SCP-611-JP
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アイテム番号: SCP-611-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-611-JPはサイト-8122の低脅威度物品保管用ロッカーに伏せた状態で収容されます。飲料に使用できる水分がSCP-611-JPに入ることのないようにしてください。

説明: SCP-611-JPは、飲用可能な液体を注ぎ入れると異世界SCP-611-JP-αへ繋がるポータルとなる、プラスチック製の湯飲みです。回収の直前まではサイト-81██内でDクラス職員用食器の1つとして使用されていたもので、外見や材質は製造元の財団フロント企業の製品と差異がありません。また、サイト-81██内で使用されている同規格の他の湯飲みは、調査ではいかなる異常性も確認されていません。

SCP-611-JPに飲料を入れた時、飲料には一般的に茶柱と呼称されるものと酷似した異物1と、異物を中心として半永久的に続く波紋が必ず生じます。異物をSCP-611-JPから除去した場合、飲料を新しく入れ直すまで異常性は再発現しません。
異物が生じた後、「SCP-611-JPに唇もしくは口内構造の一部を接触させる」「生じた異物をSCP-611-JPから取り出さず、飲料と共に飲みこむ」の2点を満たした人物は、鼻先からおよそ7cmまでの顔部が瞬間的にSCP-611-JP-αへ転送されます。転送後の詳細は、調査書611-JP-α-01及びインタビューログを参照してください。

転送されず残った身体側では、消失部は鋭利な刃物で断たれたような断面となり、透明度の低い緑色のゼリー状物質で覆われます。以下、この状態の人物を被影響者、物質をSCP-611-JP-1と記します。

SCP-611-JP-1は植物性の成分を含んだ物質です。厚みが1cm程あり、自然状態では被影響者の顔から脱落しません。採取は可能ですが、採取した分だけ即座に修復されるため、SCP-611-JP-1を完全に除去する方法は不明です。SCP-611-JP-1下の断面は一切の物理的干渉を受けず、また体液などの流出が見られません。

被影響者には意識があり、神経が一見断絶しているにも関わらず顔部への刺激を感知します。一方で、残った身体の随意運動及び身体への刺激の感知は出来ないことが確認されています。転送された顔と残った身体との間では、血液の循環や呼気の移動等が通常通りに行われます。
被影響者の身体へ致命傷を加えた場合や、必要なエネルギーを供給できない場合は通常通り死亡します。また、顔が消失してから24時間以上経つと、被影響者は不定のタイミングで心停止を経て死亡します。この心停止を阻止する試みは、1例を除き全て失敗しています。死亡後、SCP-611-JP-1は消失します。

回収: 20██/█/█のサイト-81██Dクラス職員昼食時、当該サイト勤務のD-3532が倒れて顔が緑色の物体に覆われたという報告がありました。D-3532が取っていた食事と使用した食器類を検査した結果、SCP-611-JPが異常なオブジェクトに分類されました。この出来事はSCP-611-JP事案01に指定されています。周囲にいたDクラス職員には、事情聴取のちAクラス記憶処置を施しました。
SCP-611-JPがSCP-611-JP-αへのポータルとなった理由として、サイト-81██に収容されていたSCP-████-JPが関連したと結論づけられています。SCP-████-JPは既に収容プロトコルが改正され、サイト-81██から移動しています。詳細は報告書SCP-████-JPを参照してください。

報告1: SCP-611-JP事案01から7日後の20██/█/█、サイト-81██で経過を見られていたD-3532の顔から突然血液や肉片、骨片が噴出しました。D-3532の顔は復帰しており、明らかに負傷していました。また同時に、D-3532には随意運動が認められました。当直の██医師による診察の結果、D-3532の顔は両眼球の破裂をはじめとして「硬い面に繰り返し激しく叩きつけられた」と表される重度の裂創や挫創が確認されました。脳に損傷等はありませんでした。SCP-611-JP-1は顔の復帰と共に消失しました。


報告2: インタビュー終了報告書を受け、被影響者が心停止するタイミングは不定とされている点への再調査が█博士によって提案されました。D-3532がSCP-611-JP-α内から帰る意思を持っていたと証言したこと、及びD-3532がインタビューにおいて軽度ながら希死念慮を見せたことから、特定の状況下では被影響者の意思が心停止に影響するのではないか、と██博士が指摘したためです。再調査は検証可能性の低さから却下されました。
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