SCP-610-L3
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SCP-610-L2でのサイト-C探査の試みの際急速な崩壊によってサイト-Aで一連の予期せぬ出来事が発生しました。サイト-Cの奇妙な球状物体が破壊され炎上すると同時に、サイト-Aに生息するSCP-610感染体たちが発作を起こし痙攣しているところが無人航空機によって記録されました。移動不可能な感染体は急速に萎縮し、集落内の非生物に広げていた肉体とともに死に絶えました。足のある移動可能な感染体は全て、かつて上流階級の住居だったと思われる場所へ向かい建物に入って行きました。感染体が住居に入ると、基礎の崩壊に苦しめられ、その下に陥没孔が存在することが明らかになりました。穴の大きさは、その上部の構造物に対して, 建物全体を崩壊させるのは不可能で, 穴の内部の何らかの存在が建造物に内側に引きこむよう直接力を及ぼし、穴を露出させようとしていることが示唆されました。

露出した穴はおおよそ、大の大人が3人肩を並べて立つのに十分な大きさがあります。遠隔操作によりドローンから放った光源は底まで到達せず4m以上の深さがあります。穴へ向けて物体を投下したところ、底に落下した音から1000mより下方だと見積もられます。

サイト-Aの穴と外縁部の調査は2時間だけ可能でした。

サイト-Aの大気の標本からSCP-610に関係するすべての存在の死滅が判明しました。全ての伝染性の生物は穴の中で死なず地上で急速に死に萎縮した抜け殻になりました。サイト-Aの有人探査が許可され即座に実行されました。30分の間に、2~3名の研究スタッフと4~5名の武装した護衛隊員で構成される計3つの研究チームが出発し、集落の廃墟内に基地を設置しました。死んだSCP-610の標本や変異した物質が境界線の本部に送られました。チームの1つはまだ生きているSCP-610の小さな体組織標本を建物から回収することができ、研究のため梱包しました。サイト-Aの爆発から1時間のうちに、穴とその分岐した横穴の正確な構図を得るため、音波反響探知装置が穴の周囲に設置されました。

1時間以内に音波装置を起動できるようになる前に、サイト-Aで地震活動が発生しました。初めの3つのチームのうち2つはサイト内に残り、1チームは標本を持って境界線の本部への帰途につきました。このチームは地震活動が始まった際に帰還するよう指示を受け、サイト-Aへ戻らないよう伝えられました。

サイト-Aでの地震活動は徐々に弱まるまでにリヒター・マグニチュード2.3を記録しました。この地震の発生中に突如SCP-610の胞子の奔流が穴から噴出し周囲50mを覆いました。サイト内の全職員がAクラス災害環境防護服を着用していたため、胞子の噴出に驚かされたが感染には至りませんでした。噴出が報告された際、サイト内の両チームともにSCP-610に感染した空気中の生物に攻撃されました。これらの生物は遠隔操作ドローンの撮影で捕捉され、急激な感染症状の進行を示しましたが、どのような生物から現在の状態に変異したのかは説明不可能です。空中の生物の多くは頭部の半分を開き研究者たちに噛み付いて攻撃し、空中に引き上げ穴に放り込みました。これらの感染体は小火器や自動小銃の銃撃に弱いことが判明しています。これらに対処したため、2名の研究職員が穴の中に消え1名が混乱の最中に負傷しました。負傷した職員は防護服の破損により感染の兆候を示したため即座に処分しました。

サイト内に残ったチームとの映像と無線の連絡がロストする前に、マグニチュード1〜1.5程度の第2の地震活動が発生しました。攻撃の第二波に備え、穴に注意が向けられました。2度めの噴出は地震活動が大きくなる際に発生しました。マグニチュード3~3.5を記録した瞬間、未知のSCP-610の個体が穴から出現しました。この生物を捉えた唯一のフィルムには、胴体の確認できない、通常の12倍近い大きさの充血した人間の頭部が穴から身を乗り出しているところが映されています。2秒間で地震がマグニチュード7に増大し、不意に治まると、映像と無線はロストしました。その後のサイト-Aの穴とその周辺の空中監視からは、それ以上いかなる活動と研究チームの痕跡も発見できませんでした。全職員とその装備は消失したと考えられます。

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