SCP-668-JP
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小型カメラによって撮影されたSCP-668-JPの内部映像

アイテム番号: SCP-668-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル:エリア-8179に指定された地域はSCP-668-JP封じ込めのために設置された広範囲収容領域です。当地域への一般人の立ち入りは禁止され、発見次第退去させてください。SCP-668-JPの探索は常に行われ、オブジェクトを発見次第プロトコルNK-668-αに基づいた措置が行われます。

説明:SCP-668-JPは中国雲南省████の山岳地帯の広い範囲に発生する異常な建築物です。SCP-668-JPの発生条件には一貫性は見られず、法則性は不明となっています。
SCP-668-JPは大小様々な部位の人骨を組み合わせて形作られており、実在する建造物を約1/24のスケールで内部空間に至るまで精密に再現します。模倣される建造物は多岐に渡り、橋や高速道路、ダムなどの個体も確認されています。模倣される建物も一貫性が見られず、地球上の全地域の建造物が対象であると見られています。

SCP-668-JPの発生は前兆なく起こり、発生プロセスは現在も観測されていません。発生したSCP-668-JPは不定期に崩壊することが観測されています。オブジェクトの崩壊イベントが起こると同時にSCP-668-JPに模倣された実在の建造物が同様に崩壊します。

SCP-668-JPは19██年に現地に滞在していたエージェントによって偶然発見され、監視が行われました。最初の発見から約五日後にオブジェクトは崩壊。その後の調査により崩壊のあった同日、中国安徽省にてマンションが倒壊していた事からオブジェクトとの関連が指摘され、さらなる調査の結果オブジェクトは倒壊したビルと酷似したものであった事が判明しました。
周辺地域の本格的な調査が行われさらに複数個のオブジェクトを確認、現在の収容措置が講じられました。オブジェクトの発生は非常に広い地域に拡散しており、かつ発生地域が地理的に奥深い山岳地域であるため完全な収容、発見が非常に困難である事に留意してください。
下記は現在までに確認されているSCP-668-JPオブジェクトの一部です。
発見日 内容 備考
19██年██月██日 広東省██市█████の一般家屋に酷似したオブジェクトを発見。発見より2週間後に崩壊。 家屋は築15年ほど。建材の老朽化によるものと見られる。
200█年██月██日 アメリカ ミネソタ州に設置されている██████川橋に酷似したオブジェクトを発見。発見から3日後に崩壊。 模倣対象となった建造物の特定が崩壊イベント後であったため被害は抑えることが出来なかった。
200█年██月██日 南アフリカ█████のマンションに酷似したオブジェクトを発見。発見から2ヵ月後に崩壊。 崩壊前に模倣された建物を特定。住民の強制退去が行われ、オブジェクトをコンクリートにより保護する措置が取られたが失敗。オブジェクトは保護作業中に倒壊、コンクリートの重みによるものと推察されるが詳細不明。
200█年██月██日 黒龍江省哈爾浜市███のマンションに酷似したオブジェクトを発見。崩壊日は備考参照。 崩壊前に模倣された建物を特定。マンションを人為的に倒壊させる実験を行う。結果として、オブジェクトと建物の崩壊は完全に同じタイミングで発生する事が特定された。
20██年██月██日 ロシア オリョール州█████のレンガ工場に酷似したオブジェクトを発見。崩壊日は備考参照。 崩壊前に模倣された建物を特定。建物を完全に閉鎖し、補修点検作業を実施後、オブジェクトを人為的に破壊。オブジェクトの破壊と同時に建物にも同様の崩壊が発生した。
200█年██月██日 ███ ███に建造された██████に酷似したオブジェクトを発見。現在の所オブジェクトの崩壊は起こっていない。 施設の崩壊イベント発生が懸念され、移設作業が進行中。

以上の記録からオブジェクトと建物の崩壊は相互に影響しあっている事がわかっておりますが現在のところ崩壊イベントを阻止する試みは全て失敗に終わっています。
実験では一件の例において5 tの圧力に耐え、それに基づき補強作業が行われましたが数kg程度の圧力で崩壊が発生するなどSCP-668-JPは物理的に異常な状態にあり、崩壊がなんらかの選択性を持って発生している可能性が指摘されています。実験の困難さなどから現在は発見されたSCP-668-JP固体の監視と周囲の安全確保、模倣された建造物の特定を主眼としたプロトコルNK-668-αが運用されています。

補遺1:20██年██月██日現在、発見された崩壊前オブジェクトは1567点、崩壊後のオブジェクトは3217点、保管されている人骨は170 tとなっています。採取された人骨はいずれも同一のDNAが検出されており、調査の結果DNAは1916年10月24日、フランスのロレーヌ地方ヴェルダンで戦死したフランス兵であることがわかっていますがオブジェクトとの関連は不明です。

補遺2:SCP-668-JPの影響を受け、倒壊した建造物の再調査の結果、全ての例に置いて地下部より人骨が発見されています。人骨はそれぞれ一体分で原型をほぼ留めており、全て補遺1にて示された人物と同一である事が判明しております。この結果を受け、財団施設及び各国重要施設などを対象とした調査が進められていますが現在の所成果は上がっていません。

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