…あとは言うに憚られるような侮辱さ。特に聖ペテロについてはもっとひどい言い様だった。

██████研究員: しかし、音声記録にはあなたが言うような「声」は一切記録されていません。

████隊員: …と言われても困るんだけどな。俺は確かに聞いたんだ。ヴィクターやハーヴェイ(注:両名とも機動部隊スティグマ-7(聖なる火消し)隊員であり、████隊員と共にオブジェクトの終了作戦に参加していました)にも聞いてみろ、あいつらも俺と同じ声を聞いたって言うはずだ。

██████研究員: そうですね、その2人もあなたと同じことを証言しています。

████隊員: だろ?…でもな、どうも俺だけしか聞いてない声もあったみたいなんだ。

██████研究員: 詳しく聞かせてくれますか?

████隊員: アレは俺がさっき言った低い男の声じゃなかった。女とも男ともつかない声で、なんというか、地獄の底から響いてくるような感じで…とにかく恐ろしかった。

██████研究員: 内容はどのようなものでしたか?

████隊員: 「ウィル、ウィリアム、お前もういい加減にしろ。お前はもう救われない。」

<録音終了>

終了報告書: その後「声」を聞いたと主張する████隊員を含む職員3名は精神鑑定やミーム・認識災害等の診断を受けましたが、いずれも異常はなく、現在では全員職務に復帰しています。なお、当時SCP-562-JP周辺に配置されていた職員の中には「ウィル」もしくは「ウィリアム」という名前の人間はいませんでした。「声」自体を録音した記録は現時点では存在しません。

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