SCP-667-JP
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ブラックボックスから解析されたSCP-667-JPの活動記録

アイテム番号: SCP-667-JP,SCPO-667-JP

オブジェクトクラス: Safe,Safe

特別収容プロトコル: SCPO-667-JPは現在太平洋上の石油プラントに偽装された海上プラント-6670の海底に沈められる形で収容されています。SCPO-667-JPの周囲には観測用の無人探索艇を複数配備し、その姿を捉え続けられるように調整してください。海上プラント-6670の周囲50海里以上200海里以内を飛行、航行する全ての航空機と船舶は財団により許可されたものに限り、針路と通過日時、時間を正確に財団へ申請させるよう取り計らってください。海上プラント-6670の周囲50海里以内にはいかなる民間の航空機、船舶も侵入できません。観測衛星及び探査用ブイによって侵入する存在が認められた場合は可及的速やかに警告を行い、抵抗する場合には排除が認められています。このため、海上プラント-6670には自衛と侵入者排除のための実力保有が認められます。

SCP-667-JPは異常性を有する胸部コア、双頭部コンピュータ、動力伝達系統などを取り外した状態で個別にサイト-1706の大型異常静物収容容器に保存されます。それらを除いた外殻と骨格は同サイトの巨大異常静物収容容器に保存されます。全てのパーツを組み合わせた上での実験は収容違反の可能性が非常に高いため、O5評議会/倫理委員会全員の署名と捺印のある書類の提示により48時間のみ認められます。48時間の実験を終えた後は当該の書類の確認とSCP-667-JPの状態検査を終える必要があります。更なる実験には状態検査の後に異常性がないと認められてから24時間後にもう一度同様の書類を提出することで許可されます。一度に49時間以上の実験を行うことはいかなる理由が有っても認められません。

SCP-667-JPに内包されていたDNAサンプル群はサイト-1781の特秘冷凍収容庫の第12番金庫から第33,203番金庫に収容されています。実験に使用する際はサイト管理者に申請書を提出してください。

説明: SCP-667-JPは全高143m、重量1500tの金属構造物です。外観は四本の脚と四本の腕、最上部には二つの球形の頭部と思わしき突起物があります。脚部には人間と似通った位置、数の関節が設けられており、腕も同様です。4つの脚はX字状に伸びており、それらをまとめる腰から垂直に胴体が伸びています。胴体上部から腕も同様にX字状に伸びています。胴体部分には腹筋と胸筋の様に見える装甲が二組づつ存在しています。主体構造の殆どにはタングステンの外殻が露出していますが、一部の部分ではセラミックとチタンの層状複合構造体が内骨格を覆うように設置されており、本来は全面がこの複合構造で被覆されていたものと思われます。関節内部には放射性降下物が多数入り込んでおり、これらが故障の原因とされています。

SCPO-667-JPはSCP-667-JP発見時に同時回収された全長約100m、直径約6mの円錐型金属構造物です。SCP-667-JPの沈んでいた海域の調査中に発見され、その表面構造がSCP-667-JPと似通っていたためにSCP-667-JPの付随物として回収されました。回収当初、SCPO-667-JPの頂点部分では常に海水の沸騰と水蒸気爆発が発生しており、周囲の海域では異常な数のプランクトンが発生していました。これらがSCP-667-JP回収任務を大幅に遅らせる最大の原因となりました。SCPO-667-JPの主体構造の殆どはタングステンですが、その芯に使用されているのは木材です1。底面の一部採取検査によってSCPO-667-JP製造時期は人類誕生以前であることが分かっています。

SCPO-667-JPの周囲2mの空間に存在している物質は、通常と比べて3.41倍ほど早く劣化、風化、運動しており、これによってSCPO-667-JP周囲は常に未来の情景を早回しで映し出しています。この急速劣化現象は先端部分に行くに従って比例するように早くなり、頂点部分周囲の空間は通常の空間と比べて14,562.0023倍の速度で劣化/風化/分子が活動することが分かっています。しかしながら、これらの急速な運動は境界面を流出してくる物質にのみ確認されており、流入してく物質はむしろその分子運動が急激に減少します。また、これらの異常現象はSCPO-667-JPに接触している物体に対してより強く影響を及ぼし、頂点部分に接触している物質は約15,768,000,000倍の速度で劣化、運動し2、通常空間換算で秒速25mほどの速度で急速劣化現象が広がっていくことが確認されています。これらの急速な劣化/風化/分子運動は流入時の減速にも比例して発生します。このことから、頂点部分が空気に晒されている場合は常に加速された空気の摩擦で、影響の境界面が高温となり、SCPO-667-JPの先端付近は常に絶対零度を保ちます。この特性のため、現在は石油採掘プラントに偽装された海上プラント-6670の海底に直接沈められる形で収容されています。未だSCPO-667-JP周囲及び先端部分でどのような現象が発生しているのかは解明されていません。

SCP-667-JPにはコックピットのような人が入るスペースが存在せず、全ての動作は右頭部のメインコンピュータと左頭部のサブコンピュータが担っていることが分かっています。右頭部に内蔵されたコンピュータには12年現在一般家庭に普及しているシュリーマン型コンピュータを逸脱した演算方式が採用されていますが、左頭部に内蔵されたコンピュータは現在のシュリーマン型コンピュータと変わりありません。右頭部コンピュータは各機関から送られてくる情報を元に、SCP-667-JPの動作を検討、策定し左頭部のコンピュータに決定された指令を送る機能とインターフェイスを使って周囲の人間とコミュニケーションを取るための理性処理の機能3が備わっています。左頭部コンピュータは右頭部コンピュータからの指令を処理し、SCP-667-JPを動作させるための指令を各機関に伝達する能力のみが備わっています。
SCP-667-JP発見当時、右頭部コンピュータは完全にその機能を停止しており、左頭部コンピュータのみが機能していたと記録されています。

