SCP-661
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アイテム番号: SCP-661

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-661は███-██にある6m×8mの通常拘留室に監禁します。一般人間型取扱規定によりSCP-661はベッド、トイレ、鏡を備えた洗面台、現在拘留室にあるすべての物にアクセスすることが許されています。対象の要求により、室内は平均20℃に保たれています。他のあらゆる要求については上級スタッフの承認が必要です。

SCP-661に割り当てられた看守は、消音とホワイトノイズの発生が可能なイヤープロテクトを装着する必要があります。以前、財団の医療スタッフにより全く耳が聞こえないと診断された看守が、イヤープロテクトを付けずにSCP-661と接触することを許可されました。しかしこの実践は現在中止されています。SCP-661をモニターする監視カメラは録音機能を使用不能にしなければなりません。

SCP-661とコンタクトを取るためイヤープロテクト無しで入室する職員はすべて、彼の能力の影響下に入っているかどうか判定するため検査されることになっています。不確実性の残る職員は、再検査前に24時間の隔離が強制されます。隔離と再検査のサイクルは検査スタッフがSCP-661の影響が減少したと確信するまで続けられます。音声ログの再検査を行うスタッフも検査を受けなければなりません。

SCP-661は███-██に有る食堂の食べ物を1日3回与えられ、1日6回飲料物を与えられる事になっています。対象は水ではない味の付いた飲み物の好みを表しています。;これらへのアクセスは、SCP-661が財団スタッフにトラブルを起こせば一時的に剥奪される特権と共に、善行の保証人として認められています。

説明: SCP-661は██歳の白人男性です。医療テストにより、太っており、また不健康だと言うことがわかっていますが、潜在的な健康上の問題はありません。彼は健康状態をモニターするため年に1回健康診断を受けることになっています。SCP-661の気性は、不快で要求が多いと頻繁に記述されますが、同時に財団による心理的検査は彼を下劣な精神の持ち主であると判定し、それは199█に彼が収監されてからますます悪化しています。

実験によりわかったことはSCP-661の声には、他人が、SCP-661が望むと言ったことを望むよう操る力があるということです。被験者達は、その効果をまるで絶え間なく続く弱い欲望と述べています、そしてそれは無意識の考えのようにSCP-661との接触後1週間に及んで続きます。この欲望は、被験者達に何かを得るためには不当な危険を犯させるほど強力ではありません。しかしもし機会に恵まれれば(求める物を販売する店の近くを通ったような場合など)、彼らは何も考えていないようにそれを手に入れようと努めます。この効果は物理的存在に対して最も強く働きます、しかしまた抽象的な概念にも作用することが観察されています。被験者がこの能力に影響されるにはSCP-661の言葉が理解できなければならないことに注意してください。

SCP-661との最初の遭遇は██████ ███で広告/販売 担当員として働いているときで、彼はラジオやTVの広告で声の仕事をしていました。彼が財団に認知され始めたのは、誰にでも、そしてどんな事でもさせることができるか賭をすることで悪名高くなった後でした。これについての彼の異常な勝率が彼を調査の下に置くことにつながり、潜入調査員によって彼の能力が記録された後に実験の為に収容されました。近親者には、ヨット中の事故など尤もとした理由が説明されました。

補遺 661-1: 初期の訴えに反し、SCP-661は自分の能力に完全に気付いていると思われます。SCP-661が財団の職員にとっての直接の脅威となるとは思えませんが、封じ込めを破って人間社会に到達する潜在的な可能性のため、逃走を企てた場合の終了措置は認可されるべきです。SCP-661には声以外の超常能力があるようには見受けられないため、通常の手段で無力化することが可能でしょう。

補遺 661-2: 実験記録
実験 661-0: 被験者D-606955をSCP-661による肉声での██████のフードプロセッサーの宣伝に曝露しました。
結果:事前に調理への興味を持っていなかったにもかかわらず、D-606955はフードプロセッサーの購入を希望しました。理由を尋ねたところ、彼はそれがいい買い物だと思ったこと、母へのいいプレゼントになることを述べました。

実験 661-1: 対象(SCP-661)に説得能力を見せてくれるよう丁寧に依頼。
結果:対象はそんな能力は知らないと訴え、弁護士を呼ぶよう頼みました。

実験 661-2: 対象(SCP-661)に能力を見せるよう命令。
結果:対象は拒絶し、能力など知らないと再度訴えました。更に命令したところ、彼は研究者に対して「あんたは俺を拘束しない、あんたは俺で実験しようとしない」と言いました。すると、研究者はテストの中断を要求し、SCP-661の解放を提案しました。彼はその後担当を変更されました。

