SCP-690-JP
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当該報告書の長時間に渡る閲覧はその異常性故に推奨されていません。

アイテム番号: SCP-690-JP

オブジェクトクラス: Safe(将来的にOviparity)

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これはハンプティ・ダンプティの卵です。あっためてあげてくださいね。

特別収容プロトコル: SCP-690-JPは高危険度物品保管倉庫E~Gに保管されています。SCP-690-JPを用いた実験はセキュリティクリアランス4以上の職員2人による許可を得た上で行ってください。現在までに確保されているSCP-690-JPは6本存在しており、そのいずれにおいても映像媒体に記録されている対象は卵生です。未収容のSCP-690-JPが確認された場合、機動部隊E-G("パッカーノ")によって回収されます。

報告書への不正なアクセスが確認されました。当該アクセスの位置情報の割り出しが行われ、機動部隊による確認作業が行われます。卵が一つ、割れました。

SCP-690-JPの曝露者は身元の確認が行われ次第、財団による監視が行われます。曝露者の情報媒体へのアクセスが認められる機器の所持、又は接触の一切を禁止してください。機器の所持、又は接触が確認された場合、速やかに記憶処理を行い、それらの機器の没収を行ってください。これは「ハンプティ・ダンプティは卵生である」という観念の拡散を防ぐための措置であり、状況によっては終了措置も認められています。曝露者は月に1回、講習会を受講するように誘導が行われます。

また、自動botによってSCP-690-JPの曝露者によるインターネット上の書き込み、要約するに「ハンプティ・ダンプティが卵生である」等の文面の投稿は監視、制限されています。また、月に1度、自動botの解析を行い、確認されている曝露者以外の人物が確認された場合、前述した曝露者への措置を取り行ってください。

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もう少ししたら孵りそう。ハンプティ・ダンプティの卵は、その時を今か今かと待っているよ。

卵生であるが故の説明: SCP-690-JPは製造元不明の「卵生であるハンプティ・ダンプティ」を題材にしたアニメーションDVDです。外箱、並びにDVDそのものに異常性は見られていません。SCP-690-JPに記録されている映像媒体を視聴した対象は、「ハンプティ・ダンプティは卵生である」という観念を有します。この「ハンプティ・ダンプティは卵生である」といった観念は記憶処理によって取り除く事はできず、また、対象がその観念を情報媒体を通して伝え、それを他の人間が「ハンプティ・ダンプティは卵生である」という確信を以て認識した場合、対象は同様の観念を有するようになります。なお、SCP-690-JPに記録されている映像媒体は、全て卵生であるハンプティ・ダンプティが上下左右反転して記録されており、その観念に関するエピソードが収められている点は注目されるべきです。
 
 
 
 

報告書への不正なアクセスが確認されました。当該アクセスの位置情報の割り出しが行われ、機動部隊による確認作業が行われます。卵が九つ、割れました。

また、当該オブジェクトに関して記録媒体に記述を行おうとすると、その記録媒体の一部に特定の改竄が行われます。全てにおいて共通している事例として、「ハンプティ・ダンプティは卵生である」という観念の確信を助長するような改竄である点が挙げられます。例として、アップロード元不明の画像データ並びにキャプションの追加、文面の変更、「ハンプティ・ダンプティは卵生である」事が確認されています。そのため、当該報告書の長時間の閲覧は「ハンプティ・ダンプティは卵生である」という観念に確信を抱く可能性があるため推奨されず、特定時間以上の当該ページへのアクセスは制限されています。

SCP-690-JPの曝露者の特徴として、情報媒体への積極的な接触が確認されています。以下は曝露者を標準人型ユニットへ収容し、財団が用意した特定のサイトにしか接続不可能な情報媒体を設置した上で、観察が行われた監視カメラによる映像ログの書き起こしです。

SCP-690-JP監視映像ログ

対象: あと少しで割れそうな作家の卵であるSCP-690-JP-A

07:39:21 起床。情報媒体であるPCを確認すると、即座に電源を付け待機する。

08:45:03 暫く起動後のデスクトップ画面を眺めていたが、インターネットブラウザを開き、「ハンプティ・ダンプティ 卵生」等のキーワードで3298回検索を行う。

11:20:36 3298回の検索を終えた後、URL欄に「http://ja.███-wiki.net/███-EGG-██」と入力を行い、当該ホームページに2171回アクセスを試みる。なお、当該サイトは本来のインターネットブラウザにおいても存在が確認できていないサイトである。

13:37:10 ワードブラウザを開き、テキストの執筆を開始する。後の調査において、卵生であるハンプティ・ダンプティによる英国を舞台にした冒険小説を執筆していた事が判明した。

17:20:19 再びインターネットブラウザを開き、前述したようなキーワード検索、並びにURL入力からのアクセスを試みる。多少の差異はあれども、それらは全て共通して「ハンプティ・ダンプティは卵生である」といった観念に共通していた。

23:11:57 就寝。

報告書への不正なアクセスが確認されました。当該アクセスの位置情報の割り出しが行われ、機動部隊による確認作業が行われます。卵が二十一つ、割れました。

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あれ? 少し動いたみたいだ! さぁ、一緒にカウントダウンを始めよう!

補遺: 200█/██/██、自動botにおいて制限された書き込みの解析から、SCP-690-JPに曝露していると思われる人物を収集した上で、マ博士による、「卵生、或いはその他の生物と伝承におけるハンプティ・ダンプティの関連性」についての講習会が行われました。その結果、「ハンプティ・ダンプティは卵生である」と確信を得ていた曝露者の4分の1程度の異常性の除去に成功しました。しかしながら、残り4分の3は未だ曝露状態であるため、現在財団によって「ハンプティ・ダンプティは卵生である」というの観念の拡散が行われる事のないよう、当該人物らの監視が行われています。

マゴ博士の提言

例えば、このオブジェクトの中身の映像が足歩行のネズミであったり、ネコ型ロボットであったとしよう。もしそうであったのならば、このオブジェクトへの対処は容易である。何せ、ネズミもネコも哺乳類である以上、胎生である事は事実として誰もが認識しており、言われるまでもない事だからだ。
しかし、我々はこのキャラクターのいかなる種的特徴や、外見的類似等を科学的に並べ立てたとしても、このキャラクターが「卵生でない」という事実を我々は確信を以て証明する事ができない。
講習会ではハンプティ・ダンプティは人間として描かれた事例や、ハンプティ・ダンプティはリチャード三世を指示している説等を根拠とし、ハンプティ・ダンプティは胎生の可能性が非常に高い事をそれらしく説明してはいるが、観念の撤回においては効果が芳しくはない。そのため、現在財団内ではルイス・キャロルの文献、更にそこから派生した様々な文献からハンプティ・ダンプティが卵生ではない証拠を集めようとしている。しかし、こちらも進捗は芳しくない。
今やハンプティ・ダンプティは動きまわる卵そのものとしての印象が人々には強く根付いてしまっている。更に言えば、ハンプティ・ダンプティは未だ孵っていないのである。その中身について語られる事はない。中身が何で、果たしてそれが本当に卵生なのか、そうでないのかは誰にもわからないのだ。
彼は卵生であり、卵生ではない、それは全て個人の解釈に委ねられてしまう。これを定義できるのは己だけだ。


 
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