SCP-667-JPの主たる動力源と思われる胸部コアには非常に単純な振り子が配置されており、重力による反復運動が全機関の動力源とされていたようです。動力伝達系統などには稼働時の摩耗が見られず、実際に稼働していたかどうかには疑いを持つ研究者もいます。しかしながら後述するブラックボックスの活動記録はSCP-667-JPが[編集済み]年の間に14万8000kmを歩行したこと、脚部駆動装置の故障により右頭部コンピュータを再起動したものの上手く起動しなかった事実を示しています。

SCP-667-JPには、現代の自動車に搭載されるようなブラックボックスが胴体部分に格納されており、15年にその解析に成功しています。ブラックボックスにはSCP-667-JPの動作記録と周囲の音を録音するレコーダー、それに加えて幾つかの文書データが保存されていました。このうち、動作記録とレコーダーは完全な解析に成功しているものの、文書データは海水による浸食が激しくデータは破損しているものと判明しています。レコーダーの内部の音声のはじめにはSCP-667-JPが最初に建造されて起動された地点の環境音と人と思わしき声が録音されていました。録音されていた声の言語は解読されていませんが、発音や語数などからヘブライ語系であるとの仮説が立てられています。

クロステスト667 - 日付16/2/4

対象: SCPO-667-JP及びSCP-667-JP

実施方法: SCP-667-JPとSCPO-667-JPが無関係であるという仮説の検証のため、SCPO-667-JPがSCP-667-JPに接触した際の反応を見る。SCPO-667-JPとSCP-667-JPの右腕一つを接触させ、その風化/劣化の度合いを測定する。

結果: SCPO-667-JPの先端部分をSCP-667-JPに30秒間接触させた後、接触箇所を検査したが風化/劣化の兆候は見られなかった。この事は、他のあらゆる物質に対して均一に風化/劣化現象を引き起こしたSCPO-667-JPの特異性から逸脱する結果である。また、この実験が成功した後にSCPO-667-JPを収容容器へ戻す途中、突如先端から大樹が垂直に発生し先端部分の重量が増加、収容容器の一部破壊を引き起こした。これによる財団への被害は軽微。

分析: 当初予定されていた実験はSCPO-667-JPとSCP-v-JPの関係性を裏付ける良い材料となりました。しかしながら後の事故の原因が何であるのか未だに分かっていません。SCPO-667-JPの未知の特異性であるならば、早急な解明が求められます。大樹はSCPO-667-JPから切除され、検査されましたが通常のスギであることが判明し焼却処分となりました。

後の事故の原因の最有力仮説はSCPO-667-JP先端部分に樹木の花粉が付着したことによるというものです。この仮説は19年に実証されました。現在はSCPO-667-JPの先端に付着した花粉が単体で大樹となるプロセスの謎が研究されています。

SCP-667-JPは11年に南極大陸付近にて浮上する巨大構造物の報告として最初に確認されました。当時の記録ではSCP-667-JPは時速15kmで海中を移動しており、その後また遠洋に移動するとともにその深度を深め、米軍の補足から逃れました。米軍からの報告の解析により、この巨大構造物が異常な存在であることが確認されたため、財団は周囲の海域を調査し発見に至りました。
財団による発見時のSCP-667-JPは海底を歩行しており、財団の無人潜航調査艇”SCPSM-ディオゲネス”によってその姿が確認されました。発見時、SCP-667-JPの動きは海水による抵抗からか非常にゆったりとしたものであり、この事から無人潜航工作艇数機による確保に成功しました。

SCP-667-JPの動作系統、動力伝達系統以外の随所には様々な種類のDNAサンプルとその塩基配列のコードが格納されています。33,215種類のDNAサンプルは全て小さな保存容器の中に収納されており、英語でのラベル表示がなされていますが、現在の英語圏にその全ての単語は存在していません。また、それらDNAサンプルの全ても塩基配列のコードも全て既知の動物、存在していた動物に合致しませんでした。

管理記録667-JP

SCP-667-JPの存在が確認された翌月より、SCPO-667-JPを収容している海上プラント-6670に所属不明の軍用艦が度々接近している事が確認されました。財団は当初この所属不明部隊の身元を明かすべく調査を進めましたがどれも該当する人物は確認されず、財団はイージス艦による退去命令と警告を行いましたが彼らが立ち去ることはありませんでした。O5はこれに対し撃滅命令を発令、サイト-1726よりロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦であるSCPSSN-"タナトス"、サイト-8199より倭型巡航ミサイル原子力潜水艦であるSCPSSGN-"ヤマト"が派遣されました。激しい交戦の末、対象はSCPSSGN-"ヤマト"のトマホーク巡航ミサイルにより撃沈、生き延びた部隊員の回収も行われました。翌日には尋問が行われましたが、その素性と目的を得ることは出来ませんでした。特筆すべきは、対象らがSCPO-667-JPと思われる存在の知識を部分的に有し、かつSCP-667-JPの存在も認知し『人』や『彼』という呼称を用いていた点にあり、この事実は現在も調査中です。
現在は沈没した軍用艦のサルベージとその鑑識が行われています。

20年10月45日
エロース博士の提唱により、SCPO-667-JPとDNAサンプルの接触実験が提唱されました。O5評議会はこの実験の申請を保留し、代替にSCPO-667-JPと一般動物のDNAサンプルの接触実験を承認しました。実験の結果は現在公表されておらず、DNAサンプルはそれまで収容されていたサイト-1706生体オブジェクト収容容器から現在の高セキュリティ施設へ移されました。エロース博士は解雇されました。現在、エロース博士の提案はハデス博士によってO5に再申請されています。

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