SCP-606
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SCP-606(初期の遭遇時)

アイテム番号: SCP-606

オブジェクトクラス: Euclid(再調査によりKeter)

特別収容プロトコル: SCP-606は、家具の配置されていない、入口を両側にエアロックのついた2つの25cmの鋼製の耐爆扉で封をされた、20m×25m×8mのサイト-██に存在する収容セルに自発的に収容されています。実験中もしくはクリアランスレベル4以上の職員から許可された場合でないときは、職員はSCP-606の収容セルに進入してはいけません。標準的な爆発、生化学、ミーム的攻撃からの積極的防衛手段が、標準業務手順に従って常に所定の位置に準備されていなければなりません。

SCP-606の非肉体的性質により、収容違反が発生した場合の確実な再収容手段は、現在まで確立していません。収容違反に備え、全職員はプランETA-SIXを参照しなければなりません。

SCP-606は、12時間ごとに2MBものデータが入った通常のUSBフラッシュメモリを遠隔操作が可能な装置によって提供されなければなりません。提供されるデータはSCP-606の担当者の裁量に任せられますが、古典文学または百科事典の文章、歴史的な演説のムービークリップあるいは音声ファイルが理想的です。緊急事態の際は、この「データ」は例えば印刷物や、コンパクトディスクあるいはビデオテープで代用できるかもしれません。SCP-606に提供されるデータの記録は、慎重に残されなければなりません。SCP-606は、緊急時を除いて同じ情報を繰り返し提供してはいけません。財団に関連する資料は、どんな場合でもSCP-606に提供してはいけません。

説明: SCP-606は、大きさと強さを自由に変化することのできる球状の光として観測されます。最も標準的な状態では、直径がおよそ85cmで220カンデラの光を発しますが、最大で直径10m、100,000カンデラ以上の光を発するのを確認されています。SCP-606は、直径4cmにまで縮むのも確認され、その時は0.5カンデラ未満の光しか発しませんでした。SCP-606は大量の光を発しているにも関わらず、熱を放出しません。また物質で形成されているわけではなく、物理的な障害を簡単に通り抜けることが可能です。

SCP-606は、現時点では純粋な知識と情報で構成された実体であると推測されており、SCP-606自体から得られる情報はこの推測を実証しているように見えます。さらに言えば、SCP-606は情報を栄養として吸収し、前述した最大の大きさや光量まで成長したり、逆に情報が与えられないことで収縮したりするように観測されます。

SCP-606は、付近に存在するデジタル機器、本、磁気テープ、生物を含む多くの様々な情報源から情報を「食べる」ことができます。このプロセスは、情報源がどんなものであれ何かの影響を及ぼしているようには見えません。情報の特定の詳細およびSCP-606に提供された全ての情報の量を簡単に記録できるかもしれないことからフラッシュドライブ内蔵のデジタル機器がSCP-606の保全に用いられます。上記のSCP-606の保全のための仕様は、SCP-606に関する議論と長期の観察を通して考案されました。SCP-606は、古典文学を好む傾向があるようで、それを与えると標準的な状態の大きさと光量を保つようになりました。

SCP-606は賢く、全ての知識を自分に取り入れることを自己存在の意義として考えているように見え、知的な交流を行うことが可能です。SCP-606は、純粋な正弦波の音を未知のメカニズムによって発することで交流を可能とします。これは財団が独自に発明したSCP-606の放つ音を元にした言語システムを教えることで洗練されているので、SCP-606の担当になるレベル2以上の全ての人員はこの言語システムを学ぶ必要があります。

SCP-606の収容セル内に知恵のある存在が進入した場合、SCP-606は独自の言葉を用いて、彼らに「おしえよう」とします。それはSCP-606が、頭の周り(もしくはそれと同等の何か)をぐるぐる回っているものを対象とします。その結果対象は30秒から5分の間、一般的な急性強直間代性痙攣の症状を起こし、その後死ぬまで昏睡状態に陥ります。この影響を受けた個人のEEGモニタリングの結果は、全ての脳波、特にベータ波とガンマ波の大きな増幅を示しました。これは、SCP-606が持つ全ての情報を未知のプロセスによって、そのストレスに耐えきることのできない通常の人間の脳に移そうとした結果であると推測されています。

