SCP-703-JP
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南極横断山脈の一部に偽装されたSCP-703-JP-█

アイテム番号: SCP-703-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-703-JP-1~7は山や島に偽装した強化繊維のカバーで覆われ、隣接する南極観測サイト-S1~7によって管理・研究が行われています。

サイトの所在地一帯には、各国政府と諜報局政治工作部によるカバーストーリー「アメリカを中心とする12ヶ国による地下資源の共同開発」が展開され、部外者の立ち入りが禁止されています。

財団の管轄外の人工衛星には、サイバー工作部隊そ-4(”ウラノスの髭”)により映像修正プログラムが仕込まれ、部外者がカバーによる地形の変化に気付くのを防いでいます。

南極観測サイト-S1~7では空間分析システムが24時間体制で稼働し、お互いにリンクすることで南極全域をカバーしています。新たなSCP-703-JPの出現が予測された場合、関係各部署はプロトコル「テラ・ノヴァ作戦」に従い、直ちに隠蔽工作の準備を整えて下さい。

説明: SCP-703-JPは南極大陸各地に存在する、巨大な球形の物体群の総称です。現在までに7個が確認されており、それぞれSCP-703-JP-1~7にナンバリングされています。

直径は、最小のもので約1.52km、最大のものでは約3.20kmに及びます。サンプルを分析した結果、組成物質は極めて純度の高い氷と判明、融点や硬度等の物理性質も通常の氷と差異はありませんでした。

南極大陸各地で不定期に発生する、SCP-703-JP出現イベントにより出現したことが確認されています。目撃者はおおむね「空に現れた巨大な黒い渦巻きから、SCP-703-JPがゆっくりと降下してくる」といった旨の証言しており、空間分析システムによる分析の結果、ワームホールとの相似が指摘されています。渦巻き内部を観測する試みは、投入と同時にドローンが破損するため成功していません。

SCP-703-JPの内部には、1~7ごとにそれぞれ異なる静止画像が浮かんでいます。いずれも地球上の光景と推測されていますが、地球や人類に対する危機的事象が発生している点が共通しています。空間分析システムによる分析の結果、内部に密度の変化および強い空間歪曲が見られることから、これらは単なる2次元上の画像ではなく、内部に存在する閉鎖空間の光景であると推測されています。

SCP-703-JP-1~7簡易説明: 内部の映像元データは各担当サイトおよび中央資料室██-███区画に保管
 
SCP-703-JP-1

担当: 南極観測サイト-S1
 
位置: ヴィクトリアランド、ベアードモア氷河南東、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約1.52km
 
出現イベント発生日時: 191█/██/██
 
内部の映像: 中世のパリと推測される光景。至る所に死体が放置され、その合間をネズミが走り回っている。死因は皮膚の黒い痕から、ペストと推測される。
 
付記: 最初の出現例。スコット探検隊1がSCP-703-JP-1出現イベントを目撃したことにより発見。当時の財団は記憶処理技術が発達していなかったため、やむなく[削除済]表向きには、スコットを含む本隊5名が遭難により死亡したとして処理されました。

SCP-703-JP-2

担当: 南極観測サイト-S2
 
位置: アデリーランド、アデリー海岸沿い、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約1.96km
 
出現イベント発生日時: 194█/█/██
 
内部の映像: 第2次大戦期のロンドンと推測される光景。バッキンガム宮殿前をナチスの軍隊が行進している。街の至る所にハーケンクロイツの旗が揺らめき、人々が巨大なヒトラーの肖像画に向かって敬礼している。

SCP-703-JP-3

担当: 南極観測サイト-S3
 
位置: エルスワースランド、ビンソンマッシーフ山付近、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約2.32km
 
出現イベント発生日時: 197█/██/█
 
内部の映像: 冷戦時代のニューヨークと推測される光景。ブルックリンを中心に巨大なきのこ雲が発生し、街並みが爆風で破壊されている。上空には、大陸間弾道ミサイルと推測される物体が複数飛び交っている。

SCP-703-JP-4

担当: 南極観測サイト-S4
 
位置: エンダービーランド、アムンゼン湾内、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約3.20km
 
出現イベント発生日時: 199█/██/██
 
内部の映像: 1999年7月の東京と推測される(画像中の新聞を分析して判明)の光景。上空に巨大な隕石が浮かんでおり、人々がパニックに陥っている。映像分析の結果、隕石の直径は約20kmで地球へ向かっていることが判明。
 
付記: 現時点での最大サイズ。湾内に水没しているため島に偽装。

SCP-703-JP-5

担当: 南極観測サイト-S5
 
位置: クイーンエリザベスランド、フィルヒナー・ロンネ棚氷東、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約2.28km
 
出現イベント発生日時: 200█/██/██
 
内部の映像: 2000年以降のオセアニアの何処かと推測される光景。海から巨大な物体が現れ、その余波で起きた津波が島々を飲み込んでいる。物体は甲虫の外骨格のような質感で、節のような構造が見られることから、何らかの生物である可能性が示唆されている。

SCP-703-JP-6

担当: 南極観測サイト-S6
 
位置: グレアムランド、ジョインビル諸島、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約2.71km
 
出現イベント発生日時: 201█/██/█
 
内部の映像: 2000年以降の何処かの都市と推測される光景。上空に直径約22kmに及ぶ円盤状の構造体が浮かび、中央に開いた穴から自身のミニチュアのような構造体を多数排出している。ミニチュアは原理不明の光条を射出して都市を破壊し、人々を虐殺している。

SCP-703-JP-7

担当: 南極観測サイト-S7
 
位置: マリーバードランド、ロックフェラー海岸北東、██°█’ ██” S, ██°██’██” W
 
直径: 約2.2km
 
出現イベント発生日時: 201█/██/██
 
内部の映像: 2~3万年前の地球と推測される光景(植物相からの推測)。積乱雲から雷が雨のように降り注ぎ、石器や毛皮を身に付けた原始人が逃げ惑っている。雲の中に巨大な蛇のような実体が見えるが、詳細は分析中。
 
付記: 蛇のような実体の背に、人間に近い形の実体が存在することが確認されました。

 
補遺1: SCP-703-JP、および出現イベントついては、「未知の原理が働いているものの自然現象である」という説と、「何者かの干渉による作為的なものである」という説の両面から研究が進められています。なお、後者の説を支持している██████博士(南極観測サイト-S3研究主任)を中心としたグループは、"何者か"の行動原理を「地球や人類にとって有害な事象をSCP-703-JP内部の閉鎖空間に封じて、南極大陸に投棄しているのではないか」と推測しています。

補遺2: SCP-703-JPを覆う氷を穿孔し、内部の閉鎖空間を調査する実験が申請されましたが、南極サイト統括部の████管理官は可否を保留中です。

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