SCP-686
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SCP-686のサンプル

アイテム番号: SCP-686

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-686のサンプルはG2施設にて標準プロトコルの下、クラス2バイオハザード液体として保管されます。SCP-686には感染性がありますが毒性はありません。自ら運動性を持つことや他の"積極性"を持つことは無く、経口投与された場合のみ新しいホストを得ます。病原体がどのような感染メカニズムを持っているかは不明です。SCP-686には多量の核酸は含まれておらず、また感染因子の活動は解明されていません。

多くの被験者によりSCP-686が多量に生産されているため、原則として封じ込めではなく処分されています。低温殺菌がその性質に関わらず病原体を完全に殺菌することに有効なことが証明されてはいますが、不要なSCP-686の在庫は全て焼却処分されるべきです。指定された被験者以外のいかなる人間もSCP-686を摂取することは推奨されません。

説明: SCP-686は脂質やたんぱく質からなる不透明な白い液体で、詳細な分析をしなければ通常の牛乳とは区別がつきません。 生化学的なレベルでは、特定の微妙な違いがあります。たんぱく質の構造がはるかに複雑であり、ペプチドの殆どが不可解な配列になっており、また一般的な牛乳に比べてかなり豊富なビタミンやミネラルを含有しています。

SCP-686が初めて隔離を受けたのは█████近郊の小さな商業酪農農場の牛からによるものでした。記録によれば、ある時から農場の牛乳の生産高と品質が異常なレベルで向上しはじめ、その2年後に感染が農場の労働者へ移り、そして財団が関与しました。この農場がSCP-686の起源であるのか、それともそれは別の場所からやって来て単にその農場で初めに認識されただけであるのかは、確かには分かっていません。

感染はホストの母乳分泌を増加させ、またホストが母乳を分泌していないならそれを開始させます。この反応は男女を問わずどんな哺乳類にも現れます。症状の初期段階は急激に始まりますが、これは比較的軽微なものです。乳腺組織の発達を(男性の場合は乳房の発達も)引き起こし、男女ともに乳首の感度の向上をもたらします。平均してこの症状の初期段階における両性別の人間は、一日当たり0.5リットルから1リットルの母乳を生成します。 この母乳を八時間以下の間隔で、定期的に搾乳した場合、症状はこの状態でいつまでも安定を保つようです。搾乳は標準的な搾乳機にて行うことが出来ます。

ホストが適切に搾乳されていない場合は、更なる乳腺の発達が続きます。放置した場合この発達は通常の人間の成長パターンから逸脱し、乳房が単一のペアの形でなくなり、胸から下腹部にかけて広がってゆきます。それに沿って追加の乳首のペアが発達し、劇的に長くかつ太くなります。最終的な結果としては、乳牛などと同等の構造を持つ大きく豊満な乳房が胴体の前面に広がり、その間に6~8組の乳首が付くことになります。 この段階で、人間は一日当たり40リットル以上の母乳を生成することが出来ます。これは人間症例における進行の最大範囲とされています。

このような大規模な生産性を持った乳腺システムの代謝要求は凄まじく、この状態に陥った彼あるいは彼女は殆どの時間、食事の事で頭がいっぱいです。彼あるいは彼女は完全に母乳の生成に専念することとなり、しばしば心理面で愚鈍かつ従順になります。外科手術により乳房組織を摘出することは暫定的な処置にしかならず、乳房の全てを切除した場合でも組織は再成長します。

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