実験 661-3: SCP-661の独房に被験者D-965215を入れる。D-965215には暴行罪の前科があり、SCP-661に能力を使わせるため、必要ならどんな手段を取ってもいいと命令しました。
結果:前述の研究者と入れ替わりに入室したD-965215は苛立ちながらSCP-661に突進しました。SCP-661が「お前は俺を傷つけない」と述べると、D-965215は直ちに攻撃を止めて独房を退出しました。

実験 661-4: 被験者D-161709にSCP-661を攻撃しなければ「終了」すると命令。
結果:D-161709の攻撃の前に、SCP-661は「お前は俺を傷つけない」と述べました。D-161709は攻撃を続行しました。映像および音声記録は、D-161709が極度のストレスを感じていたことを示していると共に、SCP-661に謝罪し「終了」は嫌だと伝えています。その後SCP-661が「お前は死にたくなる」と述べると、その時点でD-161709は攻撃を止め、独房を出ようとして扉のそばにいた守衛を攻撃しました。次いで、彼は「終了」されました。

実験 661-5: D-313217にSCP-661を攻撃しなければ「終了」すると命令。D-313217は英語を話せず、理解もできません。
結果:SCP-661は様々なフレーズで攻撃を止めようとしましたが、失敗しました。攻撃はD-313217が拘束されるまでの4分間の間続き、その後のSCP-661には明らかな動揺が確認されました。将来の告知があるまで、実験は中断します。

補遺 661-3: SCP-661からの要求

-"「俺をここから出せ。」"(却下)
-"「おい、マジで言ってんだぞ。俺をここから出せ。」"(却下)
-"「冗談じゃねぇぞ!俺をここから出せ!」"(却下)
-"「解放を要求する!俺は合衆国市民だぞ!お前らにこんなことする権利はねぇ!」"(却下)
-ハバナ限定版キューバ葉巻一箱(2,012アメリカドル)(却下)
-マイアミ海岸葉巻一箱(299アメリカドル)(却下)
-"安物のクソ葉巻"一箱(原文ママ)(却下)
-煙草一パック(却下)
-ニコチンガム一パック(承認)~いや、笑い事じゃないんだよ。彼のお願いの滑稽さを見るに、ニコチン中毒は重症だね。-██████博士
-インターネットにアクセスできるコンピュータ(却下)
-コンピュータ(却下)
-ケーブル付きのテレビ(却下)
-デジタルかアナログの記録物を再生できるテレビ(却下)
-監禁後に書かれた本(却下)
-監禁前に出版された本(承認)~人間が正気でいるためには、いくらかの娯楽が必要だからね。██████博士
-CDプレイヤー(承認)~読むことはさせられなくとも、録音機能無しの音楽デバイスくらいはあげてもいいかな。██████博士
-筆記用具とメモ(却下)~著作物を通して力を発揮できるかもしれないので。そういう様子は確認していないけど、彼の能力の範囲内かもしれないしね。██████博士
補足:SCP-661の能力が著作物に及ぶ確証はないものの、保安上の理由からこの要求は却下され続けます。エージェント██████

残りの要求を処理するため、██████博士は他の職員にSCP-661の要求処理の手伝いを依頼しました。

要求は██████博士により許可されませんでした。
-レザー・ジャケット一着(却下。対象には代わりに拘束服を支給しました。)
-"タコス。"(却下。対象には代わりにブリトーを支給しました。)
-"レッド・ツェッペリンのベスト版CD"一枚(却下。対象には代わりにモンキーズのCDを支給しました。)
-"████。███████の臭いがここまで漏れてやがる。窓を開けるかどうにかしろクソ████!"(却下。オフィサー██████は代わりに独房で放屁しました。)
-"陽のあたる場所。"(却下。オフィサー██████は代わりに対象の顔にフラッシュライトを10分間当てました。)
-ウェンディーズのベーコンチーズバーガー一つ(却下。対象には代わりにボカのソイソースバーガー一つを支給しました。)
-アビエイターのサングラス一つ(却下。部屋の明かりを消しました。)
-ペプシのソフトドリンク一本。(却下。対象には適切な代替品としてコカコーラのソフトドリンク一缶を支給しました。脳震盪からの回復後、█████博士は非知覚存在SCP担当に異動されました。)

諸君、真面目に聞いてくれ。無礼なSCP-661にはいらいらさせられるが、それでも彼は知的存在SCPであり、一定のレベルの敬意を払われるべきなんだ。私はこのように彼を扱いはしないし、上記のようなことは容認しない。-███████博士

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