SCP-691-JP
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SCP-691-JP(収容以前に撮影されたもの)

アイテム番号: SCP-691-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-691-JPは、サイト-8141の人型生物収容室に収容されています。収容室内には録音機能のある機械は入れることの無いようにしてください。物品の要求があった場合も録音機器以外のものなら基本的に承認して構いません。SCP-691-JPへのインタビューを行う際も、録音はせず必ず会話内容を文章に起こすことにより記録してください。また、インターネット調査部隊により音声差し替え前の「██████████」の動画がアップロードされていないかを常に監視するようにし、SCP-691-JP-1であると疑われる人物がいないか常に調査を行ってください。SCP-691-JP-1が発見された場合、「██████████」の音声の書き起こしをさせ、クラスD記憶処理を行ってください。

説明: SCP-691-JPは、収容以前は声優(芸名██████、戸籍上の氏名█████)として活動していた2█歳の日本人女性です。SCP-691-JPの持つ特異性は生まれ持ったものではなく、後述する「███████声優養成所」に通学していた期間に発露したものと考えられます。

SCP-691-JPの発する声を、録音機能のある機械で記録した場合、その記録内容が全て歴史上の独裁者を礼賛するものに変化します。歴史上の独裁者の例としては、マクシミリアン・ロベスピエール、ヨシフ・スターリン、ベニート・ムッソリーニ、アドルフ・ヒトラー、毛沢東などが挙げられます。

SCP-691-JPの録音された音声を聞いた人物は、その音声を非常に魅力的と感じ、またその内容が独裁者を礼賛した内容であるとは気づくことが出来ないという認識障害が判明しているため、SCP-691-JPの録音された音声にはミーム的影響があると考えられます。このミーム汚染は、録音された音声を聞きながら同時にその文章を文字に書き起こす行為により、その特異性を失うことが判明しています。

また、SCP-691-JPの録音された音声を聞いた回数が多くなっていくにつれて、ミーム汚染を受けている人物(以下SCP-691-JP-1とする)は、SCP-691-JPに対して心酔していきます。そして、国の主導者にSCP-691-JPこそがふさわしいという思想を持つ新たなミーム汚染を受けます。

SCP-691-JPに対するインタビューで、この特異性には自分でも気づいていなかったと話しています。よって、SCP-691-JP自身もミーム汚染を受けていることが推測されます。SCP-691-JPが生まれてから現在までの、音声が記録されている媒体を財団が全て調査した結果、SCP-691-JPが声優養成所に入所する以前に撮られた映像に記録されていた音声が特異性を持っていない最後のものであることが判明しました。更に、SCP-691-JPが通っていた「███████声優養成所」は、所在地であったビルから退去しており、その後の活動も一切詳細が掴めていないため、SCP-691-JPの特異性が発露した原因と何らかの関わりがあると考えられ、追加の調査が行われています。

SCP-691-JPは201█年養成所を卒業後、大手声優事務所██████プロダクションに所属し、初めての仕事として、同年█月からのTVアニメ「██████████」1の主役に選ばれました。これに関しても、プロダクション社員並びにアニメスタッフ側がミーム汚染を受けていたことが確かめられています。

「██████████」放送後、財団職員である岡安博士が自身の趣味であるアニメーション批評のため「██████████」の内容を文字に書き起こした際に、その特異性が発見されました。また「██████████」放送直後、岡安博士と同様に特異性が消失した人物によりネット上にその異常性を訴える意見が少数上がっていましたが、いずれも馬鹿馬鹿しいとされ無視されています。更にそれと同時期に重度のミーム汚染を受けたSCP-691-JP-1はインターネット上で自主的に“ファンクラブ”を結成し、SCP-691-JPを国家元首として、新たな国を作ろうという活動が始まっていました。“ファンクラブ”では、内閣総理大臣の暗殺など国家転覆のための計画が複数立てられていました。

“ファンクラブ”はネット上で確認できるだけで会員数█████人に達していたため、この大規模ミーム災害を鎮圧する為、財団によるプロトコル“全国ツアー”を発動、SCP-691-JP協力の下、全国にて声優イベントを開催し、ネット上にて特定したSCP-691-JP-1をイベントに来場するよう誘導、イベント会場にてSCP-691-JP-1を一斉確保、ミーム汚染の除去と記憶処理を行いました。

その後財団によるカバーストーリー「結婚と引退」によってSCP-691-JPを収容、また既に流通していた「██████████」ブルーレイ版もカバーストーリー「サブリミナル画像混入」により回収、主役を非常に声の似ている代役が演じたものを流通させました。ネット上に残った音声差し替え前の動画も削除されましたが、依然として定期的に動画がアップロードされ続けている為、現在も財団によりアップロード者、またその動画をダウンロード、並びに視聴したSCP-691-JP-1を特定し、記憶処理とともに特異性の消去を行っています。

補遺1:報告メモ

今回の事例において、SCP-691-JPは自分自身もミーム汚染を受けているため、自分こそがこの国の指導者にふさわしいと深く思い込む前に収容できた事は間違いなく幸運であった。
またSCP-691-JPが非常に控えめな性格であったため、ネット上に自らの音声の入った動画を上げる行為や、ライブ配信サイトでの生放送などを一切行っていなかった点もミーム汚染が広がらなかった要因の一つであり、これもまた幸運であったといえる。
仮にもし放送されたアニメが、深夜アニメではなく、ゴールデンタイムの児童向けアニメであったとしたら、SCP-691-JP-1が児童や、またその両親など幅広い年齢層にミーム災害が広がり、“ファンクラブ”が更に危険な団体となっていた可能性も否定できない。
最後に、SCP-691-JPの発見者、並びにプロトコル“全国ツアー”の発案者である岡安博士には感謝の意を表したいと思う。

ミーム災害対策部隊長 ████

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