SCP-695
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アイテム番号: SCP-695

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-695の群れは真水の水槽に収容し、1つのタンクにつき10体までとします。水槽に使われる全ての水は外部システムから切り離された水槽用システムを用い、必要に応じて手動でシステムに加えられて使用されます。水槽の封印は毎日検査し、漏洩、摩耗、攻撃の兆候はサイト保安員に即座に報告され、修繕されます。

SCP-695の周囲または収容エリアで働く職員は常にハズマット装備を一式身につけなければなりません。職員による物理的なSCP-695の扱いは10分単位でのみ許され、検査と観察のために30分間の休憩を挟む必要があります。検査で陽性反応が明らかになった職員は即座に検疫所に移送されます。

収容外部で発見されたSCP-695のコロニーは即座に処分することになっています。SCP-695の感染が判明している全ての対象者は観察のために検疫所に入れられます。実験に不適当とされた対象者は処分します。

説明: SCP-695は雌雄同体の寄生型のウナギの外観をしています。SCP-695は複数の段階の生活環があり、主に人間を宿主とします。調査によりSCP-695は遺伝子組み換えの結果の可能性があり、複数の生理学的な面と行動において非自然的な進化の徴候が示されました。またいくつかの遺伝子シーケンスはSCP-1238SCP-1340SCP-1821のものと一致しています。SCP-695は宿主の外で継続した生存が可能ですが、可能な場合は常に宿主を探し、主に嗅覚と電磁気の感度を頼っていると推測されます。

幼体のSCP-695は体長3から5cmで直径0.5cm、成体と形状が類似しており、骨と皮膚以外は全て半透明です。成体のSCP-695は体長10から15cmで直径2cmです。成体は薄く角ばった頭で複数の針状の歯を持ち、平らな目が頭部に並んでいます。身体の下部には複数のフック状のヒレがあり、水中や地上での運動、または体内での固定に利用します。

SCP-695は1組6つの腺があり、神経科学的な信号を模倣する複数の酵素と合成された分子化合物を発します。これら化学物質はヒトの神経系に影響を及ぼし、意識を司る神経インパルスを妨げ、成り代わります。これら化学物質の正しい組み合わせと適量はまだ調査中ですが、初期の実験において化学物質は"短絡"と"転送"させることができると示されました。(例:被験体は意識的に手をあげようと努力しますが、代わりに立ち上がります)。これら化学物質は恒常的な注入なしで10分以内に新陳代謝し、最新の医療機器でも追跡することができません。これら化学物質の偵察及び軍事への転用は現在調査中です。

付録:

回収メモ:
SCP-695は日本の████████にて地元メディアが"蠕虫"の発生を報告した後で最初に回収されました。SCP-695の主な生息地は[データ削除済]の真水にて発見されました。生息地は都市配管と下水システムに移住を試みていましたが、湖の地形により妨げられているようでした。27体のSCP-695、4人の男性の宿主、1人の女性の宿主が実験のため回収され、実験後処分されました。


注: 生活環のメモの開放は研究職員、SCP-695と直接対応する職員、Level3以上のセキュリティクリアランスに制限されています。

SCP-695生活環:
幼体のSCP-695は湖や小川の自由に泳げることのできる真水に存在します。SCP-695がいる、またはその周囲の水が汚染されると幼体のSCP-695は男性のヒトの宿主に入ろうとします。SCP-695は口、鼻、肛門、尿道を通じて身体に入ります。一旦身体に入ると、SCP-695は神経と生殖システムに影響を与え、成体へと形成し始めます。この行程は通常2から3週間掛かり、同時に神経系を損ないます。

影響を受けた対象は痙攣、発熱、激しい乾き、光感受性、聴覚/視覚の幻覚、攻撃性の増加を経験します。対象は安定して増加する性欲を経験し、性器が膨張します。成熟期に達したSCP-695は体内に産卵を始め、卵は孵化した後に尿道に移動します。性器の膨張は卵の成長と共に次第に増加し、組織が断裂する場合もあります。産卵期間中、SCP-695は宿主の血と神経組織を餌とします。

SCP-695の宿主が女性のヒトと出会うと、SCP-695は神経系と血流に直接複数の化合物を滲ませ始めます。宿主は攻撃性と性欲の強烈な増加を体験し、時折女性に対して暴力的な襲撃を行います。宿主は女性に対して性的暴行を試み、SCP-695の卵を女性の中に解放しようとします。宿主は通常成長が終わるまでに卵を2-3L放出します。成長が終わると、成体のSCP-695は次々に死に始めます。宿主の体内の壊死した組織とSCP-695が生成した化学物質の欠如により、宿主は通常最後の産卵から24時間以内に死亡します。

女性の宿主に入ったSCP-695の卵は消化または生殖システムに移動します。そこに付着すると成長を始め、48-72時間で孵ります。幼生のSCP-695は糸のような蠕虫で体長4-8cmと長く、大便または膣の分泌物で見える場合があります。SCP-695は組織、血液、その他肉体構成要素を餌とするため、内出血、腹痛、感染を引き起こします。SCP-695の幼生は72時間後に幼体段階に達し、SCP-695の食事量と物理的な大きさの増大により、腹部は漸進的に膨らみ非常な不快感を伴います。

72時間後、幼体のSCP-695は身体の外へと出始めます。大抵の場合、SCP-695の物理的大きさ及び食事量の増大は腹部の破裂を引き起こします。破裂しなかった場合、SCP-695は膣、肛門、口を通じて身体から出ます。排出したSCP-695はその後数時間は女性宿主の身体表面で生息し、フック状のヒレで近くの水場へと自身を移動させます。

SCP-695はどの生命的段階においても非常に強く、人体に存在するどのような環境においても不定数生き残ることができます。直火に当てることは宿主とSCP-695の両方を処分するのに重大な成功を示しました。


文書XR0-od(O5評価)

複数のSCP-695の脱走及び寄生事故により、SCP-695の生理学の追加研究が命じられました。具体的には、SCP-695が生成する化学物質とSCP-695自身の神経系において研究が実施されました。

15体以上の群れの時、SCP-695は著しい知性の増加が見られます。SCP-695は寄生のためにとても非常に発達した神経系があり、十分な個体数で、群れは諜報活動の隊形を作ります。全ての個体は非常に近くに密集し、殆どの場合で1つの塊として丸まり、皮膚を通して化学物質を中継します。

塊はヒトの脳と神経系に影響をあたえる、化学物質と磁気インパルスを放射することができます。これらの影響は対象者の意志に反することもできます。これらインパルスは最も一般的にSCP-695の取り扱い、収容エリアの侵入と水泳、SCP-695の摂取として現れます。この活動に対する明らかな懸念は特別収容プロトコルの修正に繋がり、研究の焦点は化学合成物の隔離と制御に当てられました。

意思疎通実験は限定的に成功しました。1つの隊形の意志および"自我"は数を増やすことで増加しますが、知性は人間の言葉を理解するまでには至りません。生殖、食事、拡大が主な関心と思われます。また産卵の準備ができている時でも、SCP-695は人体への寄生を"長く"しようとする傾向があるように思われます。人体での神経系通信の電気化学的な面が、SCP-695の"満足感"を誘発させると思われます。

実験は現在も進行中で、2つの宿主がそれぞれ産卵期間を予定されています。現在までのデータはSCP-695の化学物質を通じた新しいまたはより効率的な認識変更の方法が年内に実現することを示します。

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