SCP-606のインタビューの結果は、様々なものです。SCP-606は前に自身やその来歴についてのいくつかの基本的な質問を快く回答しましたが、深く立ち入った質問や必然的に持ち合わせている知識に関する質問は、結果としてSCP-606によってインタビュアーが「おしえられる」ことと質問の回答の拒否に終わりました。SCP-606に対しての、許可なく「おしえる」のは控えるようにという要請は部分的に受け入れられました。現在SCP-606は接触する全ての人間に「おしえよう」とするわけではありませんが、未だに散発的に許可なくプロセスを実行しようとするときがあります。以上より、SCP-606の収容セルへの進入は制限されています。

SCP-606は、立て続けに発生した行方不明者の報告が財団の注意をひき、19██/6/11にフランスの██████で財団によって発見されました。職員はその後SCP-606を何とか輸送車両に誘い込み、「おしえる」Dクラス職員を提供することによって現在の収容施設まで運ぶことに成功しました。その非肉体的性質が発見された際に、SCP-606に対してなぜ確保を避けようとしなかったのかを問いました。返答は「なにがおこるのかみてみたかった」というものでした。SCP-606は全ての物体をすり抜けることができますが、情報の恒常的な提供を続けることで、おそらく財団の収容に自発的に協力するとみられています。

補遺606-01: SCP-606との複雑なコミュニケーションが、20██/2/4、████████博士と██████博士の尽力により前述の音を元にした言語を用いることで可能になりました。この言語の詳細は、通常の便箋に写された状態で、SCP-606の収容室の内部に残されました。SCP-606の最初のインタビューからの抜粋は、以下に続きます。インタビューは安全が保証されたモニタリング室から、マイク越しに行われています。SCP-606は一般的な人間の言葉を理解することができ、また████████博士は英語で話しています。

文書606-01

<録音開始>

████████博士: 私のことが分かりますか?

SCP-606: [はい]

████████博士: どうやってあなたはこうすることを学びましたか?

SCP-606: [わたし は ききます]

████████博士: あなたは何者ですか?

SCP-606: [わたし は せんせい です]

████████博士: もう少し詳しく教えていただけませんか?

SCP-606: [わたし は せんせい です わたし は ちしき の ていきょうしゃ です この へや に はいってください わたし は あなた に おしえます]

████████博士: 私は今は遠慮しておきます。もう少し質問をしてもよろしいですか?

SCP-606: [わたし は こたえ を ていきょう します]

████████博士: では……あなたは何歳ですか?

SCP-606: [わたし は ひつよう と される ぐらい とし を とっています]

████████博士: 仰っていることがよく分からないのですが説明していただけませんか?

SCP-606: [あなた が わたし に おしえた ことば は せいげん が あります わたし が あなたに ちょくせつ おしえる のが よい です]

████████博士: あなたはどうやって人々に「おしえる」のですか?

SCP-606: [わたし は かれら に おしえます]

████████博士: あなたはそれをすることによって……そうですね、生徒を死なせているのに気付いていますか?

SCP-606: [わたし は それ を し とは よびません それ は ふじゅうぶん で あった けっか です]

████████博士: どうしてあなたは……「おしえる」のですか?

SCP-606: [わたし は わたし が まなんだ すべて を おしえます]

████████博士: あなたは私が誰であるかわかっていますか?

SCP-606: [あなた は にんげん を なのる それ です あなた の なかま は あなた を はかせ と よびます]

████████博士: 博士が何なのかはわかっていますか?

SCP-606: [あなた の ことば は おしえられて おしえる ため の ことば です すくなくとも あなた の やりかた では]

████████博士: あなたは私と話すことで、私に「おしえる」ことはできますか?

SCP-606: [わたし は あなた に おしえたい です あなた が わたし に おしえられたく ない なら わたし は あなた に よう は ない]

<録音終了>

この時点でSCP-606はインタビューを打ち切り、████████博士の更なる質問に答えることを数日間拒否しました。以降のインタビューでは、SCP-606の重要性やそれが知っていると主張することについての詳細な情報はほとんど得られませんでした。

補遺606-02: 私はSCP-606についての報告、特に実験606-██-█を批評した後から、「生徒」が死亡したことは偶然ではないのではないかと疑っています。それは完全に「教育」とは別の何か悪意のある目的があるのではないかという可能性を、払拭できないものです。そう、皆はそれがちょうど人々に「おしえよう」としていると言いますが、私たちが知っているのはそれが彼らを死なせることだけです。それが「おしえよう」としているだけという動かぬ証拠は、実際には発見されていません。我々はこのクソ野郎を止める方法を持ち合わせていません……SCP-606の研究グループと協力してのセクション-█における対抗策の研究は最優先事項です。Keterへの再分類も検討するべきでしょう。- メジャー博士

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