SCP-631
評価: +7+x

アイテム番号: SCP-631

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-631の根絶手順は追って通知があるまで実行され続けます。特に文書631-Tに記載されている、SCP-631の生息地(アメリカ合衆国の都市部と郊外)における一般人の失踪に関する情報は、監視されることになっています。SCP-631と関係があるか、関係があると疑われる失踪についての情報は偽装されます(一般的なメディアの報道管制手順を含みます)。関連のある事件はすぐさま調査されます。そしてSCP-631の個体を見つけ出し、即座に終了する必要があります。SCP-631が財団の管理下にない場合、それは終了する代わりに確保しなければなりません。SCP-631の確保または終了に関係するエージェントには、熱感知装置が供給されます。

機動部隊ニュー-11およびオミクロン-17は、文書631-Tに記載されている地域に定期的に配備されることになっています。これらの地域の空域は、SCP-631の個体の確認のために熱感知によって完全に調査されます。

SCP-631の1個体は、研究のためにコンクリート製の収容セルに収容される必要があります。個体は常に拘束され、人工的な日光を浴びせなければなりません。それは、4時に運び込ませた食糧の給餌を通して血清-631-ガンマにより鎮静化させる必要があります。個体の体調が悪化した場合、Dクラス職員1名をSCP-631の本来の給餌と繁殖のために割り当てる可能性があります。繁殖した幼体は、1個体を残して全て終了し、残った個体は上記で指示されているように収容してください。

説明: SCP-631は、甲殻類に似た大型の捕食者である生物種です。翼手目のものと似た形態の翼と、先端に有毒な針の付いた爬虫類のような尾を持ちます。尾には生殖器の大部分が含まれています。SCP-631の成体は、およそ体長135cm、重さ42kgになります。SCP-631は無性であるように観測されています。

日光を浴びているとき、SCP-631は視覚的に感知することができなくなります。この現象のメカニズムは未だに不明ですが、実験により、この現象が引き起こされたときにSCP-631の血中のコレカルシフェロール(ビタミンD3)の濃度が高まっていることが判明しています。SCP-631は、彼らの放つ熱によって発見することが可能です。これより、SCP-631は日中ほぼ全ての時間で空中に留まっていることが判明しています。

SCP-631は眠ることがなく、夜に活発に活動するようになります。更に、低光度の環境に対し苦痛とパニックを示します。この反応は時間の経過と共に悪化します。そしてそれは、即座の捕食もしくは日光への曝露によってのみ軽減されます。この生物は、その後最も近い場所にいる孤立している眠った人間を見つけ出し、針で犠牲者の喉を突き刺します(この際、どんな発声も防止します)。麻痺毒を注入した後、犠牲者が息絶えるまで、SCP-631は2~3分の間その体勢を維持します。それから、SCP-631は犠牲者の内臓を素早く食いつくすと、代わりに尾を通して産み出される受精卵を詰め込みます。10~15分の繁殖行為の後、SCP-631の親個体は絶命します。そしてその体は素早く腐敗します。

卵はおよそ1時間後に孵化し、新たに生まれたSCP-631は犠牲者の体の残りを消費します。出生後の食事の後、個体は閑静な場所へ退いて、成長期間に入ります。その間、SCP-631は不活発です。未成熟なSCP-631はとても早く成長し、およそ4時間以内に成体の大きさにまで達します。これらの要因のために、SCP-631の寿命(出生、捕食、成長と死を含む)は24時間と同等の短さとなっています。

SCP-631の行動の観察で、日中は捕食を行わず、眠っていて孤立した人間のみを捕食することが判明しています。食糧がない場合、SCP-631は平均30日の間生き延びることができます。

補遺[631-001]: 調査とその結果

SCP-631はアラン・フォーサイス博士および██にある███・████・████なる人物が所有していたと言われている施設に由来しています。この施設の調査の結果、20██年には廃棄されていたことが確定し、内部から人員は発見されませんでした。以下の文書は、施設から発見されたものの抜粋です。

基本の生体システムは機能している。循環、呼吸、生殖、内臓機能……はまだ若干の痙攣が神経と内分泌的な面で発生している。対象は自らの毒によって死ぬことがなくなった、これは全てにおいて有意義だろう。いくつかのフェロモン操作により、我々は彼らがうまく本能的にホモ・サピエンスを見つけられるように手直しした。が、我々は非常に厄介な暗礁に乗り上げたようだ。我々は彼らに適当な食糧を捜させることができるようにはなったが、彼らがどのように、そしていつそうするのかを制御することができていない。日中に人々を殺害するために飛ばしておくことができないのは明らかな問題だ。

電気定位が奇跡を起こした。我々はノンレム睡眠またはレム睡眠の状態にある脳のもとに彼らを導くことができるようになった。そしてフェロモンの活性を少しずつ慎重に操作することにより、孤立した人間を目標とする傾向を与えることができた。我々は正しく犠牲になる人々の、許容できる誤差を4%にまで制限しなければならない(我々は誰が外で眠らないかについて完全に把握しきることはできない)。計画はフィールドテストの準備がほぼできているが、まだ我々が対処しなければならない重篤な欠陥が1つある。[データ削除済]の太陽迷彩は正しく機能しているが、彼らの捕食行動の制御が著しく困難なのである。必要な代謝の変更のために、成体には捕食衝動が存在しない。実験においては、捕食を強制するのに用いることのできる特殊な方法が存在するが、実地でそれを行うのは不可能だ。

以下の文書は、ざっと切られた紙に手書きで粗く書かれていたものです。

"闘争・逃走本能は働くものの、それを強くしようとすると、[データ削除済]によりアセトアルデヒドが生成され、結果として厳しい二日酔いのような状態になってしまう。フェロモン操作により、子孫を残したいという欲求の身体的な痛みと同等にしなければならない。残りは簡単だ。"

以下の文書は手書きですが、公的な手紙と考えられています。

あなたの依頼を受けることにしました。報酬の支払いはプロジェクトの完了時にお願いします。

その案件が素早く扱われない場合、その哀れな無頼漢たちは私の再選によるいかなるチャンスも破壊されることになるでしょう。私はあなたが何を始末する必要があるのかを気にすることなく、やってみせましょう。

████・████████

手紙から見つかった指紋はフォーサイス博士および███████・"████"・████████のものと一致しています。

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