SCP-5922
評価: +10+x

アイテム番号: SCP-5922

オブジェクトクラス: Pending

特別収容プロトコル:1 SCP-5922を収容する部屋は、レベル3/5922以上のクリアランスを持つ職員のみがアクセスできます。研究は安全な移動方法が確定されるまで継続し、その後SCP‐5922の回収が優先されます。

説明: SCP-5922は33歳の人間男性である、トム・パーサーです。SCP-5922は夢を体験する度に、その胸から長さや種の異なる花が生えてきます。その茎を切断しても、切断された部分には影響がありませんが、残りは体内に後退する結果になります。

SCP-5922は2001年2月18日、SCP-5922のパートナーであるデイビッド・スティネットが現象の診断のためにシカゴ北部のキンドレッド病院に運びこんだことで発見されました。病院に短期間赴任していたサイト-608の研究員、マディソン・テル博士がセカンドオピニオンのために連れてこられました。インタビュー中、SCP-5922は以下を吐露しました。

  • この異常は約9年間続いていると主張しました。
  • 「花を切ってしまうと、この現象の証拠がなくなってしまうので、医療援助を求めないことにした」と述べました。
  • 家に帰りたいという強い希望を表明しました。

このインタビューが行われている間、SCP-5922のパートナーには軽度の記憶処理が施されました。記憶調整が成功したことが確認されたため、SCP-5922は収容のためにサイト-309に移送されました。


補遺5922.1 2001年2月21日に以下の提案がなされました。

提案書
提出者: アラン・ダニカ博士 主題: SCP-5922
財団に連れてこられてからというもの、SCP-5922は抵抗活動として30分以上の睡眠を取ることを拒否しています。そうすることで、何らかの異常な結果を出さないようにしていますし、ひいては自身を解放するよう要求しています。対象にはより徹底的に状況を説明しましたが、反抗的な態度をとり続けています。アノマリーの研究を円滑に進めるため、鎮静剤の投与をお願いしたいと思います。
評決: 否決
返答: 鎮静剤がSCP-5922にどのような影響を与えるのかがはっきりしていない。安定した科学的制御を取ることが我々にとっての最大の利益であり、自然睡眠が最も近い結果をもたらすだろう。 ただ、対象がどうしても起きていたいというのであれば、そうさせても問題はない。 — グラント・アダムス、5922プロジェクト責任者

この提案を受けて、外部からの刺激を最小限にするために、SCP-5922との相互作用を極力減少させることが合意されました。


事件5922-OL: 2001年2月23日、SCP-5922は1時間以上眠り続けました。以下のログは、SCP-5922の部屋内の監視カメラを介して記録されました。

観測ログの転写

日付: 2001年2月23日

時間: 02:31、睡眠が確認されてから約5時間後。


[ログ開始]

02:31: 部屋は静寂と暗闇に包まれている。SCP-5922は提供されたベッドで眠っている。

02:37: SCP-5922は軽く体を起こし、仰向けになる。

02:39: SCP-5922が激しく嘔吐し始める。SCP-5922はマットレスの端を掴んでいる。

02:41: SCP-5922の目が開く。SCP-5922は嘔吐を続けながらベッドから出て、床に落ちる。SCP-5922はドアまで這っていき、拳で弱々しくドアを叩く。

02:44: SCP-5922が後ろ向きに倒れ、転がって床に黒い液体を吐き出す。SCP-5922は腹部を掴んですすり泣く。

02:50: SCP-5922のすすり泣きが空嘔吐に変わる。さらに液体を床に吐き出す。医療スタッフは調査するよう指示される。

02:52: 医療スタッフが到着し、SCP-5922を仰向けにする。SCP-5922は口を覆っている。黒い液体が指の間からにじみ出ているのが見える。医療スタッフがSCP-5922をベッドに持ち上げる。

02:59: SCP-5922は顔から手を離して嘔吐する。吐き出された液体は空中に漂い、SCP-5922の口内で大きな茎が形成される。医療スタッフは直ちに部屋から避難するよう指示される。

03:01: 液体の集合体が増大する。SCP-5922の泣いている姿が見える。

03:02: 液体が爆発し、部屋全体がその爆発で覆われてカメラが破壊される。

[ログ終了]

事件5922-OLの発生以来、SCP-5922の部屋への出入口の内側は、赤茶色の薄い膜で覆われています。この膜は非常に弾力性が高いですが、貫通させることは可能です。また、あらゆる損傷があろうとも、12秒以内に迅速に修復され、隙間を塞ぎ、切り口を縫い合わせます。


補遺5922.2: 2001年2月25日、遠隔操作ドローンがSCP-5922の部屋を塞いでいる膜を通過して送り込まれました。ドローンは約4時間22分の偵察を経て、部屋内のSCP-5922の位置を特定することに成功しました。そのほとんどの時間は、今や信じられないほど広大となった部屋内部を移動することに費やされました。このため、事件5922-OLによって、SCP-5922の部屋内に局所的なポケットディメンション(現在はSCP-5922-OLとして指定)が生成される結果になったと考えられています。

SCP-5922-OL内にははっきりとした光源がありません。SCP-5922-OLの正確な深度は不明です。第1回目の探索では他の生命体は発見されなかったため、SCP-5922を除いて空であると思われます。

SCP-5922は、SCP-5922-OL内で発見され、遠隔操作ドローンがSCP-5922に向けて光を照射した所、濃い赤色をした蔓のような増殖物によって捕縛・拘束されていました。この増殖物は、一見すると終わりの見えない暗闇の中に向かって外向きに広がっており、SCP-5922の腕、胴体、下肢、口、眼を包んでいます。特筆すべきこととして、SCP-5922の胸元からはマリーゴールドと柳の花が咲いているのが見えます。

ドローンがアーム・アタッチメントを伸してSCP-5922を突くと、対象は目に見えてもがきました。このドローンは音声を録音することができませんでしたが、SCP-5922の顎の動きから、金切り声/叫び声をあげていることが示されています。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。